- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488433130
作品紹介・あらすじ
神田神保町――江戸時代に旗本の屋敷地としてその歴史は始まり、明治期は多くの学校がひしめく文化的な学生街に、そして大正十二年の関東大震災を契機に古書の街として発展してきたこの地は、終戦から一年を経て復興を遂げつつあった。その街の一隅で、ひとりの古書店主が人知れずこの世を去る。男は崩落した古書の山に圧し潰され、あたかも商売道具に殺されたかのような皮肉な最期を迎えた。古くから付き合いがあった男を悼み、同じく古書店主である琴岡庄治は事後処理を引き受けるが――直木賞作家である著者の真骨頂とも言うべき長編ミステリ。
感想・レビュー・書評
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終戦から1年。神田神保町の古書店の主人が、本に押しつぶされて死んだ。彼は殺されのか。直木賞作家が描くミステリ。
こういう題材にはどうしても惹きつけられてしまう。ミステリなのだが、後半では、日本の「歴史と文化」を守るための戦いとなる。何やら右寄りの思想が来るのかと身構えたが、日本人の「心の原点」を守ると解した。
この本で、古書"Old Book"と古典籍”Antique Book”違いを知ることができた。また、太宰治がちょっとだけ登場するが、あまり意味がないような気がする。 -
途中から壮大な話になって、思想のぶつかり合いが強くなる部分を読み「あら?」と、ちょっと心配してしまった。
だけども読みやすく、謎に引かれてスラスラ読んでしまった。謎もあっさりと解決かと思いきや最後まで気が抜けなかった…
終戦から一年後の神保町
あるの書店主の死を、友人であり同業者の琴岡が追う。
古本ではなく「古典籍」と言うジャンルがあるんですね。日本の古典には詳しくなく有名な作品の名前を知っているくらいでしたが、話が壮大になり困惑しつつも古書店主達の矜持の熱さが沁みました。
こういう本を扱った話に弱い。 -
3.5
2023.09.18 -
古書に関するミステリーということで興味をもって読んでみた。神田神保町エリアをもっと知りたくなった。