不動産で豊かになる10年先の読み方

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  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532261092

感想・レビュー・書評

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  • 元アナリストなだけあって数値に基づいて、不動産を切り口に日本社会の構造変化をきちんと分析している。不動産、大事だ。

  • 改めて文字にされると、もっともなことばかり。モノサシかひとつ増えた気になりました。

  • 賃貸経営とか不動産投資の本だと思っていたら、どちらかというと大局観で業界人向けの内容だった。グラフなどを用いて経緯や今後を推測しており、業界セミナーチックな内容。がしかし、巷にある素人大家さん的な本とは一線を画する内容ではある。図書館で借りた。

    離婚する人が増えてるので愛の巣を手放す人が多い、一人っ子同士が結婚するため両親の家が二つとも余る、というのは納得。

  • 不動産ウォッチングのプロが豊富なデータから時代を読み、「『売れない不動産』は買わない」[ 「購入価格よりランニングコストを考える」など行動指針を具体的に説く。僕にはまだまだ知らない世界がある。

    ちょっと興味がったもので、手にとって読んでは見たのですが…。少し、僕には難しすぎたかなというのが読後感でした。利殖で不動産というのは『金持ち父さん、貧乏父さん』シリーズでおなじみのロバート・キヨサキさんの本を読んで、それからいろいろブランクがあったりなかったりで、ちょこちょこ不動産に関する本を読みかじってきたんですが。まだまだ自分の勉強不足を痛感させられるものでございました。

    肝心の内容については、さまざまなデータを駆使して日本における不動産の動向と、日本経済が今後復活することがない、というのと。そして僕はこの箇所に戦慄を覚えたのですが、近年、離婚が増加傾向にあり、『愛の巣』として購入した一軒家を処分する、という方が増えていて、そのときに買ったときから資産価値が目減りして、売却してもなお数千万単位の負債が残ってしまい、その処理をめぐって、なおもまた争い、もしくは数十年にかけてその枷を背負っていく、という記述に気分が少し落ち込みました。

    そして、日本経済における終身雇用制が崩壊したことによって、人生のリスクが飛躍的に高まったということ。失業のリスクを考えないで、高い買い物をして、後でにっちもさっちもいかなくなった例などが書かれていて、なんともいえない気持ちにさせられました。利殖で不動産の売買をやっている、という方は一読してみるときっと面白いでしょうね。僕は個人的にはあまり読んでいてもわからなかったので、もう少しやさしい本で勉強しなおしてから、読み直したいと思います。まる。

  • 非常に良かった。不動産投資において、マクロ的な面ではどのように将来予想を組み立てて行くかの方法が詳しく叙述されており、どういったところでどういったデータが手に入るかも、文中のグラフや表からよく分かる。

  • 『不動産で豊かになる10年先の読み方』というタイトルを見て、豊かになる不動産とはどのようなものだろうという興味を持って、本書を手にしたが、残念ながらその期待にこたえる内容ではなかった。

    本書の内容を要約すると、いわゆる戦後からバブル崩壊までの高度経済成長期、バブル崩壊から今日までの経済状況を俯瞰しながら、その中で不動産価格や取引がどのように行われてきたか、また今後不動産市場がどうなっていくかをグラフなどのデータを多用して説明している。

    それ自体は悪くないのだが、問題は、このようなマクロ的な視点から不動産というものを捉えることに紙幅の9割が割かれており、またその内容が今後日本は人口減少などから不動産重要が大幅に減少し、大幅な金融緩和などが行われたときに一時的に市況が回復するのみで、基本的に恒常的に下降線をたどるとしており(この分析自体は間違いではないと思うが)、「不動産で豊かになる」ことにはほとんど触れられていない点である。

    また、タイトルからすれば本来主題とされるべき論点である、どのような不動産を買えば「豊か」になれるかについては、最終章でほんの少し触れているだけであり、また書かれている内容もすでに類書で書かれていることの焼き直しであり、新しいことは何一つない。

    販売戦略上止むをえない部分もあるのかもしれないが、内容と一致したタイトルを冠してほしいものである。

  • バブルが崩壊して、リーマンショックが起こり、経済状況だけで判断しがちな不動産ですが、人口と世帯という不動産の根幹に関わるコトの変化が起きており、決して後戻りできない状況だからこそ、考えなければならないコトがわかります。

  • 一番手堅い資産と考えられていた不動産だが、昨今の経済構造の変化により考え方が変わってきている。 今後の不動産の付き合い方を種々のデータを元に導き出す本。

    不動産は未来永劫価値を持つ物、または持っていれば価値の上がる物というイメージがあるが、ここ数年のデフレ経済下で様相は大きく変化してきている。 また、人口少子化・高齢化、晩婚化に伴う日本社会構造の変化が不動産の意義を大きく変化させている。 本書では単純に不動産に係わるデータだけでなく、社会構造の変化を示す各種データを紹介しつつ、日本で何が起こっており、それが不動産にどの様に影響を与えているかを解説している。

    経済成長期には一戸建ての家を買うことがステータスとなっていたが、今はその考え方がそぐわなくなっている。 自らの経済状態も踏まえ、持たない、という選択肢も重要となってきている。
    著者が結論づけている内容を見ていると、不動産投資的な視点と合致する。 つまりは自分の持ち家を買うときに考えることは、”売る”ことも考えて、資産価値が高い、又は下がりにくい物件を選ぶ。その判断が出来る目を養うことが重要なのだろう。

  • 結論からいうと、不動産を持っていることで10年先幸せにはならないだろう。人口と世帯数の減少で住宅価格の低下、ビジネスモデルの転換での商業土地価格の低下、逆行するかの様な過剰供給。今後の不動産の動きを問う。

    現在に至るまでの、不動産に関わる社会の動向が分かりやすい。その点に関して評価できる。

    最終結論には、不動産を持っていることは負の資産になる、という悲観的な結末。タイトルと違うじゃないか!とも言える。

    しかしながら、これを逆の視点からみると「本当に価値がある土地のみが生き残る」ということでは。将来にわたって価値を生み出し続ける土地の選定眼こそが、不動産で豊かになるのに必要だと思われる。

  • 不動産市場の構造が変わった。目先の価格や金利で売買を判断すれば、待っているのは大きな後悔…。では、どうすればいいのか。不動産ウォッチングのプロが豊富なデータから時代を読み、「『売れない不動産』は買わない」「購入価格よりランニングコストを考える」など行動指針を具体的に説く。大切な資産を守るヒントが満載の一冊。

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著者プロフィール

ネットワーク88代表
福岡県出身。九州大学法学部卒。不動産市況アナリストとして、バブル崩壊以前の1989年に関西圏から不動産価格の下落を予測。現在、ネットワーク88を主宰、不動産業の経営、事業・営業戦略のアドバイスなどに活躍中。著者に『不動産これから10年のトレンド』『下がり続ける時代の不動産の鉄則』など多数。

「2021年 『アフターコロナ時代の不動産の公式』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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