日本人の朝鮮観: なぜ「近くて遠い隣人」なのか

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
2.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 13
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532169824

作品紹介・あらすじ

韓国大使、フランス大使を歴任した元外交官が距離感の深層に迫る。日本書紀、古事記、源氏物語、平家物語、太平記、歌舞伎、「征韓論」、与謝野鉄幹、高浜虚子、平林たい子、小田実、中上健次-。古代から現代まで、日本人は朝鮮をどのようにとらえてきたのか。我々日本人の心の奥底にある朝鮮観のDNAに迫る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1910年日韓併合以降、日本から朝鮮を訪れた文学者たちの印象、近代化に遅れた、失われたつつある東洋、古き良きをしのぶロマン…この捉え方には影の部分が生じたような気がしています。金子文子、山本方子とはまた対極にあるような。「日韓関係史」の参考文献からの1冊。

  • 著者:小倉和夫(1938-)


    【書誌情報+内容紹介】
    定価:本体2,000円 +税
    四六判:上製 232 ページ
    ISBN :978-4-532-16982-4
    2016年3月発売

    ●日本の朝鮮観をたどる
      韓流から嫌韓と振り子のように揺れる日本人の朝鮮観。日本にとって韓国が隣国なのは確かですが、終戦から半世紀近く韓流ブームが起きるまで、日韓の民間交流はあってなきがごとしでした。それゆえ日本人の朝鮮人観は、大和朝廷、武家政権、明治、戦前までの歴史的蓄積によって規定されているのです。
      韓国は日本に歴史の直視を求めますが、そもそも日本人にとって朝鮮とはどのような存在だったのでしょうか? 
      本書は、『日本書紀』『源氏物語』『平家物語』『太平記』などの歴史的文章から小田実、中上健次まで、硬軟の朝鮮について描写した文献を読破し、日本人(庶民)が朝鮮をどのように位置づけ、接してきたのかを解き明かすかつてない著作。韓国に好意的な人から嫌韓論者まで幅広い読者の獲得が期待できます。
      韓国大使、フランス大使を歴任し、『吉田茂の自問』『日韓1兆円資金』などの話題作を執筆してきた小倉氏の最新作。
    http://www.nikkeibook.com/book_detail/16982/


    【簡易目次】
    はじめに なぜ「近くて遠い」のか--絆と断絶の歴史 [001-005]
    目次 [007-012]

     第Ⅰ部 海を隔てた隣国像--朝鮮観の系譜
    第1章 「外国」--大和朝廷の朝鮮観 015
    第2章 近くて遠い国--貴族たちの朝鮮観 035
    第3章 武士の時代--蒙古襲来、南北朝・室町時代の両国 049
    第4章 秀吉・家康・秀忠にとっての朝鮮 063
    第5章 江戸時代--知識人の朝鮮観と庶民の朝鮮観 075
    第6章 明治の隣国観 095

     第Ⅱ部 近代化の光と影--文学のなかの朝鮮人観
    第7章 近代化に遅れた国 129
    第8章 ロマンの国の光と影 153
    第9章 断絶の便法--何が障壁を作り出したのか 179
    第10章 共通性のわな 191
    第11章 連帯意識の深層 199
    第12章 罪悪感の奥にあるもの 209
    おわりに 戦後70年の空白と歴史認識 217
    第II部出典一覧 220

    人名索引 [224-225]
    事項索引 [226-227]

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

青山学院大学特別招聘教授、元フランス大使
1938年生まれ。東京大学法学部、英国ケンブリッジ大学経済学部卒業。1962年外務省入省。文化交流部長、経済局長、外務審議官、駐ベトナム大使、駐韓国大使、駐フランス大使などを歴任。2003年10月から 11年9月まで独立行政法人国際交流基金理事長を務める。東京2020オリンピック・パラオリンピック招致委員会評議会事務総長

「2017年 『朝鮮半島 地政学クライシス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小倉和夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×