チボ-家の人々 (11) (白水Uブックス 48)

  • 白水社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560070482

感想・レビュー・書評

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  • 歴史的事実の記述と考えると戦争というのはこうやった始まり方をして、こんな風に人々の頭の中を塗り替えてしまうということが読み取れます。やはり戦争はキチガイだ。そうしてなんとジャックの1914年夏の濃厚で短いことか。あまりにあっけないというか何も残さない語り継がれるべきこともない人間の死の記録。ひでー話だ。

  • ジャック・・・! 壮絶すぎる。あまりにもの展開に愕然としている。息つく暇もなく夢中になって読んだとても長い「1914年夏」。まさかこんな結末になるとは。ジャックの砕かれた尊厳、デュ・ガールは彼を英雄にし損ねてしまったのか。人間ってなんて小さい生き物なのだろう。今はショックが大き過ぎて考えがまとまらない。それほどまで強い力で押し切った衝撃の章だった。とにかく凄かった。ジャックの孤独を思うと、悔しくて悲しくて眠れない。

  • 結末は知らずに読み進めていった。あえて情報を得ないように努めた。悲劇だとはうすうす感じていたが、あまりにも悲しい。母とジェンニ―との論争のくだりは圧巻で、私はここで胸が詰まった。母の苦悩も解るからだ。ジャックはよく闘ったと思う。兄アントワーヌはエリートだが、より一般市民に感覚が近い現実主義者だろう。この大河小説は日本でいったら何にあたるだろう。戦争がある限り、世界中にジェンニ―がいる。去年これを読み始めたことはあまりにもタイムリーだと思った。

  • ジャック・チボーの死によって、この長い長い物語はひとつのクライマックスを迎えた。

  • 壮絶なまでに惨めな最後。戦争とはその究極のかたち。一方で、理想主義的な生き方の浅はかさも示している。死に場所、死に方を夢想するなんてエゴイスティックにもほどがある。

  • 古典

  • 20/2/1

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