- Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488547035
感想・レビュー・書評
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ダークファンタジーというジャンルらしい。
著者は初読み。
現代を舞台にしながらも魔法的な要素があったり、不思議な世界観。最初はとっつきづらく感じていたものの、読み進めるうちにぐいぐいひきこまれていった。
がっつりファンタジーよりこの世界観のスレスレ感はけっこう好み。
他の作品も読んでみたくなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
グリム童話ルンペルシュティルツヘンをモチーフにしたダークファンタジーです。童話に題材をとる作品にはいささか食傷気味なのですが、本作品は別格です。ハッピーエンドに一撃をくらわす最後の一文が秀逸です。
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これは…
現代ではたまに見かけるオチです。
この当時は斬新なアイデアだったのかな? -
「月の骨」に続くダーク・ファンタジー三部作の第二弾。三部作と言っても、登場人物が少々交錯するだけで、続きものというほどの繋がりは設定されていないので、単独で読んでも違和感はない。ダークさを持つファンタジーの代名詞であるグリム童話を絡め、父と子と女をめぐる因縁、 “無意識の罪とその代償”というキャロルらしいテーマが描かれる。リアルとファンタジーが混ざり合う世界、ダイナミックな展開、謎解き要素も面白く、恐怖は残しつつも後味の悪さはさほど残さずに終わるところが、キャロル作品導入としてはお勧めしやすい一冊かもしれない。
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初期作品で~「死者の書」「月の骨」に続く3作目。
後の作品を思わせる所もあるけど、この方がわかりやすいかな。
主人公ウォーカー・イースタリングは映画脚本家で時々俳優もやっている。10年結婚していたが離婚。
捨て子だったので親はわからない。
ある日、不思議なことが起こり始める。
時々リアルな夢を見たり、幻覚のように過去が見えたり、人の視点で物が見えたりするのだ。
映画監督の紹介でヴェナスクというシャーマンと会い、空を飛ぶ方法を教えると言われる。実際にはそこまで行かないのだが、それ以上のことが起きる?!
知り合った美しい女性マリスとたちまち恋に落ちるが…レゴで町を組み立てる芸術家というのも面白い。
キャロルは美人の描写が上手いなあ。
マリスが見つけた墓にはウォーカーとうり二つの肖像写真が。その人物を調べると夢で見た記憶と同じ?未亡人にも会いに行くが…
自分は繰り返し生まれてきた?
ウィーンの暮らしぶりも何だか素敵。
大きな危機もあり、思いがけない展開だが、けっこう可愛らしい結末。 -
ダークファンタジー「月の骨」に続くってあったけど、どこが続いてるの?って思ったら、ちょっとだけ続いていた。先に、3弾も読んでるんだけど、あれとこれが繋がってるのもあんまりわかんない。無理矢理シリーズものってしなくてもいい気がするけど。
前半、まったりしててしんどかったけど、後半からがすごかった。でもって、すごくキャロルらしいオチ。やっぱり、キャロルは面白いよ。
特にこれはキャラクターが魅力的だったな。 -
ジョナサン・キャロル著/浅羽莢子訳
「黒いカクテル」との繋がりに驚いた!
後半はページをめくる手が止まらなくなった。
本編後の展開が気になる -
「月の骨」の訳者あとがきを読んだら、どうもキャロルは書きながら続きを考えてるっぽい。「月の骨」はそれでも大丈夫な話だったけど、これは裏目に出てる作品じゃないかと。読み進めてるあいだはメチャメチャ面白いけど、一度読み終わって改めて全体を見ると、各エピソードが絡み合わず、浮いてる気がしてしまう。定価より高いお金を出して古本を買った身としては正直残念
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最初は何度となく途中で投げ出そうとしたことか。
しかし、ストーリーの濃さ、結末の意外性は他に見ないものがある。