ユーモアは最強の武器である: スタンフォード大学ビジネススクール人気講義

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492534595

作品紹介・あらすじ

今の日本企業に欠けている、
創造性や生産性、レジリエンス、心理的安全性……
すべては「ユーモア」が解決する!

エリック・シュミット(Google元CEO)、
ティム・ブラウン(IDEO会長)絶賛!
『フィナンシャル・タイムズ』推薦ビジネス書、全米ベストセラー!

【本書が伝える事実】
・アップル、ピクサー、グーグル……クリエイティブな企業は何よりも「ユーモア」を大切にしている
・ユーモアを発揮する人は、知的で有能で、親しみやすい印象を与える
・ユーモアのある職場は創造性や生産性が高い
・ユーモアは心理的安全性をもたらし、失敗を恐れずに挑戦する文化を育む
・ユーモアは思考を柔軟にし、クリエイティブな解決作を可能にする
・ユーモアはつながりや信頼を育み、ストレスや逆境を乗り越える力となる
・ユーモアは生まれつきの才能ではなく、習得できるスキルだ
・プロのコメディアンのテクニックからも、ユーモアを学ぶことができる
・4つのユーモア・タイプのうち、自分はどのタイプかを知れば、ユーモアをよりうまく活用できる
・不適切なジョークを避け、ユーモアの失敗から立ち直る方法とは?

ビジネスや人生のあらゆる場面で、「ユーモア」はあなたの力となる!

「ユーモアは魔法のようだ。ユーモアは恐怖心や尊大さを消し去り、創造性やレジリエンスを育む。本書は、『おかしさ』という魔法の力を、リーダーシップのツールや善を促進する力として利用する、究極のガイドである。科学、戦略、ドタバタ喜劇を融合した本書は、大ウケすること間違いなしの、視野を広げてくれる傑作である」
――ダニエル・ピンク(『When 完璧なタイミングを科学する』『モチベーション3.0』著書)

「私は(しばしば困難を通じて)、真面目に受け取ってもらうためには、自分が真面目すぎない人間と見られることが大切であることを学んだ。私のチームは、陽気さをもって問題を解決することにかけては、いつも素晴らしい力を発揮するが、陽気さには人間らしさや楽観主義が伴い、信頼を育む力がある。さらに、陽気さは楽しいものでもある。まさに、本書のように!」
――エリック・シュミット(Google元CEO)

「ビジネスはシリアスなものであり、世界もまたシリアスなところだ。現代においてはとくにそうだ。このことが意味するのは、私たちはかつてないほど、本書で紹介されるアイデアを必要としているということである。陽気さやユーモアは、シリアスな時代のプレッシャーを和らげてくれるが、そのためだけではない。陽気さやユーモアは、私たちがそれをもっとも必要とするときに、人間らしさを解き放ってくれるからだ」
――ティム・ブラウン(IDEO会長、『デザイン思考が世界を変える』著者)

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    1年くらい前に読んだ本。30代中盤に差し掛かり、ユーモアの1つでも話せるようにならねばと思い手に取った本です。
    ユーモアが「最強の武器」かどうかはさておき、深刻な状況でも前進する(させる)活力としてユーモアを言えるようになったら"粋"ですね。
    僕は根っからの関西人なので、「お笑い」という文化で育っておりますが、本書ではお笑いとユーモアはやや異なったニュアンスに感じました。
    (少し残念な事として、関西ではユーモアよりもお笑いが重要視されている風潮なので、深刻な場面を打開するのにユーモラスな一言を言えるシチュエーションは中々ないかも・・・・)

    ユーモアの大切さや他人からの印象などは腑に落ちましたが、ベースとしてある程度しっかりとした実績や信頼がある人間である事はMUSTだなと感じました。
    普段からのギャップがあるからこそユーモアが光るのであって、元々ダメダメな人間がいくらひょうきんな事を言っても、「何だコイツ。ふざけてないでしっかりしろよ」と思われちゃうのがオチでしょう。
    締めるところはしっかり締めて普段から信頼向上に努めた上で、適度にユーモアを吐ける人間にならんといけませんね。至極当たり前の事ですが・・・

    本書を読んだことで自分のユーモアレベルが上がったとは微塵も思いませんが、非の打ち所がない人間よりも、ひょうきんでお茶目でどこか愛らしさのある人間の方が、部下や顧客からの信頼も厚くなるといった事はよく分かりました。
    自分の失敗を、笑って面白く話すことが出来る人間になりたいですね。



