等伯 下

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
4.11
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感想 : 149
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  • Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532171148

感想・レビュー・書評

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  • 信じられないくらい人間臭い等伯の一生、同じ時代を生きた、信長、秀吉、利休などとはまったく違う。
    今だけ、本法寺で涅槃図が観れるみたいなので行きたいなぁ。あと、大徳寺の三門にも行っておかなくては。

  • 下巻に入って、流れが良くなりました。でも、畠山家再興の企てに等伯が巻き込まれるというシナリオだとエンターテイメントっぽいかな。等伯は相変わらず成長しませんねぇ。狩野派の巨星永徳に対峙するなら、このキャラ設定は役不足でしょう。返って久蔵の精進ぶりに好感が持てました。

  • 物足りないとおもっていた上巻に比べ、下巻は一気に読み進めることができた。それは永徳、三成、等伯の兄など
    等伯の足を引っ張る存在が次々現れたことにあるのかも。
    それにしても、等伯っていろいろ苦難がよく降りかかってくる人だなと単純に思ってしまった。

  • この時代や狩野永徳、長谷川等伯に、興味深かったなかったんだけど。
    この本を読んで、その権力争いや、絵に対する尽きない情熱から、目がはなせなかった。
    素晴らしい一冊。等伯の、絵を見て回りたい。

  • 戦国末期から江戸初期の絵師、長谷川等伯を描く歴史小説下巻。

    信長の死後、長谷川派の台頭の勢いがあって面白いです。
    全体の流れからは浮いて見えますが、畠山氏のからみは完全創作であろうが、等伯が悟りに至るためのバックボーンという説はそれなりの説得力があると思います。
    狩野派は史実でもあろうが、敵役として盛り上げるためにも、その内実をもう少し描いてあげた方が良かったのではないでしょうか。

  • 感動の連続

  • 等伯の俗な部分と求道者のような部分との対比がよかった。松林図に至る過程は著者のオリジナルなのか、著者の感動を秀吉に語らせている。絵の解説よりも、等伯の筆致を辿る小説の書き方のほうが、絵を馴染みよく見ることができるような、そう感じさせてくれる本でした。

  • 織田、豊臣時代に狩野永徳と絵師として、お互いの煩悩と葛藤のなかで、松林図を描き上げる物語です。時代もので、その時代状勢の中で苦悩する心情が良かっです。

  • 狩野永徳、歴史ものを読んでいると、名前が出てくる一流の絵師。
    しかし、この本での永徳、本当に嫌な奴です。
    器の小さい男です。
    というか、そういうふうに書かれています。
    もし、永徳が生きていたら、間違いなく名誉毀損で訴えられるでしょう。

    一方の信春も、仏が乗り移ったような絵を描く一方で、煩悩の塊のような人物です。
    既に、一流の絵師である狩野永徳を妬んだり、喧嘩を仕掛けたり、奥さんに八つ当たりなどしまくりの人物です。
    でも、この本を読むと、等伯の代表作である「松林図」が、どれほど等伯が追い込まれた状況で書いた絵であり、命懸けの覚悟で書いた絵であることがわかります。

    それまで全く絵に興味のなかった私ですが、この本を読んで、等伯の絵をいつか見てみたいと思うようになりました。

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著者プロフィール

作家。1955年福岡県生まれ。久留米工業高等専門学校卒。東京の図書館司書を経て本格的な執筆活動に入る。1990年、『血の日本史』(新潮社)で単行本デビュー。『彷徨える帝』『関ヶ原連判状』『下天を謀る』(いずれも新潮社)、『信長燃ゆ』(日本経済新聞社)、『レオン氏郷』(PHP研究所)、『おんなの城』(文藝春秋)等、歴史小説の大作を次々に発表。2015年から徳川家康の一代記となる長編『家康』を連載開始。2005年に『天馬、翔ける』(新潮社)で中山義秀文学賞、2013年に『等伯』(日本経済新聞社)で直木賞を受賞。

「2023年 『司馬遼太郎『覇王の家』 2023年8月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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