- Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560070475
感想・レビュー・書評
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戦争へと突入しつつある大いなる歴史のうねり、ジャックとジェンニーの結合のごとき人間関係の綾、その両側面を見事に描き続ける。
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1914年7月28日から8月1日まで。
事態が急速に戦争へと傾いていく中で、ジャックとアントワーヌの戦争に対する考え方の違いが興味深い。 -
戦争が始まるのか、始まってしまったのか、止められないのか、どうするべきなのか、どうしたらいいのか、普通の国民が右往左往する様子がよく表現されているし、社会主義的な活動で戦争を止めようとする主人公と戦争に乗じて革命的な社会変容を求める立場の人と、まあいろんな人がでてきます。そんな混乱の中でもようやくジャックとジェンニーがうまくいきはじめるのですが、それに対してこんなことじゃだめなんじゃないかともだえるジャックがいます。
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古典
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開戦前日まで迫ってきた。ジャックは戦争阻止の使命を帯びて奔走する。ここにきて同志らの裏腹が露出しだすがジャックの団結への意志は揺るがない。しかしフランス左翼最後の砦ジョーレスの暗殺(史実)、各国首脳の巧みな工作により民意は一挙に参戦に傾く。ジャックは孤立し恋人ジェンニーの愛情だけが支えだ。二人の今後を思うと悲しくてたまらない。こんな崖っぷちの状況で二人の愛が結実するなんて‥。ジャックは信念と誇りを守り通すだろう。自らの命を投げ打ってでも最後まで戦い抜くだろう。苦しくとも先を読まずにいられない。すごい筆力。
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20/2/1