    【抜粋】
    1.ユーモアは最強の武器
    仕事であれ、人生であれ、ときには深刻な問題や大変なことが起こったりもすれば、嫌気がさしたりストレスを感じたりすることもある。
    そんなときユーモアのセンスがあれば、一旦思い悩むのをやめたり、気が軽くなったりするだけでなく、意義を感じられるようになる。

    ユーモアのセンスは私たちを人間らしくする。
    人と人を深く結びつけ、力を与えてくれる。
    ユーモアを使うのは深刻な問題を軽視するわけではなく、深刻な問題があってもなお前進できるということなのだ。

    2.ユーモアは
    ①地位が高く見える
    ②知的に見える、ユーモアは嘘偽りのない知性の証
    ③目立つ事で記憶に残り易くなる
    ④信頼し易くなり、人間関係の持続に役立つ
    ⑤健康をもたらし、長生きするための薬になる

    3.異様なほど優秀なリーダーよりも、真っ当で共感の持てるリーダー、野心的であってほしいが欠点もあるリーダーである。
    かつてのリーダーは崇拝の対象だったが、今のリーダーはみんなから理解される必要がある。

    打算的ではなく、ありのままの個性やユーモアが、ひょうきんなところや欠点なども含めて顧客や従業員たちの共感を呼ぶ。



    【引用】
    ユーモアは最強の武器である。


    僕たちは皆、人生に意義を求めている。
    だが仕事であれ、人生であれ、ときには深刻な問題や大変なことが起こったりもすれば、嫌気がさしたりストレスを感じたりすることもある。
    そんなときユーモアのセンスがあれば、一旦思い悩むのをやめたり、気が軽くなったりするだけでなく、意義を感じられるようになる。
    物事が順調なときは誰かと一緒に愉快な時間を過ごしたり、絆を深め合ったりしていれば、辛いことが起きた時はかけがえのない拠り所になる。

    ユーモアのセンスは私たちを人間らしくする。
    人と人を深く結びつけ、力を与えてくれる。
    ユーモアを使うのは深刻な問題を軽視するわけではなく、深刻な問題があってもなお前進できるということなのだ。


    p31
    ・笑いを忘れた大人たち
    ギャラップ調査では、「人々が1日に笑う、微笑む回数は、23歳頃から急激に減り始めること」が明らかになった。
    平均的な4歳児は1日300回も笑うが、平均的な40歳は2〜3ヶ月で300回。

    それは、ユーモアに関する4つの思い込みがあるため。
    ①ビジネスは真面目であるべき
    ②うけないという思い込み
    ③面白くなくちゃいけないという思い込み
    ④「ユーモアは生まれつきの才能」という思い込み


    p70
    ユーモアは
    ①地位が高く見える
    ②知的に見える、ユーモアは嘘偽りのない知性の証
    ③目立つ事で記憶に残り易くなる
    ④信頼し易くなり、人間関係の持続に役立つ
    ⑤健康をもたらし、長生きするための薬になる


    p109
    ・ユーモアの原則①「ユーモアの核心は事実にある」
    おかしいのは、率直な本音をぶちまけているからだ。要するに、「あるある」である。
    まずは「何か面白いことはないか」ではなく「どんな事実が潜んでいるか?」と問いかけてみよう。
    そこからユーモアを見つけていくのだ。



    p218
    2019年の「ハーバードビジネスレビュー」による調査で、従業員たちの58%が「上司よりも見知らぬ他人の方が信用できる」と回答した。
    リーダーシップへの信頼の欠如に対し、CEOの55%は「信頼の危機は、組織の成長を脅かす要因の1つ」だと考えている。

    リーダーへの信頼感が急落している一方で、厚い信頼を維持できている組織は成功している。
    そこに共通しているのは、異様なほど優秀なリーダーよりも、真っ当で共感の持てるリーダー、野心的であってほしいが欠点もあるリーダーである。
    かつてのリーダーは崇拝の対象だったが、今のリーダーはみんなから理解される必要がある。

