ハイパフォーマー彼らの法則

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532262693

作品紹介・あらすじ

成功法則の「常識」を覆す!成果が継続する人に、共通する行動習慣とは何か。数千人の「できる人」を分析し、見えてきたのは、意外なほど、誰もが実践できる5つの特徴だった。豊富な事例を紹介しながら、ビジネスの好循環、悪循環の謎を解く。「いい仕事」をする人が、何を考え、どう働いているかが学べる1冊。

感想・レビュー・書評

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  • ハイパフォーマー 彼らの法則
    著:相原 孝夫
    紙版
    日経プレミアシリーズ 269

    良書 高い成果を上げるための方法論です
    つまり、ハイパフォーマーが何をやっているかを語っているのです
    なにより、分かりやすい

    気になったのは、以下です

    ・高い成果の上がっている人たちは、「楽に」と言っては語弊があるかもしれないが、「余裕をもって」仕事をしている

    ・仕事を抱え込めば、リーダー自身に余裕がなくなり、本来のリーダーとしての仕事である、意思決定や計画策定、義務の優先順位付け、メンバーの指導、育成などがおろそかになる

    ・長時間労働をすれば睡眠時間が減る。疲労が蓄積し、仕事の効率は下がる。ミスも発生しやすくなる。仕事ははかどらず、さらに時間が掛かるようになるので、労働時間がますます長くなる

    ・本当に優秀なプロマネの場合、どのような問題が起こり得るかをあらかじめ想定し、事前に対策を打ったり、もし問題が発生したらどう対処するかを考えている。そこまで考えておけば問題のちょっとした予兆も見逃さずに感知で、事前に手が打てる

    ・悪循環に陥らないために、最低限の基本的な生活だけは維持すべきとの考えである

    ・スランプの時などは、何でもいい、小さなことでいいから、何か変えてみるといいと思います

    ・小さなことでも変化をつけることで、悪い方向へどんどん突き進むことに歯止めをかけることができる

    ・プロセス重視の姿勢や、他者尊重、周囲との関係性重視、の姿勢は好循環につながりやすい
     一方、過度な結果重視、周囲との関係性軽視、は悪循環を招きやすい

    ・好循環を招きやすいか、着手管理こそ、念頭に置くべき点であるということがわかる

    ・いつも締め切りより前倒し

    ・失敗を受け止め、そこから学ぶ
     身近な人を助け、その成功を支援する
     自らの強みを認識し、強みを活かそうとする

    ・ハイパフォーマーに特徴的に見られ、他の人との大きな違いとなっているのは、失敗の受け止め方である

    ・ただの失敗に終わらせずに、そこから何か学び取ろうとする 経験重視であり、成長重視なのだ

    ・ビジネスは所詮ゲームだから

    ・失敗を自分事として受け止め、失敗から学ぶことで、行動は改善される

    ・成長や進歩、技能の習得、を重視する、習得型の人
     習得型の人は成長を望む、技能や能力を高め、より良い存在になろうとするのだ
     習得型の人は、能力不足による低調な結果や直面するトラブルをネガティブには捉えない
     問題にぶつかっても、特に意気消沈したり、無力感を味わったりすることなく、壁を乗り越えるための行動をとろうとする

    ・努力を賞賛されると難題に挑み、能力を賞賛されると易きに流れる

    ・リーダーになるために絶対経験しなければならないこと、それは失敗である

    ・楽観性とは、努力し続けることで必ず物事を好転させることができる ということである

    ・ハイパフォーマーは、常に動き続けている

    ・小さな積み重ねが、とんでもないところへ行く唯一の道

    ・困難に直面した時ほど、少しずつ動いてみる

    ・特に、困難に直面した時には、立ち止まるのではなく、動き続けなければならない

    ・形から入る

    ・成果のあがらない人に限って人真似を潔しとせず、自己流にこだわる

    ・やってみなければわからない

    ・一気に大きく動かずに、少しずつ動くということを重要なポイントだ

    ・楽しく仕事をしよう ということだ

    ・身近な人を積極的に支援すると、当然ながら、関係性は良くなりモチベーションが維持しやすくなり、生産性高く、仕事ができる

    ・孤独な戦いを選択しない

    ・誰かを支援し、助けようとしたときにこそ、100%以上の力が発揮される

    ・魚を獲ってあげるのではなく、魚の獲り方を教えてあげる

    ・ハイパフォーマーは、結果重視でもあるが、同様に、プロセスも重視する

    ・ドラッカー曰く、利益の最大化を強調する経営は最も拙劣なマネジメントである

    ・単純作業をやらせてみると、その人物が後々伸びるかどうかわかる
     不満を露骨に顔に表し、終始不機嫌な態度をとる者と、懸命に没頭して作業を行う者とに分かれるのだ

