ニューヨークの古本屋

著者 :
  • 白水社
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本棚登録 : 87
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560049938

作品紹介・あらすじ

目当ての本を探す喜び、気になる本を求める楽しさ、古びた書棚を前にする至福の時。

感想・レビュー・書評

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  • 2021年8月16日読了

  • 「本の街」ニューヨークを歩く

    目当ての本を探す喜び、気になる本を求める楽しさが伝わってくる。そしてニューヨークの街歩きの楽しさも。

  •  何回もニューヨークに行けていいなぁ、という感想です。次は作者のマフィア物を読みます。
     Strand book store がそんなに有名な本屋とは知りませんでした。わざと古っぽい造りにした、ヴィレッジヴァンガード的な本屋だと思ってました。店名の入ったペンケースやショッピングバックを買いました。
     あとアメリカでは1930年代の恐慌時に、公共事業促進局が無名の作家、画家、ジャーナリスト救済のために、各州のガイドブックを作る仕事を与えていた、という話が凄かったです。

  • 実は、あまり古書店には行きません。行っても、「このヒト、何しにきたの?」な空気を感じる…フツーの衣装とメイクなのに(笑)。

    アーウィン・ショーなどの翻訳をされていた、常盤さんのリアルNYC逍遥エッセイ。描かれるのは、ホテル・アルゴンクィンがまだ名門の名を誇り、メイシーズ百貨店も健在だった時代。各章のタイトルも全盛期の『ニューヨーカー』っぽく(と思う)、粋です。アップタウンからダウンタウンまで、克明なNYCめぐりに引きこまれます。カタカナばっかりだよー(笑)。古書店ももちろん登場しますが、そこをキーに紹介される、小説や名物編集者の量がもう圧倒的!ショーの翻訳のイメージに私がまみれすぎているのか(笑)、常盤さんが書かれる地の文が結構ドライなことにも驚きます。でもエッセイ中に登場する女性のものごしはとてもやわらかで、こっちはまんま『夏服を着た女たち』!それに、E.B.ホワイト『ニューヨーク物語』からの引用は、今は色あせつつあるともいわれるけど、この街の引力をずばりと突いていて、やっぱり素敵。しかも、うっすらと走るサイドストーリーに、「それってつまり…(@_@)!」とドキドキし、小説のような趣きも感じました。

    本と街、時にはお酒の、大人の愉しみが詰まっていて、とても楽しく読みました。私のリアル若者時代の読書が、常盤さんにかなり影響されて(毒されて、ともいう)いたことを再確認。でも、作家名(それも日本の)を1か所、思いっきり校正ミスしてるような…ニブい私にもわかったから、これは結構な失点じゃなかろうか?

  • 山崎まどか(本棚より)

  • 今、ニューヨークに夢中です。出かける前に読んでおけばよかったと想います。アルゴンクィンホテルも見ていないし・・・。またぜひ行きたい!昔背伸びして県立図書館にあった「ニューヨーカー」を覗いていたことを思い出しました。たぶん著者の影響だったのでしょう。

  • 作者の愛するニューヨーク路地から。情報は古いがちょっとすすけたNYのフィルムを見ているようで味がある。

  • 未読

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著者プロフィール

1931-2013。岩手県生まれ。長年にわたってアーウィン・ショーなど現代アメリカ小説やニュージャーナリズム作品を数多く紹介してきた名翻訳家。86年、自伝的小説「遠いアメリカ」で直木賞受賞。洗練されたエッセイにも定評がある。

「2022年 『新版 O・ヘンリー ラブ・ストーリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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