アルファを求める男たち――金融理論を投資戦略に進化させた17人の物語

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492654279

作品紹介・あらすじ

合理的経済人モデルへの行動ファイナンスからの挑戦、ノーベル賞経済学者たちのエンジニアへの転身、アルファを求めてしのぎを削る巨大な機関投資家…彼らはいったいグローバル金融市場に何をもたらすのか?資産運用理論の伝道師、ピーター・バーンスタイン最後の著作。

感想・レビュー・書評

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  • 効率的市場仮説によれば情報の非対称は速やかに市場へ折り込まれる。実際、中長期ではインデックスファンドのパフォーマンスが最強といえる。しかし人間の頭脳やバイアスを考慮すると効率的市場の命題は正しいといえるのか?その命題に挑み超過収益、すなわちアルファの掌握に挑む者たちの物語である。

    ファイナンス界で著名な理論家や実務家へのインタビューで構成されており、『リスク』と比べると学術性は劣るものの、アルファの真髄に挑む超大物たちの思考的プロセスに触れられる良書である。

  • 伝統的投資術から、金融工学、行動経済学など、投資に関わる理論がめまぐるしく変わっていく中、はっきりと変わった部分、全く変わらない部分をわかりやすく整理できる。出版当時(2007年)の流行がわかり、特にアクティブ運用を取り入れて、実際に結果をだしている理論家のインタビューは面白い。オルタナティブ投資はサブプライムショックでかなり当時と事情が変わっているはずで、著者には"その後"の流れも書いて欲しかった(著者は2009/6没)。

  • 暇つぶしにと思って古本で買ってみた。
    相場も動かないからと読み始めたらハマった。
    4時間弱ぶっ通しで読了。
    普通におもしろかった。

  • 金融工学におけるリスクとリターンを均衡市場と行動
    ファイナンスから考察する話。

    βとαを分離して考える思考やらなんやら
    金融以外にも応用可能そう。

  • Never confined to the Ivory Tower.

  • あまり期待もせずに読んだが、中々良い本です。
    アセットマネジメントに関わる人(特に若い人)は読んでおいた方が良いでしょう。業界の大物の仕事ぶりが垣間見れます。

  • 副題の通り、金融理論を投資理論に進化させた人々の解説。

    今日の資産運用では数学の分野、とりわけ確率と統計学を基礎とした金融工学なしでは語れなくなってきた。
    本書は、その先駆け的な人々の業績を人物像とともに解説を行っている。
    構成としては、まず理論家たちの解説から始まり後半は、それらの理論を用いたファンドを紹介し、実務を通した理論の実践を紹介する。

    SamuelsonやMarkowitzなど知っている人は知っている人たちの理論を数学的というよりも定性的に説明し、例を用いてわかりやすく記述している感じ。しかしながら、金融理論を全く触れたことのない人には敷居が高いかもしれない。システマティックリスク、エクポージャなどなどテクニカルタームがたくさんでてくるので、それ相応の知識が必要。

    金融理論は大学で学んだだけであったため、実務的にどのように応用されているのか気になって読んでみたら、なかなか読み応えある苦労した。
    単純に、金融理論の歴史を読みたいだけなら違う本を探した方が良いと思われる。

  • 証券アナリストやファンドマネージャーなどの実務家は無批判にファイナンス理論を使ってはいないだろうか。それらの理論のエッセンスと背景、そしてその課題と制限を知って初めてその理論を活用したことになる。そのことを教えてくれる良書である。

  • 金融理論の発展に大きな影響を与えた17人の理論家と実務家を紹介。(日経・福田慎一:2009/12/27)

  • ピーターバーンスタインの最後の著書。証券投資の思想革命の続編との位置づけで、証券投資における理論家と実務家の理念・思考とそれに基づく実績を紹介。

    BGIやGSAM等の大手運用会社とそれを支えている人材・哲学・理論をそのキーマンの言葉をもとに簡潔に記述されており、読みやすい。CAPMを始めとした30年前の理論をベースに最近の話題となっている手法が編み出される話が随所にあり、非常に興味深く読むことができた。運用業界で働く方々にはお奨めの著書である。

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