    ・習うより慣れよ 芸事とは、型から入る

    ・教わるのではなく盗め

    ・周囲の人たちを助け、より良い方法を模索し続け、失敗から学び、環境変化に柔軟に対応しながら、継続的に貢献しようとすることだ

    目次
    まえがき
    第1章 前向きなあの人が、なぜ結果を残せないのか
    第2章 良くも、悪くも、すべては循環する
    第3章 期待の新人は、なぜ「平凡な社員」になったのか
    第4章 失敗から学ぶ彼らにとって、仕事は「ゲーム」だ
    第5章 彼らは、とにかく「小さな行動」を続ける
    第6章 彼らは身近な人を支援し、成功を助ける
    第7章 彼らは、たまたまの成果を喜ばない
    第8章 彼らは、環境が変わっても瞬時に溶け込む
    終章 職業人生を終える時、どういう思いを持ちたいのか
    謝辞
    参考文献

    ISBN:9784532262693
    出版社:日本経済新聞出版社
    判型:新書
    ページ数:224ページ
    定価:850円(本体)
    発売日:2014年12月08日1刷
    発売日:2015年01月26日3刷

  • <感想>
    この前、同じ著者の「仕事ができる人はなぜモチベーションにこだわらないのか (幻冬舎新書)」を読んだ。自分の仕事の仕方がモチベーション(気分)に負う部分が大きく、不安定になりがちだっただめ解決策を求めて行き当たった一冊である。
    本書は「ハイパフォーマー」という切り口で、仕事の成果の出し方を検証している。既に成果を出せる人にとっては当たり前の内容かもしれないが、私のように気分に左右されるタイプにとっては示唆に富む一冊である。

    「自己正当化」ではなく「その失敗から何を学ぶか」が重要なのだ。

    <アンダーライン>
    ・「希望とは努力が報われると思う時に生じる、絶望とは努力してもしなくても同じだと思う時に生じる」
    ・「納期厳守」と「着手管理」
    ・(失敗の受け止めは)情緒面はスルーし、事実だけ受け止めるため、必要以上にダメ―ジを受けない
    ・ビジネスは所詮ゲームだから
    ★★★★「No error, No play」
    ・発明の過程においては、失敗というのは、解決を待っている単なる問題点であり、課題に過ぎないんですよ。
    ・普通の人なら「失敗」と考えるところを、彼らは「学習」と考える。起業家は試行錯誤とそれに伴う失敗を避けようとしないのだ。
    ・混乱した行為は秩序ある無為に勝る
    ・やる気を持続させるために必要なのは、少しずつでも前進している感覚を味わうことである。
    ★孔子は、「歩みを止めないかぎり、どれだけ遅く進んでもかまわない」という言葉を残している。
    ・たとえば建築とは家を建てることによって建築家に、ハープ奏者はハープを奏でることによってハープ奏者になる。同じように、人は正しいおこないによって正しい人間に、慎み深いおこないによって慎み深い人間に、勇気ある行動によって勇気ある人間になるのだ
    ★★多く聞かれた意見としては、「誰かに言われてやるのが嫌なので、言われる前にやることにしている」「他の人たちよりも早く取り組んで、早期に自分のものとしたいと思っている」などがある。自分でコントロールしているという感覚が重要なのだろう。
    ・人はリスクを予測するのは得意でも、チャンスを見きわめるのは苦手だ。
    ・人が多く念頭に置いている自問、は「自分が成功するにはどうすればよいのか?」であろう。そこで質問を変えてみる。「自分が幸せな気持ちになるにはどうすればよいのか?」
    ・彼らはたまたまの成果を喜ばない
    ・「なりきる」ことで「脳をだまし」、淡蒼球を起動させることができる

  • 本の帯からして「彼らにとって、仕事はゲームだ。成功法則の「常識」を覆す。好循環の謎に迫る!」です。「ハイパフォーマー」という言葉からして“意識高い系”と揶揄されそうな感じですが、「彼ら」というのも「男を前提にしているんじゃないか!」と〇〇スピリットが反発したくなります。




    「ハイパフォーマー」などと気取らなくても、要するに「仕事のできる人」はどういうメンタリティ・行動様式で仕事に取り組んでいるのか、ということを人事・組織コンサルタントの著者が長年の現場でのインタビューを通じて分析・解説したという本です。タイトルの好き嫌いは別にして、いろいろ得るところがありました。





    個人的に印象に残ったのは、「着手管理」という考え方です。少々長くなりますが、私の下手な解説より以下の引用をご覧ください。




    ・・・納期を何としても守ろうとする意識の向け方は、ともすると納期に照準を合わせ過ぎてしまうというリスクも生じさせる。・・・このような場合(注:納期が迫ってから急速にエンジンがかかり、納期直前にバタバタと一気に追い込む仕事のやり方)、ミスが多発したり、ミスがなくとも品質的にはなんとか必要最低限のレベルに留まることが多くなる。もし何らかの不測の事態が起これば、もはや対応はできない。

     一方、ハイパフォーマーの人たちは、納期よりもだいぶ余裕を持って仕上げる。それゆえ、納期にことさらに意識は向かっていない。むしろ仕事が発生した時点で、一気に半分くらいまで進めてしまうような感覚だ。いわば、「着手管理」と言えるだろう。そうすることで、これを仕上げるにあたっての難点はどこにあって、どこにどれくらい時間が掛かりそうかが現実的なラインで把握できる。そうすれば、たいていは納期よりもだいぶ前倒しで完了することになる。余った時間で十分なチェックなど品質を確保し、さらに品質を高めることができる。もし何かしら不測の事態が起こっても余裕をもって対応できる。・・・


