売る力を2倍にする戦略ガイド

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532191337

感想・レビュー・書評

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  • 水口先生ならではの「口語帳」で書かれており、直接示度を頂いている感覚になれます。水口先生に直接教えて頂いたあの頃が思い返されます!懐かしい。顧客の変化を見極めて組織全体を使ったダイナミックなマーケテイングを実践せよ!ってな内容ですが、14年経った今でも十分ためになる一冊です。

    ・全体や平均の数字を見て動いても何もならない。全体と平均は個々の事象を丸め込んだものだから。個々の事象をしっかりと把握し、個々の事象から全体の戦略を考えよ。抽象名詞は使わない。固有名詞で考える。

    ・消費者がコストを負担してくれなくなった会社から潰れて行く。

    ・モノの願望はやがてコト、ソリューションの願望に変わる。売る側の視点から、お客様の視点での発想に切り替えなければならない。物は変わる。そして売場も変わる。

    ・新製品、地獄のスパイラルにはまるな。売上が足りない→新製品を出してカバーしようとする→育成コストが分散する→が、新製品が売れない。→更に新製品を出してカバーしようとする→既存品も落ち始める→そのうち本支店間での相互不信が高まる。組織が崩壊する。。。思い切って、新製品の数を減らすこと。これだと思う製品に絞って注力すること。

    ・ヒット商品は長続きしない。消費者変化の早さ、流通の売場切り替えの早さ。売れたが為に投資したが、需要が急減、かえって組織の体力を奪う。ヒット商品が出た時こそ、気を引き締める。モノ単品でのヒットではなく、コトを捉えたソリューションのヒットを目指す。

    ・ブランドとは洗濯の手がかり、信頼の根拠。モノ単品のブランドだけでは済まない。顧客接点そのものがブランドになる時代。どこに扱われているかが重要。チャネルの選択の問題がブランドに影響していく。

    ・店舗数は減少しているが、顧客接点は爆発的に増えている。客数を尊重しなければならない。客数が増えているということは、お客様に支持されているということ。
    伸びる接点は業種業態を超えて行く。どの接点で自社を伸ばすか、固有名詞で考える必要がある。物販だけでなく、サービス業態という視点も持たなければならない。RF1/2等、伸びているサービスを見ているか?

    ・最後の説得は店頭で行われる。店頭でのメッセージ力をもっと高める必要がある。

    ・お客様が買物をする裏には、小売=集客力、卸=品揃力、メーカー=商品力、3つの会社・機能が関わっている。お客様は、3つの機能全てを求めている。利益の叩きあいで反発をし合っていてはならない。3社は「お客様」のためにお互いを尊重した協業が必用。協業をしないと売上が作れない。

    ・メーカー営業は、「お客様」のための協業を引き出さなければならない。なんの為の商談かの目的を、しっかりと共有せよ。目的が相互に理解出来ていれば「値段だけ」の商談で済むわけがない。そのチェーンにくるお客様に、そのチェーン自体が考える方向性を踏まえた上で、商品の魅力を正しくお伝えし、価値を感じて満足頂けるにはどうするべきなのか?そこまで、深く考えて商談しているか?

    ・組織階層毎に、抱える課題が異なる。バイヤーは担当カテゴリーの売上と利益が課題。当然、少しでも安く仕入れようとなる。部長や社長になると、お客様にどう評価頂け、長く繁栄できるかという視点に上がる。バイヤーと営業の商談だけでは無く、もっと組織全体をかみ合わせた商談が必用(バタフライ営業→ダイヤモンド営業)。それをコーディネートできるのは営業だけ。

    ・戦略とは。①長期3年~5年スパンで、慣れたことをやっててもうまくいかないということを前提としている。②革新。慣れたことを丁寧にやるのではなく、新しいことを勇気を持って早くやる。③集中。気になることを全てやるのは戦略でない。何をやらないかを決める。④執念。新しいことをやるハードルは相当なもの。それでも超えて行ける想いがあるもの。

    ・強者は弱くなるのが基本の流れ。過去に売れた仕組みを持っていから、今強者でいられる。が、過去に売れた仕組みは顧客変化が急速に起こっていく中で確実に廃れて行く。が、過去の売れた仕組みは簡単には捨てられない。だから、強者はジワジワと弱者に落ちていく。強者が強者で居続けるためには、自己否定からの変革が必須。

  • 著者は戦略マーケティングのコンサル。
    実務家として経験に基づいたマーケティング論は切り口鋭く納得感あるも、時に熱すぎて、訴え口調の文体も含めやや鬱陶しい部分も。(笑)。

  • 戦略に関する本が多数紹介されていることが何よりもよかった。(ま、著者が同じ本もたくさん紹介されているけど。)

    需要(消費者)は日々変わる時代。
    去年流行ったものが今年は流行らない、少子高齢化が進み消費者層が変化するなど、需要に合わせようとすることはとても大変。ただ、需要に合わせないと、売れないし利益が出ない。
    消費者に受け入れられるものをつくるにはどうすればよいのか。
    消費者はどのようなタイプで、どのような戦略をとるべきかを明確にする。
    面白かったのは、コーディネートしてほしいタイプ(多くのメーカーが同じようなものを作っているので、決めてほしいという需要がある)がいるって。この場合はセット販売や決めてあげる売り方を推進するかな。

    そして企業が目指すのはNo1だけ。No1メリットはとても大きい。
    そのために何が必要かというと、消費者の手に届くようなラインを作ること。その方法としてブランド戦略をはじめとしたマーケティング戦略がある。良い商品を作っても、消費者の手に届くようなラインがなければ売れねえってば。

    忘れそうだからメモメモ。
    「値段でとった客は値段でとられる」

  • 著者はマーケティングの専門家。


    売る力をつけるためにどうすれば良いのか?
    これはビジネスの永遠のテーマ。

    著者の視野の広い戦略が勉強になる本です。

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