- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532321635
作品紹介・あらすじ
世間をにぎわせた村上ファンド、スズキやセブン&アイを標的にしたサードポイント、西武と対立したカーライルなど、近年日本でもアクティビスト(「物言う株主」)の存在感が強まっている。
彼らは世界有数の大企業であっても経営陣に立ち向かい、ビジネスの一部に口出しするだけにはとどまらず、取締役会メンバーの一人ともいえる影響力を持つようにまでなっている。
本書は、取締役会における攻防から、放逐される経営陣の悲喜こもごもまで、アクティビストと取締役の間で実際に起こった出来事をストーリー仕立てで描いた一冊。マイクロソフト、ヤフー、ヒューレット・パッカード、デュポン、アラガンなど、近年世界で起こった主要なアクティビスト関連の争いについて、変革推進派、反対派双方の視点を盛り込みながら、そのとき取締役会では一体何が起こっていたのかを浮かび上がらせる。
感想・レビュー・書評
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●アクティビスト投資家(モノ言う株主)は、世評を大きく2分する存在である。
。業績の悪い企業を懲らしめ、株主の利益を最優先して経営するように仕向ける、究極のヒーロー。もしくは、目先しか見ず、欲望に煽られる現代社会を体現した人々。
●ポイズンピル。投資家が企業の株式を一定比率(2割程度)以上取得すると、その時点で企業が新株を発行して市場に溢れさせ、敵対者の保有分の価値を下落させる。
●近年は、アクティビストが企業側に、超低金利を活用して借りた金を使って自社株買いを求める。そうすることで、市場に出回る株の数を大幅に減らせるので、1株当たりの利益を高めることができる。なので、株価も上がる場合が多い。
●ここ5年ほどの米国のヘッジファンドアクティビズムは、数少ない希望の星となった。アクティビストに資金運用を任せる投資家が増え、運用資産が大きく膨れ上がった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
BARBARIANS IN THE BOARDROOM
https://nikkeibook.nikkeibp.co.jp/item-detail/32163 -
アクティビストによる企業へのアクションの事例が豊富に取り上げられている。ファクトベースの事例とともに、アクティビストのインセンティブなどが掴むことができるので、(それらが愉快かどうかは別として、)企業関係者にとって、有益な1冊。