- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492212417
感想・レビュー・書評
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マルクス入門書としてのNo. 1クオリティ。
文章も平易で、切り口、白井節感じるアイロニー、引用文献のいずれをとってもセンス抜群。
マルクスってなに?という人に読んで欲しい一冊。
中高生でも読み切れる内容。 -
資本主義ってそもそもなんだ?今どういう問題を抱えているんだ?ということが分かってよかった
特に資本主義が人間の魂までをも包摂しつつあるというのは納得。
ここから私の考えですが、資本主義による魂の包摂に個人のレベルで対抗するには
•まず資本主義が我々の幸せのためにあるものではないと認識すること。
•その上で効率をもとめすぎることや、誰かと競争して勝つ、人と比べて優劣をつけると言った、いわゆる資本主義的な価値観から脱出すること。
•効率化によって切り落とされた手間暇と、それに伴う感情や愛着を取り戻すこと。(例えば料理をする、サブスクばかりでなくレコードを聞いてみる、コーヒーを入れる)
=効率を求めれば「無駄」に見えてしまうものこそが豊かさであり、それを愛すること。
•趣味を持ち、自らの心を涵養すること。
•利害や損得を超えた友人やパートナーと出会い、助け合うこと。
などが大事なのかなぁと思います。 -
ネオリベによる魂の包摂を防ぐためには、感性の再建が必要。美味いものを食い、美しいものを見る権利があると信じること。
産業革命がイギリス料理をまずくした。 -
資本主義の度合いが高まることは、共同体的世界の領域が狭まっていくこと
共同体の外の権利が共同体を包み込み内部に浸透していくプロセス=包摂
ネオリベラリズムでは、相対的剰余価値の追求がより加速した。
人間を資本に奉仕する道具としか見ていない。という見方。
資本主義=物質代謝の大半が商品によって媒介される。
資本主義ではこの大半が際限なく高まってゆく性格を持つ。
資本主義では原則が等価交換。
労働の対価が労働力の所持者の維持のために必要な生活手段の価値。
→賃金の生存費説
だが、デフレマインドで必要の水準が下がっている。
供給が増えても消費者=労働者が貧しいと買い手がいないため、国外にそれを求めることとなる。
→帝国主義、世界大戦
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情報化社会を耳にして久しくなるが、そこに疑念を抱くどころか加速する現代、ファスト〇〇がその極地となるのか、もはや文化を "愉しむ" のではなく情報化して "知る" で満足してはいないか。"知らない" は恥ずかしいから "知る"。そこで完結する。思考の放棄に気付かない悲劇はこの国の教育に起因している。受験という "知識の詰め込み" は考えること、数多の解答を良しとせず、"これはこうだ" という方程式でしか教えない。だから学ぶ側は "知る" を優先する。知らないは不都合になる、疎外されたくない、と。そんな環境で育つと格差社会に打ちひしがれても、恵まれる手段を "知らなかった" 自己責任で諦める。それは間違っている。もちろん本書で "知る" こともあるが、大切なのは "思考" であると筆者は訴える。この社会に包摂されたままでいいのか。
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資本論→新自由主義への闘い(上から下への階級闘争)
・資本主義ー余剰価値を追求するため、労働者から搾取する構造は変わっていない。 -
331-S
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331.6||Sh