- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532260644
作品紹介・あらすじ
アフリカ最大の経済力を擁し、グローバル化が進む南アフリカ共和国。一方では、「犯罪天国」といわれるほど凶悪犯罪が多発し、所得格差が世界最高水準になるなど、グローバリゼーションの危険な側面が露呈している。アパルトヘイト脱却後の知られざる現実を赤裸々に描く。
感想・レビュー・書評
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アフリカの歴史と南アフリカのことがわかりやすく凝縮されてます
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例えば、ビジネスで南アフリカとのつながりのある人が読むと、おっ! かも。
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2015
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新書サイズなので読みやすい。南アフリカに旅行で行くので予備知識として。実際にザンビアに住んでいて南アフリカのすごさを感じるので勉強になりました。
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主に経済的側面、次に歴史的側面に光をあてた南アレポート。「南アフリカは金とダイヤという魅惑的な富に恵まれ、建国以来きわめて不平等な富の配分に慣れ親しんできた国である。その分配原理をつかさどってきた人種主義が抹消されたあと、現在は自由市場やBEEといった看板を掲げてはいるものの、実は一部の人間の裁量が、以前にもまして不平等な所得分配をつくりあげてしまったのではないか。」p.43-44/マンデラの挫折。1995年の、ナイジェリア軍政の人権運動家処刑を批判し、大使を召還したが、追随する国がなかったこと。1998年コンゴ危機で、和平協議を主張したが、アンゴラ、ナミビアの出兵をとめられなかったこと。p.145より。/最終章は、グローバルな活躍を見せる、南アフリカ企業が紹介され、希望的側面を見せてくれる。
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かなり面白かったです.
”アフリカ大陸一の経済大国,殺人で年間約2万人が死亡,世界最大の所得格差,この国でいったい何が起きているのか?”
うん,帯のあおりを読み返すだけでどきどきしてきますね.
アパルトヘイト下におかれた民衆の状態やその後の急成長など南アフリカ固有の話も確かに興味深かったですが,この本のテーマはそれだけにとどまりません.読み進めていくことで,自由主義派と民主主義派の対立やグローバルな投機の波,そして中国の影響など,世界中で巻き起こっている時代の変化が,日本から見えるのとはまた違った形で浮かび上がってきます.他国の近代史を客観的に見ることによって,社会についての理解が進という面も多分にあることを知りました.
「南アフリカには世界がある」
その言葉に思わず納得させられてしまいました. -
南アと仕事でちょっと関わることになったので。自分の仕事が意味をなす国ってどんなとこ?と、毎回案件が変わるたびに気になってしまう。
南アフリカについては事前知識もそれなりにあったので(特に社会問題面)、タイトルがいうような「衝撃」は感じませんでしたが、経済や歴史、日本との関係など浅く広く論点をカバーしているのでマクロの視点の骨格を作るにはいいかと思います。
南アフリカ企業のアニュレポとかを見ていると、BEE指数とか従業員の人種構成だとかが項目としてあって・・・「あぁ、南アフリカなのですね、アパルトヘイトのあった国なのですね」と漠然と感じていたんですが、本を読みながら、そういう歴史の知識が、現代への流れとして頭の中でリンクしました。
企業の政府からの独立性が非常に強いという点は素朴な驚きであり、自動車製造を通じた日本と南アフリカのつながりについては再確認。
治安や格差等、社会面から見ると問題が多いけれど、だからこそ、自分の仕事上の視点に限定して観れば、今関わりたい国ではあります。
それにしても、銀行システムが地方まで安定して確立されてる国って、サブサハラ以南にいくつあるんだ。
【メモ】
エスコム・・・広域電力網建設計画。スマート化は?
スタンダード銀行:強みはBOPビジネス(地方ATM)...アフリカ人:移動性が高い。送金はGDPの数%。ファーストランドとのピア感は?