- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784523265689
感想・レビュー・書評
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シリーズ第5弾。
今作の始まりは鏡探偵事務所に舞い込んだ人探しの依頼。
簡単に目的の人物は見つかり、調査は終了したかに思えたが、すでに亡くなっていた目的の人物が別人の可能性があることから、槙野は捜査一課の東條に相談する。
すぐに捜査に乗り出すと、そこには槙野が警察を辞める際に担当していた未解決事件との関係が出て来て…
と言う内容。
槙野の過去が清算されると言う意味では、これまでの集大成と言えるだろう。
今作では「オカルト」がテーマであった今シリーズのオカルト要素は一切なく、本格的なミステリ作品に仕上がっている。
主要舞台を作者が住んでいる島根にしているところなどからも、今作への意気込みが見受けられる。
まだ東條の過去、前作から登場した探偵見習の早瀬の正体などが明かされていないことから、このままシリーズが終わるとは思えないが、今作から1年以上、そろそろ続きが読みたい。 -
槇野康平・東條有紀シリーズ、5作目。
今回は、かつて槇野が不祥事で刑事を懲戒されたことで迷宮入りになっていた事件が発端。
このシリーズは、ミステリに少しオカルト要素が加わっているのが特色だったはずなのに、今回はそれが全くなく、ある意味、普通のミステリに。まぁ、槇野の過去の刑事時代にやり残した事件の決着ができたという点では、シリーズとしてはあっても良かったのかなとは思うけど、でもやっぱりオカルト要素がないと物足りない気も。事件のトリック、特に凶器のトリックに関しては斬新で興味深く読めた。 -
シリーズ5作目。オカルト的要素が印象的なシリーズですが、今回は槙野が警察をやめたときの事件が絡み、オカルトではなく至極普通のミステリになっています。警察側、探偵+弁護士側、とそれぞれの役割分担がすばらしく、違う形で事件に迫り、目が離せないまま一気に読み進めることになりました。このメンバーだからこそ、この複雑な事件の絡みがほどけたのですね。槙野の過去は一応清算されたということになるのでしょう。楽しみましたがどうしてもこのシリーズはオカルト要素を期待してしまいます。続編がどんな形になるのか今後も楽しみです。
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10月-12。3.0点。
探偵槇野シリーズ。盲目ピアニストの紹介で、孤児院の院長が、生徒の行方を捜索依頼。
死亡しており、妻を訪ねるが追い返される。何故なのか。
安定しているが、今回はオカルト色がほとんどゼロ。
槇野の過去にも一つの区切りが。 -
今回も前巻に引き続き誤植と言うかミスが…捜査会議で「マルA」と呼んでるのをそのまま奥さんの前で言うとか…。奥さんも何故か理解してるし…。でも面白い!!!と言うか、文体とかも読みやすくて私に合ってるんだと思う。シリーズ読み進めていきます。
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私立探偵・槙野康平と性同一性障害の女刑事・東條有紀が活躍するシリーズの五作目。ただの人探しから大きな事件に繋がっていく過程は予測不能で面白いが、シリーズの特徴であるオカルト要素は弱く、ごく普通の警察小説を読んでいる感じでやや残念。
ただ本作は槙野の過去が決着するので、シリーズを通して読んでいる人は必読の一冊だと思います。 -
槙野&東條シリーズ。今回はオカルト色があまりないけれど。面白さは相変わらず。槙野が自身の過去に決着をつける部分もあるのが読みどころです。
一見関係のなさそうな様々の事件が繋がってくるのには驚愕。まあわざわざ記されるからには繋がっているのだろうとは思いますが。いったいどういう関連性があるのかということはまったく読めなかったなあ。これはもう槙野と東條それぞれの独自の調査があってこそのお手柄でしょうね。
意外なところから見えてくる登場人物の繋がりにも驚かされたけれど。またしても驚かされた驚愕のトリック。うわー、そんなものがあるのか! これは全然知らなかったし。知っていてもこのトリックに結びつけるのはなかなか……舌を巻くばかりです。やっぱり凄いわこのシリーズ。