     このように、「納期管理」と「着手管理」、共にビジネス上重要とされている観点ではあるが、好循環を招きやすいか、あるいは悪循環を招きやすいかという観点で考えるならば、「着手管理」こそ念頭に置くべき点であるということがわかる。・・・




    得てして、追い込まれた末に必死の頑張りで間に合わせた仕事を称賛しがちな私たちですが、本当に褒め称えられるべきは「涼しい顔で余裕をもって仕上げられた仕事」というわけです。前者のような仕事は、単なる「ローパフォーマーのドタバタ仕事」であることが多いということでしょう。肝に銘じます。




    他にも、日頃の自分を振り返って思わされるところばかりの本でした。




    「うまくいったときは窓の外を見て、失敗したときは鏡を見る」

    (成功したときはその要因を自分以外に求め、失敗したときは自分のどこに足りない点があったのかを見つめる、という意味)




    なんて言葉も「そうありたいよなぁ」と思って、手帳にメモしておきました。




    「ハイパフォーマー」と呼ばれたいわけじゃないにしても、そういう人たちは楽しそうに仕事をしているし、効率的に仕事をさばいているので、そのメンタリティや行動様式に少しでも近づけるなら、850円+税は安い投資といえそうです。(まあ、どんなビジネス書にも共通のことながら、知っていることもそれを実践できなければ、知らないのと一緒ですけど。)

    成長期

  •  個人的には面白かった。
    (主にビジネスマンにおける)好循環と悪循環に焦点をあてて分析されている。

     誰しも、いつも好循環でいければいいけど、往々にしてそうはいかない。むしろ、ハイパフォーマーは、自分が報われない状況の時、好循環にいたるきっかけをつかんでいることが多い←これ重要!!

    悪循環の時どうしたらいいか;
    落合博満氏
    ☆食事・睡眠など、生活の基本的なところが乱れていることが多いので、見直してみる。
    ☆細かいことでいいので、なにか変えてみる。

    など、いまは上司や状況に恵まれないとかで、落ち込んでおられる方が読むと、勇気づけられる内容ではないかと思いました。

     なお『エッセンシャル思考』『エフォートレス思考』と共通する部分が多くあると感じました。

    メモ;貧困の悪循環とは、貧しい家族は少なくとも3世代以上の貧困の罠に陥る。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685148

  • 成果よりも成長を、結果よりもプロセスを、損得よりも関係性を。

    仕事や職場のなかでの自分と向き合うきっかけになった。

  • 2017年25冊目

    人材・組織コンサルタントの著者がハイパフォーマー分析を行いそこからわかったハイパフォーマーの特性
    成果をあげつづける人はどんな人かがわかります。
    自分でも少しでも実践してみたいと感じた一冊でした。

    ブログにも感想をアップしています。
    <a href="http://hnakaji.net/archives/2278" target="_blank">ハイパフォーマー彼らの法則 by 相原孝夫 〜 継続して高い成果をあげる人の法則【読書記録】</a>

  • ◆1 前向きなあのひとがなぜ結果を出せないのか


    ・できる人は暇です、といい、普通の人は忙しいという



    ◆2 良くも悪くもすべては循環する

    ・たいしたことではないのに深刻に見えてしまう



    ・ピグマリオン効果

    期待をかける→期待に答えようと頑張る→実力がつく

    →実績があがる→能力の高さを実感する



    ・ダメージ症候群は自己増殖する



    ・失敗を自分のこととして受け止める好循環



    ◆5 彼らはとにかく小さな行動を続ける

    ・ハイパフォーマーは動き続ける→行動量による質の向上



    ・アズイフの法則

    →感情は行動から生まれる



    ・好業績者のようにふるまうと好業績者になる



    ・彼らは新しいものにいち早く反応する



    ◆6 彼らは身近な人を支援し成功を助ける

    ・ハイパフォーマーはなぜ楽しそうなのか



    ・身近な人を大切にする重要性



    ・嫌いな人のことはあえてよく言う



    ◆8 彼らは環境が変わっても瞬時に溶け込む

    ・ハイパフォーマーは業種や職種にあった風貌をしている



    ・ピーターの法則とハイパフォーマーの限界

    「人は無能になるまで出世する」

  • 2017/5/16

  • 仕事はゲーム
    ハイパフォーマーの人の特徴
    1.失敗を自分事として受け止め、失敗から学ぶことで行動は改善される。
    2.とにかく小さな行動を続ける。

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著者プロフィール

人事・組織コンサルタント。株式会社HRアドバンテージ代表取締役社長。早稲田大学大学院社会科学研究科博士前期課程修了。
マーサージャパン株式会社代表取締役副社長を経て現職。人材の評価・選抜・育成および組織開発に関わる企業支援を専門とする。
主な著書に、『会社人生は「評判」で決まる』『ハイパフォーマー 彼らの法則』『仕事ができる人はなぜモチベーションにこだわらないのか』などがある。

「2021年 『職場の「感情」論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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