- Amazon.co.jp ・本 (123ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488597023
感想・レビュー・書評
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女流SFファンタジー作家の著者が幼い孫娘に向けて書かれた中世ロマンティック・ファンタジー小説の掌編。植物を育てる才能(天賜てんし・ギフト)を持つ王女ミーアンが宮廷から逃げ出して森の廃屋で暮らし始めた所へ助けに現れた背中に鞭跡のある謎の少年ウィスプの正体が最大の謎ですがミステリでもホラーでもないので大きなサプライズはなく真相は想定内でしたね。ハッピーエンドの結末は児童書としては健全で良いのですが、あまりにも容易く追っ手側がごまかされてしまって呆気ないなと感じましたのでもう少しスリルが欲しかった気もしますね。
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ロマンス足りない(笑)ミーアンの天賜とウィスプの天賜、どちらがいいか?うーん、どっちだろ。人に追われるような立場でないなら前者だけど、逃げてきたなら後者よね。ところでウィスプが小屋にたどり着いたのはほんとにたまたまなの?些細なとこにちょっと引っかかったな。挿絵は素敵♪ウサギ可愛い♪
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結婚から逃げ出したお姫様の、森の中の廃屋で進む恋愛話。ウィスプの生活力の高さが頼もしい。気楽に読める中編、とは思うけれど、ページ数といい挿し絵といい、これで一冊というのはちょっと高いと思う。
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数年前に買うだけ買っといて、ずっと積ん読してた本。
作者のアン・マキャフリーは、『歌う船』で有名なSF作家、というだけでなく、ファンタジーも手がける作家。
そしてこの作品は、SFよりも、ファンタジー。
とても薄いです。
そして、末弥純氏の美麗イラストで表紙も挿絵も飾られています。
表紙で僕は惚れました。
それから、P51の主人公の美少女のイラストで心ときめかせてください。
むしろ、ジャケ買い。
物語は、おとぎ話のような、短くて優しくて単純で残酷であたたかい物語です。
すぐに読めます。
ギフトの設定を活かした、別のお話も読んでみたい。 -
舞台設定からいえば、ファンタジー小説。あっさりと読みやすい本です。
ルビがほとんど無いので、小学生には難しいかも知れませんが、内容的には小・中学生の女の子でも楽しめると思います。 -
久しぶりにアン・マキャフリーを読めて満足♪ スィートなファンタジーで気に入りました^^
アン・マキャフリーがSFだけじゃなくて、ファンタジーも書くなんて驚きでした。
でも、とっても合う感じ。短いお話だったので、これの長編版など書いてほしいなぁと思いました。 -
可愛らしい話しだし、「天賜」って設定がおもしろいと思う。
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パーンの竜騎士のシリーズで有名なマキャフリーの新作を見つけて、久々に読んでみました。
初版は2004年3月、原著は95年の作品です。
王女ミーアンは嫌な結婚を強制されそうになって宮廷を脱出、盗賊に殺されたと見せかけて、森の奥の廃屋に潜んで暮らし始める。
老いた馬に僅かな身の回り品とハーブなどの種を持ち出しただけで、火もつけれらずに苦労していると、背中に鞭跡のある少年ウィスプが現れ、逃亡者同士で助け合うようになります。
天賜(ギフト)というのがこの世界の設定では、生まれつきの才能という以上に魔法的な力となっています。
ミーアンは植物を育てる天賜を持って生まれ、それが王家にはふさわしくないと不当におとしめられてきたのでした。
不思議なことが時々起こるうちに仲良くなっていくが…
さて、ウィスプの天賜と正体は?
マキャフリーが孫娘のために書いた作品らしく、お伽話の普遍的要因も含み、少女の成長物語にファンタジーも加味した仕上がりとなっています。
小品ですが、気軽に楽しく読めますよ。