みやこさわぎ (お蔦さんの神楽坂日記) (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488430139

作品紹介・あらすじ

高校生になった滝本望は変わらず祖母と神楽坂でふたり暮らしをしている。お蔦さんと呼ばれる祖母はご近所衆から頼られる人気者だ。その日、お蔦さんが踊りの稽古をみている、若手芸妓・都姐さんが寿退職することに。けれど「これ以上迷惑はかけられないし」と都姐さんの表情は冴えなくて……。神楽坂を騒がす事件をお蔦さんが痛快に解決していく! 人情と粋、望が作る美味しい料理がたっぷり味わえる、大好評シリーズ第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第三段、望君は中学生から高校生となりました。
    周囲では何かと問題が続きます。
    7節の短編物、今回感じた事は女性側の気持ち、望君と友達で解決していく様が多くなって成長ぶりが感じました。

  • お蔦さんシリーズ、2作目。読む順番が違ったかもしれないけど、この本は短編集だったので、平気。望のご両親も登場。お蔦さんの活躍だけでなく、望も活躍。料理以外で!

  • 前作から少し空きましたが、読み始めるとすっと入れた。登場人物の関係性が気持ちよくて、なんかほっとする作品。
    お蔦さんは一本筋が通ってて気持ちいいね。

  • 四月のサンタクロース/みやこさわぎ/三つ子花火/アリのままで/百合の真贋/鬼怒川便り/ポワリン騒動

    お蔦さんの気風が大好き。望くんの作るご飯を食べたい。
    ご飯を作ってくれる旦那さんっていいよねぇ
    ? 毎回同じことを言ってるかも !

  • シリーズ第三弾。間が空いてしまったので何だったっけな、という部分もあったけれど、この本を読むと神楽坂に住んでみたい。そこで育つことと、ただ住むことは全然違うだろうけど。
    街のつながりがいいな。

    合間合間にお蔦さんが話を引き締めて、今回は望が結構活躍してる印象だった。
    お料理のことも多くて、こんな料理男子がいたら、そりゃ作らないですね。
    楓との恋の行方など、まだ続きがありそうなので楽しみです。

  • 高校生になった望と祖母のお蔦さんが繰り広げる人情劇つて感じで毎回読んでます。7話からなる短編集ですが特に本のタイトルみやこさわぎと三つ子の花火が好きです。みやこさわぎは昔にされた復讐をするのですが、根っから悪い人ではなかったので良かったです。三つ子のお話はお蔦さんがバシッと旦那に言った言葉がスカッとして良かったです。あとお蔦さんが奉介おじさんに叱られてる所は新鮮でした。

  • 神楽坂みたいな情緒のある街で、粋で人情ある大人やお年寄りと過ごすことができたら、子供達もこんな風に真っ直ぐ育つ気がする。
    大人も子供も一緒にご近所付き合いしながらちょっとした問題を解決する様子はやもすればお節介とも受け止められるかもしれませんが、こういう社会が消えないで欲しいな。

  • 西條さんの作品は、これが初めて。
    ちょっと前に直木賞をとった、時代小説の作家さんだったと記憶している。

    時代設定は現代。
    でも、神楽坂の老芸妓さんが主人公とのことで、江戸情緒が漂うような作品かと思い、読み始める。

    本作はシリーズの第二作。
    視点人物の滝本望少年は、都内の私立高校一年生。
    学校のため、北海道に移住した両親から離れ、神楽坂に住む祖父母の家に居候する。

    主人公は彼の祖母、お蔦さん。
    芸妓として生きてきた人で、人望は厚いが、料理はさっぱり。
    滝本家はなぜか代々男性が料理を担う。
    祖父なき今、望が料理男子として、日々の食卓に腕を振るう。

    その家には、お蔦さんの年若い義弟、奉介さんが身を寄せているだけでなく、お蔦さんを頼って、ご近所のいろいろな人がやってくる。
    そうしたちょっとした行き違い、いさかいを、お蔦さんが面倒がりながら、解きほぐしていくシリーズ。

    お蔦さんは、なるほど、神楽坂芸者でなくてはならない気がする。
    例えば京都の芸妓さんとすると、だいぶ作品のイメージが変わってしまいそうだ。
    少なくとも、さばさばした感じにはならないだろう。

    この手の本は、シリーズの一作目から読まなくてもどうにかなるように書かれているはず。
    そう思って、たまたま手にしたこの本から読んでみたが、ちょっとしんどかったかも。
    その理由が、登場人物の多さ。
    ご近所さん、友人知人、遠い間柄も含めた親類などたくさんでてきて、ちょっと大変だ。
    にぎやかで楽しいのだけれど、あれ、これ誰だっけ、ということも出てきてしまった。

  • 孫の望と祖母のお蔦さんが暮らす神楽坂でのミステリー・シリーズ第3弾。望も高校生となり、7つのショートストーリーからなる。

  • シリーズ最新作を見て、1〜3作をまとめ読み。
    面白かった。登場人物は皆概ね善人で、安心して読める。とある家族を中心に、1冊毎に1年くらい時が進む趣向は、東京バンドワゴンに似てるが、本シリーズの方がより市井に密着した現代長屋ものって感じで楽しく読めた。

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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