任せるリーダーが実践している 1on1の技術

著者 :
  • 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532322809

作品紹介・あらすじ

「1on1」とは、「上司と部下の間で、週1回~月1回、30分~1時間程度、用事がなくても定期的に行う対1の対話」のこと。インテル、マイクロソフト、グーグル、ヤフーなどの外資系IT企業を筆頭に、日本企業にも導入が相次いでいます。
働き方が多様化し、かつ、働く人の価値観多様化している昨今、従来よりもより深いコミュニケーションが求められるはずなのに、逆にコミュニケーションの機会がグッと減ってきています。そんな企業の悩みに対して、1on1が解決策の一つとして注目を集めています。
一方で、このために定期的に時間を割くのは難しく、ルーティン化してやめてしまうパターン、話すことがなくなってしまうパターン、成果が見えずやめてしまうパターンなど、多くの失敗例があります。本書は、実施方法だけでなく、失敗例や心理的に気をつけることなど(一時ブームになったアドラー心理学の要素も随所に投入)、細かいところまで注意が行き届いており、日本で数少ない「1on1」の本の決定版といえるものです。
著者は、「1on1」をテーマに大企業などで数多く、そして一社でも数回にわたり講師を務めています。その中で出てきた質問など、経験も踏まえて記述しています。

感想・レビュー・書評

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  • 部下側からすると、どんなことを上司に言うと、有益なのか全くわからんが、とにかく1on1の有用性と、やり方はこの本でわかった。時間外の非公式コミュニケーションに頼ってきた日本的企業文化の限界を迎えつつある今日、1on1が新たな手法になりそうな予感はする。が、上司側からしても何て声を掛けたらいいか、全くわからん。とにかく、やってみましょうか、って空気が浸透しないと難しいと思う。ただ、これで時間外コミュニケーションが減るのであれば、大歓迎。

  • 1 on 1の具体的手法がもっと知りたくて手に取った本。
    かなり昔に小倉さんの本は何冊か読んでいて、
    結構いいクオリティーの本を出してくれている印象があったので、手に取ってみました。

    ただ、結果は少し自分の期待とは違ったかなと思います。
    元々あった小倉さんの部下育成の手法の一つを無理やり1 on 1に結び付けた感がとてもしました(自分の誤解かな!?)。

    前半部分で、企業が1 on 1を取り入れる際のマニュアルを、
    後半部分で、1 on 1に実際に取り組む上司側の立場からのマニュアルを、
    という二段構成になっています。

    明確に1 on 1について、学びたいことが明確に決まっているのであれば、
    この本手に取って該当箇所を読んでみてもよいのではないでしょうか。

  • 会社での取り組みに、1on1がありました。
    その際に、1on1はどのような背景で普及したのか、どういうメリットがあるのかが知りたくて手に取りました。

    書籍の中に「経験学習サイクル」が取り上げています。
    業務の振り返り、キャリアの再考などといったことが主としているようでした。

    本文の中では、1on1をする上司側で何に留意するかに触れています。

  • ・1on1の最初の3回程度は一切業務の話はせず、相互理解の場とすることで安心・安全や信頼関係を築く
    ・そもそも1on1の成果とは何か?の定義をきちんと共有する。私が1on1の導入のお手伝いをしている企業の多くは、成果を、「エンゲージメントを高める」「経験学習サイクルを回す」の2点に絞っています
    ・1on1をプロに定期的にチェックしてもらい、自己流を直していくことが必要です。ゴルフレッスンでいくらプロからきちんとフォームを指導してもらったとしても、自分でやっているうちに知らず知らずにフォームが崩れていき自己流に戻ってしまうのと同じ。
    ・1on1を経営の最重要事項として最初に位置付けをしたと言われているインテル元CEOのアンドリューは、著書の中で「最低1時間」は設けてほしいと述べている(頻度は部門の変化のスピードや、部下の成熟度により、週1~月1回)
    ・コーチングの目的は相手の「目標達成」であり、初心者であるほど質問を多用します。一方でカウンセリングは「相手の全人格的な成長」の支援。ここで使われるのは徹底した「傾聴」。企業組織ではおざなりにされがちなこの「聴く」こそが、現代組織に必要ではないかという強い思いから、カウンセリングを主体とした1on1スタイルを提唱しています。
    ・無条件で部下の可能性を信じること
    ・1on1で扱う内容:中長期的な深イイ話(緊急でない重要事項)・キャリア形成、業務における成功体験・失敗体験の振り返りと内省、概念化(経験学習)、上司にサポートしてほしいこと、どこから手を付けていいかわからない仕事の悩み、等。(×短期的な目標の話)
    ・「誰もが均等に話す機会がある」「自由に意見が言える」「否定されない」これらの条件(心理的安全性)があることでチームの業績が高まる
    ・単に経験をつむだけでは学習はおきない。経験を内省化し、概念化し、それをまた新たな経験に反映されるというサイクルを回す



    アドラー心理学に基づいた1on1の考え方・実践方法をかなり詳細に書かれた本。
    特に、1on1を企業にどのように導入し運用していくか、頻度や内容、上長へのトレーニング内容など、「1on1って確かによさそうだけど、どうやって始めるのか」「どうやって効果をはかるのか」というありがちな疑問にバシっと答えてくれています。
    各組織に合った1on1を行っていくことは、簡単なことではないと改めて思ったと同時に、経営としてとても重要な位置づけであることも再確認できる。
    一つずつ実践していきたい。

  • ヤフーとシリコンバレーの1on1本がしっくりこず、「任せる技術」が良かったのでこちらの本も読んでみたところ、やっと1on1の目的が理解できたように思う。自分に足りていないものが何か認識できた。あとアドラー心理学をちゃんと学ぼうと思った。

  • 1on1初心者にとっては、わかりやすい本でした。

  • 1 on 1の具体的な導入方法について記載されている。

  • どうしてもアドラーだと
    現実としてうまくいかないんだけど。
    でも、1on1はスキルは確立させたいな、
    と思える本でした。

  • 中長期的な人材育成として1on1を提唱。
    人事考課面談と違い定期的かつまとまった時間の面談が必要なので導入にはややハードルが高い。
    必要となるスキルや考え方が述べられているので、まずはそこから実践していくことがよいと思う。
    1on1は会社の公式制度としてだけでなく、草の根的に展開していっても役に立つので、部下や後輩を指導する立場なら参考になると思います。

  • 会社の上司と部下が行うミーティングの仕方。

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著者プロフィール

小倉広事務所代表取締役 心理カウンセラー、エグゼクティブ・コーチ、組織人事コンサルタント。
大学卒業後、株式会社リクルート入社。組織人事コンサルティング室課長など企画畑を中心に11年半勤務。ソースネクスト株式会社(現東証一部上場)常務取締役、コンサルティング会社代表取締役を経て現職。 リクルート社在職中の昇進うつを機に心理学と心理療法を学び始める。日本アドラー心理学会正会員、日本ゲシュタルト療法学会会員。現在、研修講師として年間300回登壇し、一年先まで予約が取れないほどの人気を博している。 著書に、『任せるリーダーが実践している 1on1の技術』『任せる技術』(日本経済新聞出版)『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(ダイヤモンド社)『もしアドラーが上司だったら』(プレジデント社)など多数。著書発行部数累計は100万部超。

「2021年 『コーチングよりも大切な カウンセリングの技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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