インテグレーティブ・シンキング: 優れた意思決定の秘密

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532314705

感想・レビュー・書評

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  • フォーシーズンズホテルのイサドア・シャープ、レッドハットのボブ・ヤング、P&Gのラフリーなど、有名経営者、創業者の行動から共通の思考パターンを見出だし、パターンを身につける方法を説明する。

    インテグレーティブ(統合)・シンキングとは、その呼称どおり、AかBか、という対立、二律背反、矛盾を解消し、AもBも、というブレイクスルーを生み出す思考をいう。思考法というよりも、そういう考え方をするための価値観、態度、訓練が大切なようだ。ツールとしては、思考のリバースエンジニアリング、システム思考、メンタルモデルなどが紹介されていて、『学習する組織』を読んでいれば十分な内容である。

    著者の主張の中で、特に印象深いのは、シンプルに考えることとシンプル化することとは違う、ということ。制約理論(TOC)を少しかじると、Inherent SimplicityやCause and Effectを言葉どおりに捉えて、単純化した理由づけにより説明できたと満足しがちである。しかし、TOCでも十分に実践すると、複雑なものを解きほぐすことで解決できる、対立を恐れない、ということに気付き、この本の主張と相違ないことが分かる。

    そういう意味で、自分の理解度、習熟度を測るのによい本であった。

  • 世界の経済思想家ランキング(THINKERS 50)の2017年第一ロジャーマーティンの本。

    統合的に考えるようにするにはどうするのか?
    混沌を抜け出したい人にお勧めの本

  • 3

  • 統合思考の第一人者

  • ■書名

    書名:インテグレーティブ・シンキング
    著者:ロジャー マーティン

    ■概要

    大成功を収めたリーダーは、直線的で単純なロジカル・シンキング
    ではなく、矛盾や対立から創造的な解決策を生み出す「インテグレ
    ーティブ・シンキング(統合思考)」を実践している―彼らは「AかB
    か」の安易な二者択一をせず、相反する二つの考えを並立させ、対
    比させ、両者のよさを採り入れつつ斬新な答を見つけ出すのだ。こ
    思考技術こそ、情報が絶えず流れ込み、ますます複雑化する世界に
    対処するために欠かせない。本書では、GEのジャック・ウェルチ、
    P&GのA・G・ラフリー、フォーシーズンズ・ホテルのイサドア・シ
    ャープら卓越したリーダーたちの実例を数多く紹介しながら、イン
    テグレーティブ・シンキングの概念を解説するとともに、その能力
    開発法も伝授する。
    (From amazon)

    ■気になった点

    ・単純化や専門家は、わかりやすいが、安易な妥協につながりやすい。
     創造的解決を目指すなら、複雑さを愛する事が大切である。

    ・誰に対しても自分がして欲しいように、相手にしてあげなければ
     ならない。

    ・経営者から大切に扱われれば、従業員は決まりきったサービス以上
     のものを提供するようになる。

    ・「自分は現実を正しく認識している」という思い込みがあると、
     多様なファクターを幅広く検討する可能性が初めから廃除されて
     しまう。

  • とある方のオススメで、ロジャー・マーチンを読む。

    イノベータと呼ばれる人々が、二者択一の状況で、両取りをしていく、「統合思考(インテグレーティブ・シンキング)」に関しての本。

    ・意思決定の4つのステップ
    ・このフレームワークの能力開発の3つの要素
    ・インテグレーティブ・シンキングの達人の6つの共通した特徴
    ・達人の3つの思考ツール

    などの項目を、ケースと共に解説している。
    実践は難しそうだ。

    また、著者の最新刊(未邦訳)
    「The Design of Business: Why Design Thinking Is the Next Competitive Advantage 」
    http://www.amazon.co.jp/dp/1422177807

    は、翻訳されたら是非読んでみたい。

  • 二つの選択肢があるときに、安易にメリット、デメリットだけで一つを選択するべきではなく、それらを統合させた第三のアイディアを出すように考えるというのがインテグレーティブ•シンキングの考え方である。
    この考えをP&Gの元CEOなどの事例を交えて説明している。

    当たり前の事といえばそうなのだが、二つしか答えが無いと思い込んでしまうのはよくある事なので、与えられたもの、そこにあるものだけがすべてと考える思考は気をつけなければならないな。

  • 二者択一を避ける。

    相反する考えを並立させ、対比させ、検討する能力。
    真っ向から対立する2つの選択肢しかないようにみえるときでも、安易に二者択一に走ることなく、どとらをも上回る新しい解決策を練り上げる。
    このプロセスをインテグレーティブ・シンキング(統合思考)という。

  • 読み違えかもしれないが、この本では論理思考を二者択一思考と強引に見なしてしまうことによって比較対象とし、インテグレーティブシンキングの優位性を主張しているように思える。
    あまりに状況を整理しすぎて二者択一に陥るんじゃなくて、もっといろんな対策を考える余地があるってことだとは思うんだけど。
    ううむ。

  • 相反する選択肢から答えを選ぶのではなく、2つを取り込み更に良い解決の答えを得るという考え方は新しく聞こえましたが、事例を知るとそうでもなく、以前から実行してきた人がいて、元々、物事の解決には、幾つもの方法があって、すぐに思いついた方法が良いとは限らない。もっと良い方法を得られることを信じて、諦めずに答えを探すこの考え方は拙速である今からの時代に必要だと感じました。

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