- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532262556
作品紹介・あらすじ
なぜ「雨」の予報は「晴れ」よりはずれやすいのか?民間会社に気象庁より正確な予報ができる秘密とは。予測に使われる、知られざるハイテク技術とは-。世界トップレベルの日本の天気予報の裏側を、科学記者がやさしく解説。気象予報士だけが知る業界裏話から、世界の天気予報事情まで、様々な蘊蓄も満載です。
感想・レビュー・書評
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天気予報の裏側。最近は直近の雨予報はかなり進化しているのを日々感じていたが改めて技術の進歩や民間企業による情報戦略の解説を知ると面白い。しかし米に比べると天気予報ビジネスはまだまだ開拓の余地がありそうなので期待したい。
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天気予報はどのように作られているのか、天気予報士って何とか書かれています。
アカデミックになりすぎると一般読者は手にとってくれないので、簡単にまとめられています。
コラムが集まったような本です。読むと天気が気になってくることもあり、電車の待ち時間など外で小刻みに読むのに向いています。 -
著者は新聞社に勤める気象予報士。気象庁と民間気象会社、気象予報士という資格についての解説や、2013年の予測しきれなかった積雪や竜巻、ゲリラ豪雨など実例について解説する。
突発的な気象は、いまの機械の精度ではまだ事前に観測しきれないらしい。考えてみれば「急速に発達する」ような雲やなんかを予測するのはきわめて難しいことだと分かるけれど、天気予報をしょっちゅう見ていると「なんで分からなかったんだ?」と思いたくもなる。
でもたとえば竜巻が分かったからって、人は逃げられても家は逃げられない。雪だからって、仕事に行かなければいけない人は大勢いる。
技術が発達すれば完全に予測できるようになるかと言えば、かならずしもそうではないだろうし、それだけですべてが解決するわけじゃない。
けっきょくは、人が自分の目で空を見て判断し、あるいは耐久性の高いインフラを整備して、対応していくしかないんじゃないかなぁ。
今だって、いろんな数値をスパコンがはじき出してくれるけれど、それを読み解いてかみ砕いて分かるように伝えるのは人間の仕事だ。気象予報士がすべきは地域ごとの天気のクセを知ることや、分かりやすく伝えることであると説いている。