「助けて」が言えない 子ども編

著者 :
  • 日本評論社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535564244

作品紹介・あらすじ

様々な困難を抱えながらも容易に支援を求めない現代の中高生に関わる大人、そして本人たちへのメッセージ。大好評企画待望の続編。

感想・レビュー・書評

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  • 医学部分館2階心理学 : 146/MAT : https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410170745

  • 「助けて」といえる人はある意味強い。必ずどこかでこぼれ落ちてしまう人がいる。それを救おうとしている人もいる。うまく出会えれば良いのだけれど。ただ祈るだけ。

  • さまざまな立場の人が書かれた本であり当事者と支援者それぞれの取り組みや変化がみられる。
    知らない世界や観点が得られる本。

  • 11月新着
    東京大学医学図書館の所蔵情報
    https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003673272

  • メンタルケアする側、カウンセラーなどの進路志望の生徒のリクエストです。

    [NDC] 146
    [情報入手先]
    [テーマ] 令和5年度第4回備中地区司書部会/メンタルケア

  • 【蔵書検索詳細へのリンク】*所在・請求記号はこちらから確認できます
     https://opac.hama-med.ac.jp/opac/volume/478125

  •  図書館の新着コーナーで手に取った。
     なるほど、コンビニやパソコン、インターネットの普及を背景に、「社会の個人化」が進行し共通の規範意識や情緒的交流の希薄化が進んだ。今や、クラス全員が共通して観ているテレビ番組はないし、みんなが共通して知っている歌もない。「同じクラスだから仲良くすべき」「全員で一緒のことをするのが当たり前」などという前提が通用しない。
     それと、懲罰的な対応を繰り返し与えられる体験が、「自分が働きかけることで、事態を(よりよく)変えることができる」という感覚を奪うという。これを「学習的無力感」というそうだ。
     言い換えると、非随伴的環境での苦痛体験が受動性を引き起こすということだ。つまり、随伴性感覚の欠如(「コントロールの可能性」を学んでいないこと)が受動性の原因だという。この随伴性感覚(免疫)を身につけることがストレス耐性を高める可能性があるとのこと。
     それと、苦しい現実から解放される方法が死ぬしかないと思う前に、逃げてもいいと思うこと、そして逃げた先で手を差し伸べてくれる大人の存在が求められるのだ。だが、「助けて」って言ったって大人は助けてくれない、という子供が仲間同士で寄り添いトー横キッズとして現実的な解決を図っている。寄り添う大人が必要なのだ。
     こういう言い方は正確ではないかもしれないが、現代の精神病理のようなものを学ぶことができた一冊だ。

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著者プロフィール

医師、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所依存症研究部長。
主な著作に『自分を傷つけずにはいられない―自傷から回復するためのヒント』二〇一五年、講談社。『誰がために医師はいる―クスリとヒトの現代論』二〇二一年、みすず書房。『世界一やさしい依存症入門; やめられないのは誰かのせい? (一四 歳の世渡り術)』二〇二一年、河出書房新社。『依存症と人類―われわれはアルコール・薬物と共存できるのか』C・E・フィッシャー著、翻訳、二〇二三年、みすず書房。ほか。

「2023年 『弱さの情報公開―つなぐー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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