米国製エリートは本当にすごいのか?

著者 :
  • 東洋経済新報社
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レビュー : 214
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492223130

作品紹介・あらすじ

優れたリーダーが出てこない日本。今の日本に必要なのは、新時代のエリートを生み出す「エリート育成システム」である。しばしば日本のお手本としてあげられる、米国のエリート教育。日本はそこから何を学ぶべきで、何を学ぶべきでないのか。本書は米国製エリートたちの強みと弱みを検証し、これからの日本が進むべき道を示す。

感想・レビュー・書評

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  • 経済週刊誌記者がアメリカ、スタンフォード大の留学をもとにして、アメリカのエリート教育についてレポートした内容。

    以下内容要点を、
    1)米国の一流大学はお金持ち。
    2)成績が悪いからといって退学させられることはない。米国の一流大学は最近成績評価が甘いんだって。
    3)日米の学生の能力差はない。が、知識のインプット量が米国の学生のほうが圧倒的に多い。つまり読書量の差。
    4)例えばスタンフォード大の学部生は4年間で最低でも480冊の本を読む。

    5)一流大学卒でも就職は厳しいし、人気業界にみな行きたがる。(これ日本と変わらず)

    6)スタンフォード大にかわいい女の子はいない。(いても5人ぐらいだって)。手をつないでいる男女がいない。・・、ってそりゃあんたの主観じゃね?

    7)英語上達の鍵は、暗記と音読と英作文。

    結論として、米国製のエリートは、半分すごくて半分そうでもない、っていう話。勉強はしてる。勉強環境も抜群。アメリカのエリートの強みは優れたアイデアをルールや仕組み・制度に落とし込む力がすごい。つまりシステム思考に長けている。
    でも抽象思考は得意だが、現場感覚が鈍く、現実とかけ離れた行動をとってしまうのが弱点。ベトナム戦争や最近のイラク戦争、テロとの戦いなどをみると納得できる主張である。で、日本はこの逆だとさ。


    しかし、良くも悪くもきれいにまとまっているけど週刊誌的な内容。
    米国のエリート教育を日本が参考にする理由や動機が見えにくいし全体的に話の内容が散漫で、ときどき脱線する。エッセイなのかレポートなのか明確にして欲しい。
    経済・歴史・国際政治の章なんかテーマをザックリ括りすぎて僕には全然モノ足りなかった。例えば、アメリカの東部はリベラルで民主党支持者が多く、中西部は保守的で共和党支持者が多い。・・ってこんな新聞の国際欄に載っているような情報を書かれてもねぇ。スタンフォード大に留学してそれだけかよ、と。ま、この章は専門書を読めばいいかな。

  • 留学を経験しただけに、米国人学生の実態に関しては既知の部分が多かったが、米国社会及び日本社会のリスク感度の違い、という箇所で、米国には起業を保証する制度があるなど、米国の新たな一面を知ることが出来た。

  • 米国製エリートがすごいのかというよりも、米国人エリートの考え方とその歴史的背景、また米国文化などの考察に富んでおり、米国について学ぶ入門書としては参考になる。
    また自分と同い年の人間が筆者であり、同い年の人間がここまで米国文化および国際的な力関係そして日本の目指す道について明確に語れるということに刺激を受けた。

  • 著者が会社を休職し、スタンフォード大学に留学した時の体験談。
    日本の上位層と海外の上位層がそれほど変わらないというのは驚いた。
    その他にも自分が偏見を持っていたんだという記述があった。

    留学したくなった。

  • 米国製エリートが本当にすごいのかはよくわかりませんでした。

    書いてあることは結構普通だと思います。
    スタンフォード生活での最大の学びは自習のための正しいフォームを身につけることができたことだと仰っています。
    私も大学院のときに似たようなことを思いました。日本でですが(笑)
    大学院で学んだのは勉強の仕方だったと。

  • アメリカにはアメリカのいいところもあるし悪いところもある。日本も同様ですよ。悪いところを自覚して、いいところを伸ばしていこう!ってことをデータとともに説明されています。

  • エリート教育は日本にはあまり馴染みがない。
    今のところ入学する大学名くらいが残ってくる程度。

    アメリカは日本以上に学歴がモノをいうって意外だった。ただ、日本と違うのはいつからでも再チャレンジができること。また、大学は入ってからが勝負ということ。

    本を4年間で480冊も読んでディスカッションしていれば、そりゃ鍛えられるよね。そんな鍛えられた精鋭を選抜して鍛えあげるとすれば相当の磨かれているよね。

    驚くべきことは多くないけど、やっぱり読書量は大切ということがよくわかった。

  • なんかもう、読後の感想としては「だから何だ」という印象。
    もうちょい、タイトルにある「米国製のエリートが真に凄いのか凄くないのか」「凄いとするならば、その根拠は何か」「凄くないとするならば、凄いという幻想を抱く理由は何か」ぐらいまで書いてくれてるのかな、と思ったので、タイトルに惑わされてしまった感が強い。
    まぁ、この手の本をタイトルだけで「ジャケ買い」してしまった自分にも非があるので、そうそう酷いことは言えないが。

