スープのささやき: ゲストハウスわすれな荘 (ハルキ文庫 あ 25-2)
- 角川春樹事務所 (2015年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758439435
作品紹介・あらすじ
かつてドヤ街と呼ばれた日雇い労働者の町は、いまや安宿とバックパッカーの町。そんな東京山谷で千花が暮らすようになって半年。しっかり者の翔太と自由すぎるオーナーがふたりで経営するゲストハウス「わすれな荘」に、新たな宿泊者(ゲスト)がやって来た。スペイン人のバネッサは、忘れられない恋を胸にここを訪れたというが-。初恋の記憶、故郷への思い…大切なものがあるからこそ、落ち込むこともあるけれど。優しいスープが心にしみる、とびきり愛しい連作集。オリジナルレシピ付き。
感想・レビュー・書評
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「夢みるレシピ」の続編。短編連作なのは同じだが主人公が編毎に変わる。ドラマが優しさと懐かしさに溢れて語られて惹き付けられるように読み進めて仕舞いました‼️
有馬さんの文章は柔らかで無駄がなくそれでいて情感が豊かで共感を持ちながら楽しめました。
「わすれな荘」の物語は完結していないので続編が待ち遠しいです⁉️詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前作のわすれな荘の世界に惹かれて読了。
バネッサの積極的な行動から人を思いやる行動への変化。
千花のイラストレーターへの夢の考えの変化。
どこか人間関係で頑なだったスディールの変化。
優しいスープのささやきから柔らかくなっていく感じで温かい気持ちになりました。
最終話の橋島オーナーの子供の頃の話。切なくも愛にあふれてて。
ゲストハウス「わすれな荘」の始まりが描かれていました。
2015年発効だから月日は経った作品だけど。また続きが待ち遠しい作品でした。 -
ゲストハウスわすれな荘の第2弾。4皿目のネパール人留学生のスディールの話と5皿目のオーナーの子供時代のドヤ街の話は切なくなりました。家族でも距離感に悩みますが、こんなふうないつでも待ってるよという場所があるだけで、大丈夫と安心できますね。食べ物の記憶というのは一番強い記憶なのかも。
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東京にあるドヤ街、山谷を舞台にしたゲストハウス・わすれな荘を舞台にした人情系飯テロ小説。
前回は色んな国の料理を組み合わせながら千花の葛藤や奮闘を描いていました。
今回も基本的にそれは変わらないのですが千花の奮闘も葛藤も落ち着いている感じがします。
わすれな荘と仕事に根を張る覚悟ができて落ち着いているからかな?
でも出版社の男はヒドイ。
そして飯テロ部分はスープ。
私、スープものが好きだからどの料理も食べてみたくなりました♪
最後の橋島さんの話は悲しいやら寂しいやらだったなぁ。
職場が西成にあるから雰囲気はわかるのでなおさら。
女の人、どこに行ったんだろう・・・。 -
わすれな荘に暮らす色々な人にスポットを当てた内容。
出てくる料理は国際色豊か。自分で作るのはハードル高いかなと思いましたが、誰かのために作られる料理はおいしそうです。
バネッサの勢いが魅力的。 -
前作では山谷を舞台にする理由がよく分からないという感想を書きましたが、今作では割と山谷ならではのエビソードも入ってますね。千花と翔太がくっつくわけではないのね。
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今回は各話スープがメイン。最後の話はとてもせつなくてよかった。全体を通しては1巻のスピンオフみたいな感じ。
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図書館から。
最初、スープの物語だと思ったのですが全然違いました。
食べ物を絡ませた人情話でしたね。
何となく普通に思えました。 -
今回も有間先生のイイところ抽出しまくって煮込みました!おあがりよ!(CV松岡禎丞)って感じだったな・・・飯テロ小説だし。
千花ちゃんがなんだか自分のイラストの方向性みたいの見つけてたし、翔太さんには小さな恋のメロディが聞こえてきそうだしで、今回も盛り沢山だった。
橋島さんの過去エピソード切ない有間先生だったな・・・。