知識資本主義: ビジネス、就労、学習の意味が根本から変わる

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (385ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532148874

作品紹介・あらすじ

富を生み出す「知識」が選別されはじめた。企業を中心とした雇用関係は消滅し、個人を中心とする市場取引に変わる。激変する経済環境の意味を緻密に読み解き、"知識によって再定義される新しい経済の姿"を描く。

感想・レビュー・書評

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  • Wed, 11 Jul 2007

    現代は,
    「知識社会」
    である.
    と,ドラッカーも言います.


    ドラッカー以外が,どんなことを言っているのか知りたくて,
    「ナレッジサイエンス」からリファレンスが出ていたこれを読んでみました.

    確かに,IT革命と共に産業の構造は変わり,
    労働や教育の意味も徐々に変ってきているようです.
    2001年に出版された,本書が説くのは
    産業構造や企業の取引関係の変化から
    企業は非中核資源の外部化を行う.
    そして「知識」が企業の最大の資源となる.


    その結果,自営業や請負下請けをする個人事業主が増えることや
    日雇い的な臨時労働者が増えるコトなど.
    すでに,現在そうなっていることなので,今の視点から言えば
    あまり,目新しさは感じませんが,
    これを2000年頃に言っていたのは先取りなのでしょう.


    現代,グッドウィルなど派遣業が急進しているコトの理由が
    非正規雇用があらゆる先進国で増えている理由などが
    ちょっとはわかります.


    僕的には,納得の行く話が多くはあったが,ただ,それをひたすら繰り返す感じが,ちょっと冗長さを感じた.


    批判点としては,「知識が重要だ」という割には,「知識とはなにか?」となると,暗黙知と形式知に分けて議論する程度.
    結局企業が何をどうマネジメントすべきなのかは,知財なのか,組織文化なのか,なんなのか・・・どうなのか・・・
    そのへんはやはりunclearでした.

    資本を持っている者が強い時代ではなくて,知識を持っている者が強い時代.
    そう考えると,
    「格差の固定化」
    というのは寧ろ無理がある気がしますね.
    資本の元手がなくても,自らの内部に教育・勉強を通して培った知的資本や,人的ネットワークで,一発逆転できる時代.
    だから会社法も株式会社設立の柔軟化を行ったわけなんじゃないかな?

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