ファシリテーション入門

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532110260

感想・レビュー・書評

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  • まだきちんとした組織に所属していないし、組織の中である程度の決定権を持つポジションに立つのは相当先だろうが、人が集まった場としての組織をいかにマネージメントするか、ということに興味があったので読んでみた。ファシリテーション能力を体得するには、じっくり本書を読むだけでなく、実践の中で磨いていく必要があるが、内容量が非常豊富だったため今回は流し読み。

    ファシリテーターの任務は、会議において、場のデザイン(チームづくり、活動プロセスの設計)を行い、対人関係のスキル(参加者の満足度を高める)を持ってして構造化(論理的に議論を収束させる)を実行し、合意形成を目指すことである。そしてファシリテーターはリーダーではないので、決定権は持たない。
    集団の中で合意形成を行うにあたり、論理的にもっとも正解に近いであろう結論を導き出すこと以上に、参加者のコンフリクトを解消することによって満足度を高めることが重要らしい。

    そうすることによって、会議で生産された結論である対策を実行段階にうつす際に、参加者がより高いモチベーションで取り組むことが可能となり、コンフリクトを介在させたまま生産されたより正解に近いであろう対策より結果的に効果があるとのこと。

    概要は理解できたので、長いスパンでファシリテーション能力を身につけていきたい。

    ・トップの強いリーダーシップからスタートし、ファシリテーションでチームの潜在的な能力を引き出し、最後にマネージメントで実行に落とし込むのが理想

    ・同質の人間が集まる:意思決定は早いが、創造性に欠ける。異質の人間が集まる:合意形成に時間を要するが、創造性がある。下手をすると空中分解する

    ・苦手な相手に対しても傾聴し「よい点を見つけよう」という態度で臨む。

    ・傾聴、復唱、同調(ファーストリアクションとして相手に同意する)

    ・「私はAだと思います」→「Aという考え方もあるんじゃないでしょうか?」

    ・因果関係を論理的に理解する→上司は私に細かく報告させ、私を信用していない(論理の飛躍を見破る)

    2010年7月24日 読了29(22)

  • ファシリテーションという議論する上で、持ち合わせていたいことが書かれている本。
    内容としては、下記の通り広範にわたっており、概要が良く分かるので入門書としていいかもね。
    ・会議の種類
    ・話の道筋
    ・ポイントと位置づけ
    ・意思決定
    ・場のデザインの仕方
    ・コミュニケーション

    もちろん、ファシリテーション能力を伸ばすためには、いきなり全部できるわけじゃないので、上記要素をちょっとずつやっていく必要があるし、もっと具体的な方法が書かれた本を読んでみてもいいと思う。

  • ■概要
    ファシリテーションの基本から丁寧に説明している。

    ■こんな人におすすめ
    分科会などで会議を進める中心人物におすすめ(責任者など)

  • 日本ファシリテーション協会(2003年設立)の会長が書かれた本です。

    ファシリテーション入門という題名から推測できるように、ファシリテーターとして必要なスキルについての基本的なことが記載されています。
    (初級者の私にはありがたい本です、いつか基本に立ち返るために読み直すときが来ると思います。)

    ファシリテータとしての心構えとして印象に残った部分を要約すると
    ・ファシリテーションは懐の深い技術
    ・習得するには心理学と経営学の幅広い知識と、対人系と思考系の深いスキルが要求される。
    ・実践経験を積むことが唯一の上達方法(頭でっかちでは駄目)
    ・最後に忘れてはならないのはファシリテータには高い志が必要

  • ファシリテーションはアメリカで発達している手法です。今後必要となると思います。

  • 良書。より適切に議論を進めたいと思ってアソシエで紹介されていた本書を手にとった。そのような経緯もあり、ファシリテーションの意義を説く部分はくどく感じたが、議論や合意形成の具体的な手法が書かれており、すぐに実行したくなった。議長役を務める人には必読の書だと思う。また忘れた頃に読み直します。

  • 同僚との議論や、お客様との会議などにおいて、より良い建設的な進行、結論を導く力がまだまだ不足していると感じることが多いので、興味を持ちました。

  • 会議は、「一人がしゃべる時間=一人以外だれもしゃべれない時間」が存在するため、根本的に無駄が存在する。
    しかし、会議は減ることはあっても失くすことはできない。

    その会議を少しでも有意義なものにするための方法論を示した良書。入門とはいえ、十分に実践的。

    「会議の議事進行は部長がやる」では取り残されることがよく分かる。

  • ファシリテーションの概要説明
    詳細は他の本に劣る

  • 気をつけたいのは、ファシリテーションはあくまで『ファシリテーター』という役割であり、ポジションの一つでしかないということがある。

    一つの会議を想定してほしい。
    会議には様々な人がいて、社長であったり部門リーダーや様々な立場の人がいる。
    それぞれが各々の役割を担って会議に参加している。議事録係(書記)などもその役割の一つだろうし、営業部門のリーダーなどもそうだろう。
    その会議の中にある数多の役割・ポジションの一つとしての存在が『ファシリテーター』である。

    この本を読んだからといって知識が一つ増えるだけで、これが全てではない。

    堀さんは同じ日経文庫で『ワークショップ入門』という本を出している。
    これは『会議』そのものに着眼点を当てた本であり、ワークショップの一つとしてファシリテーション/ファシリテーターが紹介されている。

    ぜひとも『ワークショップ入門』と併せて読んで欲しい。

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著者プロフィール

組織コンサルタント、日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学客員教授(テクノロジーデザイン論)。
1960年神戸市生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。ミノルタにて製品開発や営業企画、経営企画に従事したのち独立。2003年に日本ファシリテーション協会を有志とともに設立し、初代会長に就任。組織変革、企業合併、教育研修、NPOなど多彩な分野でファシリテーション活動を展開している。ロジカルかつハートウォーミングなファシリテーションに定評がある。

「2022年 『ファシリテーション・グラフィック[新版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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