著者:小倉和夫(1938-)
【書誌情報+内容紹介】
定価:本体2,000円 +税
四六判:上製 232 ページ
ISBN :978-4-532-16982-4
2016年3月発売
●日本の朝鮮観をたどる
韓流から嫌韓と振り子のように揺れる日本人の朝鮮観。日本にとって韓国が隣国なのは確かですが、終戦から半世紀近く韓流ブームが起きるまで、日韓の民間交流はあってなきがごとしでした。それゆえ日本人の朝鮮人観は、大和朝廷、武家政権、明治、戦前までの歴史的蓄積によって規定されているのです。
韓国は日本に歴史の直視を求めますが、そもそも日本人にとって朝鮮とはどのような存在だったのでしょうか?
本書は、『日本書紀』『源氏物語』『平家物語』『太平記』などの歴史的文章から小田実、中上健次まで、硬軟の朝鮮について描写した文献を読破し、日本人(庶民)が朝鮮をどのように位置づけ、接してきたのかを解き明かすかつてない著作。韓国に好意的な人から嫌韓論者まで幅広い読者の獲得が期待できます。
韓国大使、フランス大使を歴任し、『吉田茂の自問』『日韓1兆円資金』などの話題作を執筆してきた小倉氏の最新作。
<http://www.nikkeibook.com/book_detail/16982/>
【簡易目次】
はじめに なぜ「近くて遠い」のか--絆と断絶の歴史 [001-005]
目次 [007-012]
第Ⅰ部 海を隔てた隣国像--朝鮮観の系譜
第1章 「外国」--大和朝廷の朝鮮観 015
第2章 近くて遠い国--貴族たちの朝鮮観 035
第3章 武士の時代--蒙古襲来、南北朝・室町時代の両国 049
第4章 秀吉・家康・秀忠にとっての朝鮮 063
第5章 江戸時代--知識人の朝鮮観と庶民の朝鮮観 075
第6章 明治の隣国観 095
第Ⅱ部 近代化の光と影--文学のなかの朝鮮人観
第7章 近代化に遅れた国 129
第8章 ロマンの国の光と影 153
第9章 断絶の便法--何が障壁を作り出したのか 179
第10章 共通性のわな 191
第11章 連帯意識の深層 199
第12章 罪悪感の奥にあるもの 209
おわりに 戦後70年の空白と歴史認識 217
第II部出典一覧 220
人名索引 [224-225]
事項索引 [226-227]
- 感想投稿日 : 2017年7月7日
- 本棚登録日 : 2017年7月7日
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