薬で読み解く江戸の事件史

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492061954

作品紹介・あらすじ

●家康が配合した「萬病圓」は江戸一の名薬だった/●漂泊の俳人・小林一茶が愛飲した強壮薬の正体/●幕末の歴史を変えた島津斉彬怪死の謎を解く/●天然痘から急死へ、孝明天皇の容態書を読み解く
薬が動かした知られざる日本史秘話!

感想・レビュー・書評

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  • 江戸時代における“薬”をキーワードに、
    事件や歴史、人物や人生哲学を解き明かす。
    第1部 薬にまつわる江戸の裏話~家康から新選組まで
    第2部 知られざる江戸医学の知恵~将軍から庶民までの健康話
    第3部 スーパー老人・貝原益軒の旅・財産・死に方
                 ~その未公開資料を読み解く
    ・あとがき ・主要参考文献有り。

    メインは江戸時代の薬についての話と考察。
    徳川家康の長寿の秘訣となった座右薬。
    島津斉彬の急死(50歳)はお由羅騒動での毒殺か?病気か?
    それとも医療ミスだったのか?
    若き土方歳三が行商した石田散薬の効能は?
    天然痘に罹った孝明天皇を回復に向かわせた
    幻の薬「紫水」効用と、その後の急死(36歳)の謎。
    江戸時代のインフルエンザの流行と薬。
    旅の携行薬、温泉や入浴の効用。
    杉田玄白の85歳の長寿は「養生七不可」で。
    井原西鶴の『好色一代男』は強壮剤研究の賜物。
    小林一茶の旅での支えは、健康維持と薬の情報。
    そして貝原益軒の85歳の人生。
    ウォーキング紀行『行装記』は携帯品と携行薬の記録が。
    さすがに貝原益軒はスゴい人です。
    自ら棺を用意して葬儀に備えていたり、熟年夫婦旅行をしたり、
    年老いても健康を維持した姿に驚いてしまいました。
    薬は現代でも使われているものが多いのも、興味惹かれました。

  • (2018-03-10)(2018-03-31)

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著者プロフィール

山崎光夫
一九四七年福井市生まれ。早稲田大学卒業。放送作家、雑誌記者を経て小説家に。八五年『安楽処方箋』で小説現代新人賞を受賞。医学・薬学関係に造詣が深い。小説に『ジェンナーの遺言』『ヒポクラテスの暗号』『精神外科医』『風雲の人 小説・大隈重信青春譜』『小説曲直瀬道三 乱世を医やす人』など多数。ノンフィクションに『東京検死官』『逆転検死官』『戦国武将の養生訓』『薬で読み解く江戸の事件史』『胃弱・癇癪・夏目漱石 持病で読み解く文士の生涯』など。九八年『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』で第十七回新田次郎文学賞を受賞。

「2023年 『鷗外青春診療録控 本郷の空』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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