    打算的ではなく、ありのままの個性やユーモアが、ひょうきんなところや欠点なども含めて顧客や従業員たちの共感を呼ぶ。


    p235
    ・ミスを素直に認める
    リーダーときて、常に毅然として抜け目なく、冷静で、すべて順調なふりをしたくなるかもしれない。
    だが、これまで見てきたとおり、自分の弱みを見せた方がはるかに効果的な場合もある。

    自分の失敗を明らかにするだけでなく、茶化してみせる。
    弱みを見せて、笑いものになるどころか笑いによって効果をもたらしチームに信頼感を生み出す。


    p238
    私たちはほとんどの場合、自分の失敗をどう位置づけるか。悲劇かそれとも喜劇か?
    それによって、失敗が人生に及ぼす影響が変わってくると言う事だ。

    また、自分の失敗を笑い話にする事は、自分の心理状態をコントロールするための強力なツールとなるだけではなく、周りの人たちも安心して失敗を認めやすくなる。

  • ユーモアはすごく大切ですし、あったらめちゃくちゃいいなと憧れます。ただ、これは天性のものだけではなく、日常をよく観察し、語彙を増やしていくだけでなく、脳内で変換する力が大切だと思いました。この語彙を使えば上手く言い換えができるとか、笑いが起きそうといった感性も必要になってきます。ですので、私にはまずはダジャレや言葉の変換をしていくことで、ユーモアが想像されるのではないかと思いました。
    結局のところ訓練なんだなぁ〜と読み終わって思いました。

  • ユーモア
    もしかすると今の僕に一番不足していて、今の僕に一番必要なものだったのかもしれない。

    2年以上前から読もうと思っていて、手をつけていなかった本。
    今、読むべき本だったのだろう。

    なぜこの本が今の僕に必要だったと感じられたのか。
    それは、真面目とふざけの間にユーモアは存在すると知れたからだ。
    仕事と遊びはキッチリ分けるという思考に囚われていると、仕事の時は真面目に、ふざけるのは遊びのときだけという思考になる。

    しかし、ふざけることとユーモアは違う。
    ユーモアはむしろ、アイデアの呼び水になる、難しい交渉を円滑にする、チームの心理的安全性を高めるなど、仕事においてたくさんのメリットをもたらす。

    ユーモア自体が成果を生み出すわけではないが、仕事を進める上での潤滑油になることは間違いない。
    潤滑油をささずに、仕事のエンジンをフル回転させれば、エンジンはその性能を発揮できないばかりか、最悪の場合、焼き付き故障してしまう。

    本書にはコメディアンから見出したユーモアのスキルも紹介されている。
    ユーモアは生まれ持った性格やセンスではなく、後天的に身につけられるものだというのが、著者のスタンスである。

    ちょうどスキルの章を自宅のリビングで読んでいるとき、何気なくつけていたテレビでは、バラエティ番組が流れていた。
    よくある司会者とひな壇のトークショーだ。

    ユーモアの生み出し方など、今まで体系的に考えたこともなかったが、テレビの中で笑いをとるタレントの話しの組み立て方は、本書で書かれているスキルそのものだった。
    それはもう「この本はお笑い1年生の教科書なのか!」というぐらい忠実に。

    事実に基づき、ミスディレクションへと導いて、予想外のオチをつける。

    これまで、なぜ芸能人ばかり面白い体験をするのだろうとぼんやり思っていたが、それは僕の間違いだった。僕はあまりにぼんやり見ていた。

    芸能人は誰にでも起きそうな事実を、ユーモアに変換して話しているだけなのだ。しかも自身に起きた悲劇でさえ、喜劇に変えて。
    これについては見事という他にない。すごい。

    ただすごいと指をくわえて見ているだけなら、本書を読む前のぼんやりしている自分と何ら変わりない。
    テレビや舞台で笑いをとることを目指すわけではないが、仕事で潤滑油をさせるぐらいのユーモアは身につけたい。

    読み終えた今、仕事にユーモアがあってもいい、いやユーモアがあったほうがいい、と認識できている時点で、僕の心はとても軽くなっている。
    ゆるしを与えられただけで、焼けついたエンジンに潤滑油を注入された気分だ。

    本当は仕事中だって笑いたいのに真面目ぶってる僕のような人がいたら、今すぐ手に取って読み始めてほしい。
    手に取ってから読み始めるまで2年もかけてはいけない。

