亡者は囁く (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)

著者 :
  • 南雲堂
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本棚登録 : 84
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784523265443

感想・レビュー・書評

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  • 槙野シリーズ第2弾。
    盲目のバイオリニストから持ち込まれた依頼。
    それは25年前に旅先で1度だけ会った人を探して欲しいと言うもの。
    名前しか手掛かりがないまま、行方を捜す槙野は、その人物が4年前に平和島で起きた猟奇的な連続殺人事件との関係性に疑いの目を向ける。
    その槙野から相談された捜査一課の東條もまた、平和島事件の真相に疑問を抱き、待機中だった班を挙げて、再捜査に乗り出す。
    途中まで、全く事件の核心が見えないまま、物語が展開する。純粋に「どうなるのだろう?」と興味をそそられる展開。
    そして、たどり着いた真実はあまりにも唐突で、この作家さんの唯一の欠点とも言える、真相解明時の説明文の多さがやはり気になる。
    しかし、全体的にはとても面白く、ラストのラストの種明かしには、ちょっとやられた感じ。
    説明文での種明かしは、どの作品でも気になるが、読み慣れるとそうでもなくなるので、まだまだ、このシリーズ、今後の展開が楽しみ。

  • 9月-5。3.5点。
    探偵槇野シリーズ第二弾。
    盲目のバイオリニストが、昔宿泊したホテルで相部屋の女性から、他の宿に宿泊している恋人への伝言を依頼される。
    その相部屋女性を探して欲しいと、依頼を受けた槇野。
    同時に、会社社長が殺害され、同時に義弟も殺害される。義弟の名前は、例の恋人。

    ホラー調の物語は相変わらず。殺害方法がいつも凝っている。
    結構面白かった。次作に期待。

  • 「可視える」に続く槇野康平・東條有紀シリーズ2作目。

    探偵捜査と刑事捜査が上手に絡み合っているので、捜査の過程が分かりやすく面白く読めた。ただ、前作と同様、肝心の最後の謎解きになって急に説明的で早足になっているかなとは思う。しかしながら、槇野・東條の男女主人公だけでなく、脇キャラもしっかり出来ているので、その点は安心して面白く読める。ホラー要素もチラリと残しつつ、ミステリとしても謎解きをきっちり終結させており、この匙加減もいい按配。シリーズ読みに期待したい。

  • 読了日2017/10
    とても読みやすいなと最初は思ったけど、読みやす過ぎるというか、説明がくどすぎる
    謎解き部分は特に。
    くどすぎて、肝心な謎解きを流し読みしたくらい。
    謎解きが秀逸との感想が多いけれど、私は、そこにたどり着くまでの話の方が面白かった。

    でも3作目も読みます。

  • 2時間ドラマにしたらちょうどいいんじゃないかと思われた話。最初の話にくらべて猟奇度合いが下がっている。麻子のキャラクターが暗くなりそうなところを救ってくれている。

  • 「可視る」に続くシリーズ二作目。盲目の女性から持ち込まれた依頼を調査するうちに浮かび上がる、さまざまな事件の繋がり。殺人事件と、不可解な自殺。そこに潜む驚愕のトリックが読みどころの本格ミステリ。
    ……なんだけど。個人的には前作「可視る」のホラーな感じがとても好きだったので、今回タイトルの割にはそういう要素少ないじゃないか、ってちょっと不満でした。ミステリとしては充分に面白いんだけどね。
    ……と思ったら。最後の最後でやられました。うわああ、その齟齬には何かがあるのかと思ったはずなのに。すっかり忘れてた! ていうかまさかそんな真相があっただなんて! ううう、やっぱりこの世には不思議なこともあっていいのよね、うん。

  • 槙野と東條両方の活躍がありよかった
    また今回はグロいシーンが無かったので…
    と思ったが一部あった
    この作者のせいで感覚が麻痺してきたのかもしれない

    それにしてもトリックはよく思いついたなと感じた
    そして東條さんが首にならないかヒヤヒヤする笑

  • 探偵槙野と刑事東條シリーズ2作目。
    「25年前に一度だけ会った女性の消息を知りたい」と盲目の天才バイオリニスト深水弥生の依頼を受けた槙野が調査を進めるうちに、4年前深水の恋人がある事件の被害者だったことを知る。その事件を調べていくうち、その事件の犯人と似た状況で自殺している人物が見つかるが…。
    これはこれで面白かったです。

  • 「化身の哭く森」を先に読んだので、とあることに関しては先に知ってしまっていたんですが、個人的にこのシリーズは槙野と東條の距離感がいいなって思っています。あとオカルト要素はあるけれど全然怖くないのも私にはありがたいです(電気をつけて寝ることにならないので)。
    タイトルの囁いた亡者は、生きてるほうの亡者なのかなって思いました。

  • 記録

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著者プロフィール

佐賀県生まれ。島根県在住。2011年『変若水(をちみづ)』(光文社)島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作に選ばれデビュー。主な著作に『凶血公安調査官 霧坂美紅』(KADOKAWA)『凶眼の魔女』(実業之日本社)『化身の哭く森』(講談社)『背律』(原書房)『堕天使の秤』(光文社)『四面の阿修羅』(南雲堂)

「2023年 『龍のはらわた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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