- Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560070444
感想・レビュー・書評
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圧巻。延々と続く「父の死」の臨終のシーンは凄まじかった。死にゆく者と見守る者の想念が渦巻く。静かな死はやってこない。荒々しい波が何度も押し寄せてくる。死は怖い。医学と宗教の拮抗にデュ・ガールの宗教観を垣間みる。そして再び安楽死の問題‥。死の観念はあまりにも大きすぎて答えは見つからない。自分の死の寸前まで考え続けるしかないのだろう。さて、ここにて前半終了(ここまでは再読)。ついにノーベル文学賞受賞作「1914年夏」に入る。作風は変わり一挙に政治色が強くなる(らしい)。うん十年越しの思い。感慨深いものがある。
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死にゆく父親、見ていられない息子たち。そして、死。その後の父の手稿に現れた、彼の内面。人間とは一筋縄ではいかない。宗教とは。その問答が最後を占める。
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この巻は陰鬱で退屈でした。おそらく15年前に読んだときも読み飛ばしたというか、この巻だけはページの感触が新しかったし記憶に残っているエピソードは何もなし。けっこうドラマチックにしつこく父親の死の際の描写があったが、どうしてもカラマーゾフと比べてしまうな。著者の宗教観というか死の哲学を知る上では重要な部分なのかもしれないけれど、うーん残念ながら冗長すぎる。
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ようやく半分まで来ました。
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文学
古典 -
新潟などを舞台とした作品です。
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父の死に前後し、ジャックとアントワーヌを追う。
常に理念で考えるアントワーヌと父の死に涙するジャックとの対照性が印象的。
しかし最後のアントワーヌと司祭の会話が疲れた。