ポーターの『競争の戦略』を使いこなすための23問

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492533123

作品紹介・あらすじ

多くの日本企業で現状を打破する経営戦略が描けていないのはなぜなのか。経営戦略なる代物は、そもそも役に立たないものなのか。この問いに答え、多くの日本企業が経営戦略策定のどこで躓き、どうすれば経営戦略を機能させ、競争力を高められるのかを明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 具体的な「どうするか」について、根性論になっていないだけよかった。
    経営戦略論については目新しいことは記載していないが、少なからず成功事例が書かれていたのは良い点と思う。
    ・正しい回答を目指すと、どの企業も同じ方向性を目指してしまい、結果価格競争というレッドオーシャンになる。
    ・つまり差別化戦略を目指すべきである
    ・差別化をして、他社も追随できたら差別化にならない。圧倒的差別化を得るにはどうすればよいか。
    ・差別化とは、ある部分を捨てることでもある。
    ・差別化とは、顧客を「有意義」にさせることである。
    最近は「共感経営」だったり「ストーリーを語る経営」などが言われており、ここで書かれている「有意義」はほぼ同義である。
    各社の成功事例を見ると本当に面白いが、あくまでも結果論だ。
    こうして成功したから良い事例に見られるが、果たしてアイディアレベルの段階で「これ行こう!」と自分が言えるだろうか。
    そこを考えることが重要なのだと思うのだ。
    ハッピーターンの話は非常に参考になる。
    マクドナルドとモスバーガーの顧客ターゲットの話。
    牛丼三者、吉野家・すき家・松屋の価格の話。
    ラーメン二郎の顧客体験とは。
    アキレス社の「瞬足」開発のエピソード。
    日清カップヌードルの「解剖会議」は特に面白い。
    たしかにその企画に対して「全員一致」な状況は危ない。
    成功確率は極めて低いと言っていいと思う。
    みんなが良いと思うものは、角がとれているものだ。誰かの心に刺さる訳が無い。
    本書でも秋元康氏の名言として取り上げているが「記憶に残る『幕の内弁当』はない」は本当にその通りと思う。
    このことを正しく意識できる経営者はどれだけいるのだろうか。
    今でも下から上げてきた企画に対して難癖をつけ、角が取れたら「フムフム」なんて言ってないだろうか。
    やはりリーダーとして責任感を持って、そこは背負ってほしいところだ。
    自分自身も安易に角を取ろうとせず、まだまだエッジを効かせていかねばと思う。
    (2021/6/12)

  • 結局はわからない内容。

    自分をコンサルタントとして雇えば教えますって
    事か?

    ポーターからコトラーに内容が移って、使いこなせ
    ない記述だよ。

  • なぜ、名著と言われる戦略本も、現実に当てはめてみたら机上の空論ぽくなるのか疑問だったが、この本で謎が解けた。私達は、競争戦略を理解でき、賛同したとしても、その当てはめ方がわかっていないので、戦略を使いこなすことが非常に難しいのだという。
    具体的には、「アドバンテージマトリックス」を使うことで、「業界構造分析」と「戦略基本パターンの選択」がつながる、とのこと。そうすることで現実と戦略のアンマッチを防げるのだろう。
    コンサルから学者となった筆者ならではの「使いこなす」ための示唆に富み、そのうえ論理的な前半に比して、後半はコンサル体験談のように見えたのは、自分の読み込みが甘いからか?

  • *経営戦略、特に差別化に悩んでいる人には良い参考書になる。著者が外国と国内のコンサルに携わっていた経験から記された言葉は、なるほどと思わせる。
    成功例として、ラーメン二郎を取り上げているのは面白いと思った。(ラーメン二郎の例が通じる地域は限定されるが、それも含めて面白い)

  • よくらからん
    使いこなす具体例を期待していた

  • 前半はわくわくしながら読んだが、ラーメン二郎の話が出てくるあたりから失速。

  • TGLP

  • あまり響かなかった。
    なぜか、本書で紹介されているブルーオーシャン戦略について、興味を持った。

    増やすor減らす
    付け加えるor取り除く

  • 競争戦略のフレームワークを使いこなすためのノウハウをきめ細やかに解説している。フレームワークを使ってMECEに課題を整理することに留まらず、中身をどうやって考えるのかについて踏み込んでいる。
    戦略キャンバスはけっこう有用なんだなと納得。

  • これも良書。
    Part1なぜ事業戦略は機能しないのか?
    Part2なぜ『競争戦略』を使いこなせないのか?
    Part3顧客に「有意差」を感じさせられるか?
    Part4簡単にまねされない差別化が実現できるか?
    Part5次から次へと差別化を実現できるか?
    Part6プロフェッショナルの戦略立案担当者になれるか?

    1~4はポーターやコトラーやブルーオーシャン戦略に書かれてある話
    5と6特に6はとてもいい話。役に立つと思います。
    会社でも薦めたいと思う本でした。

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著者プロフィール

牧田 幸裕(マキタ ユキヒロ)
信州大学大学院 経済・社会政策科学研究科 准教授
1970年京都市生まれ。京都大学経済学部卒業、京都大学大学院経済学研究科修了。ハーバード大学経営大学院エグゼクティブ・プログラム(GCPCL)修了。アクセンチュア戦略グループ、サイエント、ICGなど外資系企業のディレクター、ヴァイスプレジデントを歴任。2003年日本IBM(旧IBMビジネスコンサルティングサービス)へ移籍。インダストリアル事業本部クライアント・パートナー。主にエレクトロニクス業界、消費財業界を担当。IBMでは4期連続最優秀インストラクター。2006年信州大学大学院経済・社会政策科学研究科助教授。07年より現職。2012年青山学院大学大学院国際マネジメント研究科非常勤講師。著書に『フレームワークを使いこなすための50問』『ラーメン二郎にまなぶ経営学』『ポーターの『競争の戦略』を使いこなすための23問』『得点力を鍛える』(いずれも東洋経済新報社)などがある。

「2017年 『デジタルマーケティングの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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