    ある程度、アメリカの政治学やアメリカという国の外交とかを他の本で読んでいるなり、大学で学んでいるなりしている人なら、読んでもそんなに得るところのない本だと思います。著者のアメリカ留学時代の友人の話やエピソードが折々に触れられているので、それによって「生」を感じることはできるけど、深く突き詰めた議論には至っていません。

    一つ気になるのが、肝心の自分なりの論点を説明したり主張したりするところで、「~かもしれません」が多用されていること。この手の本には、個人的には「間違っていても偏っていても良いから確固とした自分なりの意見を述べてくれること」を期待しているので、大事なところで断定を避ける論調は好感が持てませんでした。
    まぁ、リアルタイムの内容を扱っている以上、断定するのが難しいのだろうということ自体は分かるんですが。自信のない推測を読むために、お金払って本を買ってる訳ではないので。

    そして何より、モノ書きを本職とする人がモノ書きの延長の出版社で出してる割に誤字が多いのが生理的にダメ(笑)これは著者のせいではなく出版社の責任だと思うけど、こういう基礎ができてない本は読めませんなー。

  • 面白くて、途切れずに読めた。

    「アメリカの大学って実際どんな感じなん?」そんな議論からこの本は始まる。

    「授業の質が高い」
    「入るの簡単、出るのは難しい」
    「宿題が多い」

    噂ではそんなことばかり聞くけど、ホントなの?って所を
    スタンフォードの大学院で留学していた筆者が自らの経験をもとにして、

    ・授業の実態
    ・アメリカ人はどこに就職したがるのか
    ・日本人学生とアメリカ人学生の違い

    とかとか、大学の教育システムから、国際政治、歴史まで幅広く検証しながらアメリカの大学にいる「エリート」について考える本。

    自分もアメリカで学ぶ留学生として、アメリカに住んで大学に通ってるわけで、読んでて大きく共感できることもあれば、そうでないところもある。それは当然なんだけど、この広く複雑な話題を筆者は浅すぎず、深すぎずに解説し、一般的な「アメリカ」を見るための枠組みを与えていて、それが巧みであったし、それがこの本を読んでて一番面白かった所。


    国際政治で、世界の先進国をプロ野球球団に例えたあたりも面白かった。ちなみに日本はソフトバンク。高齢化により全盛期は過ぎているが、まだまだ潜在能力はあるよって意味で。

    最終的に話題は、これからの日本を担うであろう「若き日本のエリートたち」をどうやって生み出していったら良いかに移る。今はどん底だけど、もう一回世界のトップ国にとどまるためにはどうすればいいのか。



    アメリカの留学生なら実際の経験とリンクしてて面白いと思うし、日本にいても、ちょっと国際的な意識持ってる人は読んでみてくださいな!

    自分はエリートってわけじゃないけれど、元気な日本人の若者であるわけだし、この本に書いてあるみたいにもっともっと成長して日本を支えられたらいいな。

  • 【感想】
    筆者である佐々木紀彦氏のスタンフォードでの体験記。
    一流大学のアメリカ人を過大評価する日本人(僕も含め)に疑問を呈する本。
    来年、アメリカに行く身として参考になった。

    アメリカ製エリートを実体験に基づきながら、考察している。
    特に未来を予測する為には、歴史的アプローチが必要の章は、良かった。

    教養として、歴史を学ぶ必要性は感じていたが、行動を起こさせるまでの動機づけになるような理由はまだ見つかっていなかった。
    それをこの著書で見つけることができた。

    留学に挑戦したい人、米国製エリートへの憧れを抱いている人には、リアルな視点があって、良い意味でも頭を冷やせると思う。

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著者プロフィール

NewsPicks Studios CEO
1979年福岡県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業、スタンフォード大学大学院で修士号取得(国際政治経済専攻)。東洋経済新報社で自動車、IT業界などを担当。2012年11月、「東洋経済オンライン」編集長に就任。リニューアルから4カ月で5301万ページビューを記録し、同サイトをビジネス誌系サイトNo.1に導く。著書に『米国製エリートは本当にすごいのか?』『5年後、メディアは稼げるか』『日本3.0 2020年の人生戦略』がある。

「2019年 『異質なモノをかけ合わせ、新たなビジネスを生み出す 編集思考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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