気まぐれ食堂 (神様がくれた休日) (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 149
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488491116

作品紹介・あらすじ

調理師の実果は、念願の三ツ星レストランで働き始めた矢先にケガをして失業、恋人にも逃げられてしまう。不運が重なり思いがけなく時間ができた彼女は、あてもないまま瀬戸内の小島にふらり旅行することに。そこで待っていたのは、気まぐれで営業する風変わりな食堂。食堂を通じて様々な経験をしていくうちに、実果はすこしずつ自分の夢と向き合っていく。豊かな自然、美味しい料理、島の人との交流(ときどき猫)――元気と癒しを与えてくれる、夏休みのような小説。

感想・レビュー・書評

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  • 瀬戸内の美しい風景と猫。なんだかよくできた映画を1本観たような感じがします。主人公の立ち直りの物語でありますし、読み終わったあとなんだかすっきりした感じしました。

  • 気まぐれ食堂
    2023年2月10日読了

    失業し失恋し挫折を味わった調理師・方田実果の夏休みのお話し。

    舞台は瀬戸内の小島―おそらくは男木島でしょう。(ヒントが結構出てきます)
    のんびりとした島の風土に、ゆるりと時間が過ぎていきます。

    そんなある日、見つけた「気まぐれ食堂」。
    そこに住まう謎多き男・安藤や、島の元気な子供たちとの交流の中で、
    実果の心が徐々に動き出します。


    この物語には悪い大人も嫌味を言ってくる人も、
    マイナスの感情に働かせる人が出てきません。

    のんびりとした島の暮らしの中で、
    島の人々との交流によって、実果の心が癒されていく。
    そして、やや強制的ではあったかもしれませんが、
    「前を向いて進みたい」という気持ちになっていくのです。

    本当に平和な物語でした。
    少々物足りない気もしましたが、ゆるく読むにはちょうどいいのかもしれません。

  • 読みやすく、前向きになれる本。

  • 怪我、失業、失恋で傷心の女性が瀬戸内海の島でリハビリがてらのんびりすごすお話
    恋人に逃げられて田舎に行く料理人の女性という設定は「食堂かたつむり」みたいだな

    島は猫がたくさんいる観光地だけど、ほとんどの観光客は数時間の滞在で宿泊はしない
    そんな中、田舎のおばあちゃん家に帰省したかのような民宿に1ヶ月滞在予定の実果

    猫に導かれてお参りした神社の帰り、またまた怪我をしてしまった実果が偶然たどり着いたところは「気まぐれ食堂」という看板の建物
    食堂と言いつつ中には誰もいないし、レジスターやその他お店らしきものはないところ
    そこに訪れた三河にご飯をもらった事と、その御礼のために再び訪れた事をきっかけに出会った安藤と島の子供たち

    「気まぐれ食堂」の謎とはいったい?な展開


    こーゆーお話は手に職を持っている人が主人公だと展開がしやすいよね
    一日レストランというアイデアもいいなぁ
    そしてそこに訪れる島の人達の雰囲気もおおらかでね


    いいなぁ、こんな生活してみたい
    多分、僕だったら日がな一日ずーっと本を読んでそうな気がするけど(笑)

    学生の時に調査で伊豆諸島に行ってたときはこんな雰囲気だった気がする
    民宿のおっちゃんに島の展望台に連れて行ってもらったりとかね
    でも、当時はそんなに島の中を見て回らなかったので、今思えば惜しいことをしたなぁ

    ま、こんな仕事してるうちはもう二度とできないだろうけどね

  • 瀬戸内の島の宿になかば住み込むように長く泊まっている女の人のお話。料理が美味しそう。
    2018/11/3

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著者プロフィール

有間カオル (ありま・かおる)
『太陽のあくび』で第16回電撃大賞メディ アワークス文庫賞を受賞しデビュー。
他に『 魔法使いのハーブティー 』、『 招き猫神社のテンテコ舞な日々 』( KADOKAWA )、 わすれな荘シリーズ ( 角川春樹事務所)、『気まぐれ食堂 神様がくれた休日 』( 東京創元社 )、『 青い花の下には秘密が埋まっている 四季島植物園の静かな事件簿 』(宝島社) など 。

「2022年 『氷住灯子教授と僕とYの世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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