経済の本質: 自然から学ぶ

著者 : ジェイン・ジェイコブズ 香西泰 植木直子

• 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2013年9月1日発売)

作品紹介・あらすじ

経済と自然の仕組みには同じ法則が働いている!都市論で知られる著者が、経済学、経済史、都市論などの社会科学と生物学、生態学、進化論などの自然科学の知見をもとに、人間の営みである経済と自然に共通するメカニズムを追究する。経済と自然を見る目に新鮮な刺激を与えてくれる、知的興奮を呼び起こす書。

感想・レビュー・書評

[kuwatakaさんの感想 · 2019年5月6日]

【経済の成長（進化）のプロセス】
１分化と結合による発展と共発展
２エネルギーの多様かつ 多角的な利用による拡大
３活力自己再補給による 自己保全
４自己修正を通じた 安定化

【発展の本質】
発展は、「相互依存関係（協力、共生、共発展）」にある
「共発展の網（弱肉強食の連鎖が起こるクラスターの生息域のこと）」として機能する

【継続的な発展をするために心がけること】
継続的な発展をするためには「動的な安定性」の構成員となること。
蜘蛛の巣のようなしなやかさを持つ密度で繋がりあったライバルたちの輪に飛び込むこと。
そこで次々起こる予測不能な分岐と多様性を受け入れ、また自らも促すこと。

著者プロフィール

Jane Jacobs（ジェイン・ジェイコブズ）：
1916～2006年。アメリカ、ペンシルベニア州スクラントン生まれ。都市活動家、都市研究家、作家。1952年から10年間「アーキテクチュラル・フォーラム」誌の編集メンバーとなる。1968年にカナダに移住し、同国トロントで他界。40年以上にわたり、アーバン・プランニングに対抗してコミュニティに基盤を置いた革新的な方法を擁護した作家である。一九六一年の著書『アメリカ大都市の死と生』は、数世代にわたるプランナーとアクティヴィストを元気づけながら、都市の内部でうまくいっていることうまく行っていないことに関するおそらく最も影響力のあるテキストとなった。

「2018年 『ジェイン・ジェイコブズ都市論集』 で使われていた紹介文から引用しています。」