ブリューゲルの宴 (イメージの森のなかへ)

著者 :
  • 二玄社
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本棚登録 : 36
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784544211054

感想・レビュー・書評

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  • ブリューゲルの絵だけを取り上げた本。絵本みたいに文字数は少ないので絵をじっくり読める。
    登場作品は9枚。全体図と一部アップの両方がある。「ネーデルラントの諺」等初見ではよく分からない絵も描かれている事項の解説があってわかりやすかった。

  • ブリューゲルの宴

  • 16世紀フランドル地方の画家、ブリューゲルの絵画と解説。本の挿絵にあったら想像力を掻き立てられそうな独特のタッチの絵だと思う。パッと見ると可愛いけど、じっくり見ると怖い。『子供の遊戯』と『ネーデルラントの諺』が好き。沢山の人物がバラバラの場所でバラバラの動きをしている。主役も脇役もなくて、全員をよく見たくなる。『怠け者の天国』の弛緩しきった雰囲気も良い。食べたいだけ食べて眠りたいだけ眠る。人類共通の天国。でも、絵から漂うのは喜びではなく気だるさ。青の色あいが綺麗。

  • この巻では、たくさんの子どもたちが描かれた作品「子供の遊戯」の中から、まずは13人の子供をピックアップするところから始まる。そして、これが41人になって…全景ではもう子供の数を数えきれない。見事な群衆絵画だ。この人の絵は、いずれもこんな風にたくさんのモチーフが1枚の中に詰め込まれているのだが。ボッシュなんかもそうだから、あるいはネーデルランド・ルネッサンスに共通する特徴であるのかもしれない。一方、「雪中の狩人」などは、独自の遠近法と透明感とを持っている。ゴーギャンの初期の絵がこれに似ているのは偶然か?

  • ブリューゲルは、私が芸術に目覚めて、かなり早い時期から好きだった画家。しかし、これがなかなか実物にはお目にかかれない。仕方ないので、画集を飽きることなく眺めていたのだが、何がそこまで私を惹き付けたのだろうか?

    ずばり、こまごまとしたものが私は好きなのだ。本書で利倉さんが、ブリューゲルの作品をジグソーパズルにする試みをしてくれたが、そこで「あ!」と腑に落ちた。ここで集積化した電気回路や複雑なプログラミングに格別の興味を持っていた我が性格に通じた。

    今ではミニマル・アートやニューマン、ロスコのような抽象芸術の世界も好きですが、もともとは緻密に構成された細密画が好きなんですね。

    この世界の遊びや寓意、風刺を、身近な人々の姿を借りて、余すところ無く、念入りに描いたブリューゲル。それは子どもの頃のどきどきとした、謎解きや好奇心を取り戻してくれる貴重な存在だ。

  • 2011年8月28日

    <Into the Forest of Imagination The feast of Pieter Bruegel>

  • ブリューゲル好き

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