- Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488696153
作品紹介・あらすじ
テレポート装置の発明で、人類の他星系への植民が始まった。だが奇妙にもこの装置は片道通行で、地球に戻ってきた者は一人もいない。疑いを抱いた主人公ラクマエルは、テレポートではなく宇宙船で、植民星へ往復36年の旅に出ようとする。彼を支援するのは民間の超巨大組織ライズ社だ。だが何重もの妨害工作の中、計画は予想もしない展開に…著者の死後発見された完全版で贈る。
感想・レビュー・書評
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テレポート装置が発明された未来を描くSF小説。民間警察機構とあるように民間の警察である。民間組織の方がまだ信用できる。ディックは警察への不信感を持っていた(牧眞司「解説 変貌するテキスト、あるいは「一寸先はパラレルワールド」」368頁)。ドラッグで洗脳支配されるディストピアを描く。兵器にLSDが使われ、敵を洗脳させる。
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ぐちゃぐちゃ
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この本は持っていないので、図書館で借りた。これが「テレポートされざる者」の異本だということは知っていたが、もう一つ、邦訳されていない異本があることは、解説を読んで初めて知った。訳は、こちらの方がずっと読みやすい。借金督促バルーンが登場する冒頭部分が改稿されてしまったのは、ちょっと残念。結末は、希望が残る(ように見える)「テレポートされざる者」の方が好み。
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ストーリーは破綻、回収されざる複線、取って付けたような落ち、どれを取っても駄目駄目な典型的なディックの駄目作品なのになんんか面白い。ディック好き以外にはオススメはしませんが。