チボ-家の人々 (9) (白水Uブックス 46)

著者 : ロジェ・マルタン・デュ・ガール 山内義雄

• 白水社 (1984年1月1日発売)

感想・レビュー・書評

[人生≒本×Snow Manさんの感想 · 2021年12月2日]

あまたの登場人物が織りなしながら、示される歴史と思想のあり方に引き込まれる。
解説にあったとおり、現実の歴史を再創造する作者の手腕に舌を巻く。

ジャックの愛が急速に芽吹く。いささか定型的ではないかたちで。

[すうさんの感想 · 2021年8月23日]

第一次世界大戦前のヨーロッパ社会の雰囲気が、特にそれぞれの国が戦争へと向かっていくときの雰囲気が、まるで映画を見ているような臨場感で描かれています。

[塩川宏郷さんの感想 · 2021年5月11日]

第一次世界大戦の始まる前1週間のできごとが書かれているのですが、おそらく虚実入り混じってはいると思いますが非常に興味深いです。もしかして歴史的な記録としても価値のあるものになっている？結局戦争になってしまうのだけれど、それを食い止めようともがく人たちもまた一様ではなくその内部でもまた争いや葛藤が絶えない。一方でジャックとジェンニーの関係はもうもどかしいったらありゃしない、という状態から少し進展がみられます。

[sazanamiさんの感想 · 2018年12月30日]

古典

[hitomimimimimiさんの感想 · 2014年1月12日]

「1914年夏Ⅱ」は引き続き第一次大戦勃発直前時の様子に終始。西欧諸国の軋轢が拮抗、暢気なパリ市民も漸く事態を掌握し始める。その緊迫感に息を呑む。国家首脳の思惑は自国の利潤のため、人命の尊厳なぞ幾ばくもない。脇役ながら重要な登場人物であり実在した左翼学者《おやじ》ことジョーレスの思想は今日にも通じる。戦争絶対反対平和主義のリベラリスト、民主主義制度の中で社会主義的改革を、労働者の人権を守り格差なき社会を目指す。ジャックと共に私も《おやじ》の思想に同調する。しかしもう悠長に構える時間はない。戦争は目の前に。

[真田小僧さんの感想 · 2008年2月7日]

20/2/6