なぜ人は市場に踊らされるのか?

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532354091

作品紹介・あらすじ

不可解な経済・金融現象を読み解く!なぜマネーゲームは暴走するのか?元外為チーフディーラーでエコノミストの著者が、自身の体験と経済学の知見を交差させながら、市場の変動に翻弄されないための知恵を紹介。

感想・レビュー・書評

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  • 行動経済学的な部分は少なめ。
    あんまりおもしろい本じゃなかった印象。

  • ゴミ本

  • リーマン・ショック時の状況を中心に解説されているが、戦隊的に【金融経済論】を中心にして書かれているので、経済学を学んでいる学生にオススメのような気がする。

  • いかにも日経が喜んで本にしたがる内容である。
    「やっぱりアメリカは強い」と納得したい人向けの本だが、難点は著者自身自分の主張に自身がなさげなところか。
    過去20年、アメリカがバブリーだった時代の平均をとって、このまま経常収支が赤字でも10年で
    対外純負債がゼロになる(対外投資のプラスでリカバーされる)と、勝手な想定をもとに驚いてみせる著者だが、アメリカの対外債務を論じる項目で米国債金利の今後の動向に一切触れずに持続性を云々されても読者はしらけるばかりだろう。なにしろ本書で「張子の虎」と揶揄される中国の米国債売却についても、長期の米国債から短期へと保有割合を大きくシフトし始めているのが現実である。
    スーザン・ストレンジの「カジノ資本主義」は確かに1980年代に著されたが、20年も前から批判されていても破綻していない仕組みだからといって今後も健全であるとはとてもいえない。20年など人の人生でもあっという間、歴史と呼ぶにはあまりにも短期である。著者の歴史観がせいぜい戦後60年どまりの射程しかもっていないように見えるのも気がかりである。
    マクロ経済モデルの「中学生でもわかる」四則演算の回答に見せる自信を、サブプライム以後の不良債権処理の見通しなど、誰もが知りたい事柄についても見せてほしかったが、肝心な部分は「個人研究ベースではリアルタイムの認識が困難だ」と逃げてしまう。
    信用に足らないエコノミストの名前をまた一人覚えたことだけが収穫だ。

  • みんなしているからバブル。
    チキンでいる勇気。
    住宅価格は気にしたい。

  • タイトルからはマーケットと人間心理について行動経済学的な観点から解説するような内容のように思われますが、本書は、経済のエッセイです。
    ‘俗説’が本当に正しいのかをデータとともに経済学的・金融論的な観点から解説しています。
    少し経済理論的な話も出てきますが、興味深い例えを出しながら、難しい数式など用いずに、文章はやや固いですが平易に論説しています。
    基礎的な経済理論と、現実の経済にどう当てはまるかの見方についての素養を養うのに有益な一冊ではないかと思います。
    用いられるデータ等は古くなってしまいますが、経済的なモノの見方を知るという観点から出版日から2~3年でしたら十分価値を保つのではないでしょうか。(数年経てばまた著者の次の本も出るでしょう)

    ブログでの紹介
    ・2010/1/22(本の紹介)なぜ人は市場に踊らされるのか? 竹中正治/著
    http://money-learn.seesaa.net/article/181931259.html

  • ・前半は、付加価値やGDPなど経済の基本事項を丁寧に説明していて好感をもった
    ・後半は、不動産投資、政府紙幣などの、増税と公共投資(教育、介護)などの話をし出して、違和感をもった。
    ・増税と公共投資(教育、介護)の同時実行は経済政策として問題ない →民主党の経済政策を支持?


    【以下、興味深かった記述を抜粋】※「?付きの文章」は自分の感想
    ・マネー資本主義の幻想。経済全体が「マネーがマネーを生み出す」仕組みに依存するような事は「いかがわしい」のではなく、そもそも成り立たない。

    ・金融ビジネスに依存したアメリカ経済はもう駄目だというのは間違い。アメリカの金融ビジネスが実体経済の生み出す付加価値に依存していたのであって、その逆ではない。

    ・参考
      著者ホームページ(論文、論考類の閲覧) http://www.geocities.jp/takenakausa/index.html

  • 過去は将来の手がかりになっても保障にはならない。
    経済全体がマネーがマネーを生み出す仕組みに依存するというようなことは、いかがわしいのではなく、そもそも成り立たない。
    規制とイノベーションを対立概念として考えることが既に間違い。
    ビジネスへの参入障壁を高く設定し、かつ監督官庁が大きな裁量権を持つことで既存の業者の利益を擁護、調整する保護主義的なルールである。もうひとつは自由な競争とイノベーションを促進する競争促進的なルールである。
    NTTはインターネットサービスで2000年代初までISDN の普及に投資を行っていたが、その普及が緒についた1990年代末の辞典で、もっと高速のADSLサービスの提供が低料金で新興企業によって開始されていた。当時NTTはISDN事業を見切ることができず、ADSLの普及の妨害行為をしていると新興企業から訴えられていた。

  • 100411by朝日  同調性の呪縛に弱い日本人
    ---
    序章:地下鉄の通路のバイオリン弾き

    1章:マネー資本主義批判という誤解、金融投資立国論という幻想

    2章:なぜ人は市場に踊らされるのか?

    3章:アリの集合的知性と人間の集合的愚性?

    4章:ベビーシッター組合と景気対策

    5章:日本人はなぜアメリカ経済の本質を見誤るのか?

    6章:バランスシートがわかれば世界がわかる

    終章:「みなさん、そうされていますよ」という呪縛から目を覚まそう

  • 2010.04.11 朝日新聞に紹介されました。

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著者プロフィール

龍谷大学経済学部教授、京都大学博士(経済学)
NPO法人みんなのお金のアドバイザー協会アドバイザリーボード・メンバー
1979年東京大学経済学部卒、同年東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行。国際通貨研究所チーフエコノミストなどを経て09年4月より現職。経済、金融・投資関係の著作、論考多数。

「2023年 『今ならつくれる明日の安心 世代別新NISA、iDeCo徹底活用法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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