松下で呆れ、アップルで仰天したこと: エンジニアが内側から見た企業風土の真実

著者 :
  • 日本実業出版社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534035455

作品紹介・あらすじ

松下電器とアップルコンピュータはハイテクメーカーとはいえ、会社誕生から組織運営、事業戦略にいたるまで企業風土がまったく異なる会社である。松下電器はコツコツとひたむきに仕事をする集団であり、コスト管理から就業時間管理まできちんとする組織的行動を重んじる企業である。それらは日本企業の象徴的な特質であり、どこの企業も実態は同じであろう。かたやアップルコンピュータは、創造的な発想とそれを取りまく自由な雰囲気から素晴らしい技術革新を遂し遂げた個人主義的企業であり、アメリカ企業の中でも飛びぬけて異色の企業体質をもつ。いずれにしても、この二つの会社は日米を代表する企業であることは間違いない。本書はこの極端に対照的な二つの企業に実際に勤めた著者が内部から見た、外からでは決して知ることのできない、おもしろく、時に過酷で、そして驚愕の体験を綴ったものである。

感想・レビュー・書評

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  • 松下電器時代の仕事の激しさに、やっぱりこのくらいしなくてはならないのか、と感じる。

  • 日本企業と外資系企業に勤めた経験のある著者による企業風土比較論といった趣。松下電器のくだりは「まあそんなもんだろう」という感じだったが、アップルのくだりになると逆に「さすがはアップル」という感想。あの会社は日本の常識では理解できない会社であることがよく分かった。ええ、ほめ言葉としてアップルらしさを失わないで欲しい。ビジネスパートナーとしては最悪だけど。

  • ただ単に松下をやめてアップルに努めた一社員。とても松下電器やアップルを批評できるレベルの筆者とは思えない。
    このレベルでも企業経営者が務まるものかと逆に関心させられた。

  • 日本の電機メーカのサラリーマン体験記!最初は笑いながら読め、少しずつビジネスマンへのヒントが読み取れます。
    先日読んだ、『Googleが日本を破壊する』の著者竹内氏の著書リストの中で本書題名に目に止まり、読みました。1981年~1994年の松下、1995年~1998年のアップルでの体験記なので、現在のパナソニックやアップルの姿からは異なっていると思うが、その時代時代での日本電機メーカと米国IT企業の違いを面白おかしく読み取ることができました。
    ほんとは、アップルに関してもっと色々と書かれていることを期待していたが、在籍期間が少ないのと、ジョブズがアップルに復帰したのが1997年と、ほぼ入れ違いなので、現在躍進しているアップルの姿を内から見ることは期待外れでした。
    いずれにしても、日本の企業も、北米IT企業でも、必ず良い面、悪い面を持っており、そこで何を学び、何を実践していけるかは、一人ひとりがどれだけ自分の目標、意志を持っているかですね。
    私も、残されたビジネスマン人生、有意義になる様、がんばろうという気持になりました。

  • なんか結構やりきれない気持ちになるし、実際はこんなもんなんだろうなって思わされました。

    松下の大企業病を幸之助さんが知ったらきっと悲しむでしょうね。
    大企業で働く=豊では決してない!!と思った。

    対してアップルもなかなかな会社なんですねえ。
    まさにこの題名通り!

    この本の内容は何十年も前の話もあるので、今は違う。。。改善されてる。。。と思いたい。
    誰か今の内部事情を教えて下さい。
    勉強になりました。

  • 松下電気に就職し、その後、アップルジャパンへ転職。
    更に日本ゲートウェイに転職し、起業家となった筆者の体験を書いた本。
    一見、大企業の暴露本って感じがするが、これがただの暴露本ではない。
    安定を求めて、「大企業」と言うだけで就職し、内実を知って幻滅し、それでも、それをバネにあらゆる事に挑戦し続けていった筆者の生き様には敬服するほどである。
    彼の企業での体験や生き様は、ただ単に企業や経済人のみでなく、人生そのもののあり方、生き方に様々な示唆が含まれているように思った。
    また、日本の大企業と外資系大企業の体験から、双方の良い点悪い点が良くわかり、大変勉強になった。
    裏話なんかでは、面白くて笑える部分があったり、時には怒りが湧いてきたりもしたが、全体としてはとても為になる本だと思う。
    表現もとても的確でわかりやすく、経済が低迷していて殆どの人が日本の経済や世界の経済に危機感を感じている今こそ、この本を読むべきだと思う。
    企業人である男性陣だけでなく、外で職を持ってない人達も是非読んでもらいと思った1冊だった。

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著者プロフィール

ビジネスコンサルタント

「2022年 『イーロン・マスクはスティーブ・ジョブズを超えたのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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