ボッティチェリ 春の祭典 (イメージの森のなかへ)

著者 :
  • 二玄社
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本棚登録 : 20
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784544211122

作品紹介・あらすじ

咲き乱れる花々、そよ風とたわむれる女神たちの長い髪、没後500年、今も永遠の青春を歌いつづけるボッティチェリ、名作「春」そして「ヴィーナスの誕生」の優美な世界への招待。平成21年度児童福祉文化賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • ボッティチェリの絵の解説書ですね。
    「イメージの森のなかへ」シリーズ12巻目の作品です。
    このシリーズは、とても親しみやすく美術品が観賞できます。
    著者の利倉隆さんの解説が絶妙で、絵物語を読むように作品を味わえるのがとても良いですね。
    饒舌ではなく、絵本をみるような感覚で関心と興味を引き立てながら、歴史とエピソードも交えて愉しく観賞できます。
    ボッティチェリの作品は、フィレンツェの繁栄と没落の数奇な運命と呼応しているかのようです。
    利倉さんは、言葉数を抑えて、巧みに案内をしてくれますので、流れるようにボッティチェリを味わいました。
    このシリーズは、なんの知識もいりません。身近に美術観賞ができるのが魅力ですね。ここから美術品観賞をスタートさせる好機にはぴったりだと思います。

  • 今回は代表作「春」の足先だけが提示されるところから始まる。5人の女神たちの美しい足。なんと左端に一対だけ男の足が。こんなのいたかなあと、全体図なら影の薄いこの男性も足だけの部分図なら大いに目立っている。これは実は園の番人メルクリウス。しかも3美神の1人「貞潔」のまなざしは、まさしく彼の方を見ているではないか。現在はウフィッツィの目玉ともいうべき、この「春」も「ヴィーナスの誕生」もメディチ家に飾られていたらしい。なお、「マニフィカトの聖母」などを見ると、40年後のラファエロの登場を予告するかのようだ。

  • 帯文:"みつけた!わたしの感性"

    もくじ:春の園に舞う神々、変身する花の女神フローラ、ヴィーナスの誕生、青春を描く画家、花嫁への贈り物、東方三博士とメディチ家の人々、聖母讃歌、モーセをめぐる7つの物語、見捨てられた女、十字架の幻想、神秘の降誕、神曲・異世界をめぐる物語

  • いやぁ、もう、利倉隆さんのこのシリーズには、同業種として、脱帽するしかありません・・・。美術は歴史から切り離して、鑑賞することも不可能ではありませんが、それでは絵画の意味が半減してしまいます。かといって、複雑な歴史を学ぶには、ルネサンスという比較的研究の進んでいる分野でも、一般に困難です。それを利倉さんは助けてくれます。ボッティチェリの描く女性の「優雅なかげり」を得意させてくれただけでも、本書の価値はあると思います。

  • 2011年5月10日

    <Into the Forest of Imagination Botticelli The Rite of Spring>
      
    ブックデザイン/森谷真弓(ワークスタジオ)

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