- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492046920
作品紹介・あらすじ
「1週間7日間のうち、俗世間的仕事はギリギリと絞って1日程度にとどめ、あとの6日間は仙人のように俗世から離れて、自分の本当にやりたいことだけをやる、つまり晴耕雨読的、林住期的暮らしをしたいという私の願望を表現した言葉――私の造語である」(「はじめに」より)。
日立製作所のトップとして思い切った改革を次々と行いV字回復に導いた立役者。2020年に東京電力会長も退任した。
いよいよ一俗六仙の境地に足を踏み入れた筆者の仕事論と人生論。
感想・レビュー・書評
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日立製作所元会長の川村氏の人生論。企業人としてのラストマンという気概、フラットな思想に共感を覚える。また、一俗六仙という言葉からも氏の人生への取り組み方が垣間見れた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
赤字の日立で社長となり立て直した凄い人。ラストマンという精神を大切にしている。
企業は現状に満足して守備に入らず、スピードを持って変化するのが大事。
経営者は情より理を取る。 -
日立製作所を69歳にて再生に導いた川村元会長の随想録。「一俗六仙」とは著者の造語で、「俗世間の仕事は1日にとどめ、残る6日は仙人のように俗世間から離れて好きなことをやる」という意味とのこと。現在、81歳とのことながら、読書・小唄・スキー・ゴルフ・ハイキング・散歩・瞑想と「六仙」三昧の姿が描かれています。
これらの「仙」のなかでも、最大の愉しみは「読書」。以前から読書家で知られた著者ながら、哲学・歴史・文学・地理・科学と読まれる分野は幅広く、その知見が全体に散りばめられています(「総論は哲学・歴史、各論は文学」とも)。ビジネス書についての言及はなく古典中心ですが、大企業再生にはリベラルアーツが必須なのかと思わせるほどです。
「ザ・ラストマン」のラストシーンを飾る「一俗六仙」。早く自分も到達したいと願わずにはいられない一冊です。