日本をダメにした10の裁判

制作 : チームJ 
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.12
  • (3)
  • (8)
  • (34)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 147
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532260040

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 105円購入2012-02-12

  • 判例の具体的な説明や歴史的意義の説明を期待していたので、その意味では期待外れでした。
    判例と何処がダメなのか、それに対する著者の主張が分かりやすく書いてあります。

  • すごいタイトルだけど、日本の法体系とか法律そのものの脆弱な点についてわかりやすく書かれていた。
    最高裁裁判官を知っていますか?
    の章は、ほんとに実現してほしいなと思う。
    これまで法律とか裁判てあまり関心なかったけど、外国がどうなってるとか含めてもっと問題点がどこにあるのか知りたくなりました。

  • 救いが無い話でした。特に、裁判官が裁かれる場合、それを監視する第三者の目が無いことなど寒気が走ります。ムラを守る国なのでこの本で上がる裁判官たちの行動原理はもはや外圧で無い限りカイゼンは無理でしょう。他国も同様なのかは気になりました。

  • ちょっと主張が強いけど、しごくまっとうな意見だと思う。
    どーしても硬直してまうんかなあ。

  • 著者が「この判決はおかしい」という方向性を持って解説しているので、素人の自分にとっても法律上の論理というものがどのように展開されるのかが何となく理解できた。

    大昔の判例が現在、一見して関連のないような判決に影響を与えてしまうという点で法律家は大変だと思う。論理通りには行かない人間社会のことを相手に、常に整合性を保たなければいけないという、、、

  • [ 内容 ]
    若者はなぜ正社員になれないのか、どうして向井亜紀さんは母親と認められなかったのか、政治と企業が癒着し続ける理由とは…。
    日本の社会に、政治・経済に、そして正義に歪みをもたらす裁判の数々。
    その問題点に明快な論理で鋭く迫る。

    [ 目次 ]
    第1章 正社員を守って増える非正社員の皮肉―東洋酸素事件
    第2章 単身赴任者の哀歌―東亜ペイント事件
    第3章 向井亜紀さん親子は救えるか?―代理母事件
    第4章 あなたが痴漢で罰せられる日―痴漢冤罪と刑事裁判
    第5章 「公務員バリア」の不可解な生き残り
    第6章 企業と政治の強い接着剤―八幡製鉄政治献金事件
    第7章 なぜムダな公共事業はなくならないか―定数是正判決
    第8章 最高裁はどこへ行った?―ロッキード裁判
    第9章 裁判官を縛るムラの掟―寺西裁判官分限事件
    第10章 あなたは最高裁裁判官を知っていますか―国民審査
    終章 法の支配がもたらす個人の幸せ

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 取り上げられているのは 法学部の学生さんにとっては わりと 有名で わりと 授業でよく取り上げられる 裁判なのかな と思いました裁判って言うと 何かと 人が死んだ 事件ばっかり取り上げられる気がするけどこんな昔の企業献金事件とか 労働条件の事件とか判例にされても たしかに困っちゃうかなぁあ そういえば NHK BS の 青春裁判は とてもよかったです。

  • 論理が明快。
    とても興味深く、勉強になった。
    私は法律を学んだことが無いため、専門的に書かれていない分、分かりやすかった。
    特に私にとってロッキード事件は近代史以外の何物でもなかったが、こんなにも重要な裁判だったのかと改めて思う。

    日本の裁判制度には改革が必要だと思わせる1冊。

  • 弟と正社員を簡単に首にできない根拠は何か?という話をしていた。その際に、かつての高裁判決で企業にとって厳しい4要素を満たすことが求められていることが大きく影響しているという話を聞き、その経緯について語られた本書を読むことにした。
    10のテーマが巧みな構成で語られている。前半の章では正社員の首切りのハードルをあげる判決が出たために、企業が正社員の採用に足踏みし、結果として派遣社員が増えた例など裁判所の見識を問うものが並んでいる。代理母問題では、筆者は向井さんを戸籍上の母親とする判決を「個別に」出すべきだったとしている。
    後半では個別判例ではなく、裁判制度や裁判官の特殊な村社会、政治との癒着などシステムとしての問題点に鋭く切り込んでいる。たとえばロッキード事件では地裁、高裁が様々なプレッシャーを押しのけて田中角栄元首相に実刑判決を出した。しかし最高裁はいたずらに7年もの時間をかけ、関係者が亡くなり「公訴棄却」という半端な結末を演出した。あからさまな手抜きであり、前半の章の論点である見識の相違よりも深い問題である。
    総じて日本の裁判制度の危うさを感じさせる内容であった。
    現在裁判の傍聴をおもしろおかしく紹介する本がもてはやされているが、本書はそういった書とは明らかに目指している次元が違う。恐ろしい本である。おすすめ。

全17件中 1 - 10件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×