  • 最近、世の中に“笑い”が少なくなって来てると思いませんか⁉︎ テレビやYouTubeでお笑いを見ることはあっても、普段の生活で笑いが少ないような気がします。
    そんな中、「ユーモア」は、笑いをスパーク(点火)させる重要なもの(^^)
    扱いを間違えると、ウィルスミスにビンタされるようなことになるかも知れませんが、相手のアイデンティティや尊厳を傷つけないよう注意しながら、普段の生活に使っていこうと思いました。
    スイートハート♡

  • とても当たり前のことだけど、とても大切なことが書かれた本でした。
    「楽しく生きる!」というのは、最重要の目標ですね!
    ぜひぜひ読んでみて下さい。

  • 本書に限らず、欧米系の人が書いた日本語訳の本であまり良いものにあたったことがない。

    民族の違いによる感性のズレの問題なのか、翻訳レベルの問題なのか、理由は様々考えられるが、残念ながら本書も非常に退屈な内容で途中で読むのを止めた。

    内容は、スタンフォード大学の教職員である二人の若き女性が、笑いやユーモアを科学するというもの。

    たとえば、「ユーモアを効果的に使うコツのひとつは、空気を読んで、その場にふさわしい態度や話し方に切り替えることなのだ」などという話が出てくるが、こんなことは日本人には百も承知のことである。

    この場合、日本人であれば、「空気を読む」ことは当たり前で、逆にその圧が強すぎて持ち前のユーモアを発揮できない、そのバイアスにどう対処すべきかが論点となるであろう。

    この辺のポイントのズレが私を不満にするのだろう。

    このように、なんかかみ合わない、食い足りない感じが延々と続く。

    大して新たな発見もなく、残念な一冊。

  • ビジネスにはユーモアが重要であることを、いろいろな事例、コメディアンの話なども織り交ぜて説く。まあ、出てくるユーモアやコメディアン、テレビ番組がUSの事例が多く、ちょっとわからなかったりするが、言っていることがわかるので問題ない。というか、その部分を落語だったらどうだろうと考えながら読むと府に落ちた。ビジネスのメールにもちょっとユーモアを入れる、プレゼンにユーモアを入れる、確かにそれだけでも、感情で繋がることができて有効だと思う。生真面目な人にもオススメ。

  • 自分らしく生きること、それに尽きる。
    ユーモアは生活の観察から始まる。核心は事実であるということ。ユーモアには驚きとミスディレクションが潜んでいる。
    グレーゾーンの渡り歩き方もあったが、空気を読むということ。
    逆向き自転車の話、アイスブレイクの話、使えるヒントになりそう。
    192冊目読了。

  • ユーモアをテーマに書かれた珍しい一冊。少し読み飛ばしながら読了。仕事のメールでユーモアとか、日本の会社には馴染まないような気もするが、相手の心を動かすことを常に意識しようと思った。

  • これも、読みたい!なので★はナシ。

    『オウムアムアは地球人を見たか?: 異星文明との遭遇』(読みてぇーっ!w)をアマゾンで見ていたら、出てきた本。

    そう、ユーモアなんだと思う。
    今の日本にないものって。
    ギャグじゃないのよ。ユーモアなんだって(^^)/

    今時、ハードカバーが402ページで、1980円(!)という出版社のユーモア感覚(?w)にも拍手!(^^ゞ

    とはいえ、この本(1980円)と、『オウムアムアは地球人を見たか?: 異星文明との遭遇』(2750円)を2冊買っちゃったら、4730円の出費というのは全然笑えない(^^;

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著者プロフィール

ジェニファー・アーカー
スタンフォード大学ビジネススクールのゼネラル・アトランティック・プロフェッサー、行動心理学者
目的と意義が個人の選択に及ぼす影響や、テクノロジーが人間の幸福や企業の成長にプラスの影響をもたらす可能性に関する研究の第一人者。博士の研究は主要な学術誌に幅広く掲載されているほか、『エコノミスト』『ニューヨーク・タイムズ』『ウォールストリート・ジャーナル』『アトランティック』『サイエンス』などの主要紙誌でも紹介されている。Distinguished Scientific Achievement Award(科学部門顕著業績賞)、MBA年間最優秀教授賞などを受賞。個人的には、1980年代初めのダンスコンテストで優勝を飾ったのが最大の偉業。

「2022年 『ユーモアは最強の武器である』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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