ナイフ投げ師

  • 白水社
3.84
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560092033

感想・レビュー・書評

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  • 自動人形館、百貨店、遊園地、地下通路、熟しきって自己崩壊していく芸術たち

    相変わらずのモチーフだけれども、詳細な描写を読んでいると自分も入り込んでいってしまいそう
    物語の筋運びというより、描き込みの作家だなあと思う

    ミルハウザー、好きだなぁ

  • すばらしいです。
    全く予想がつかないので、読み進んでしまうかんじ。

  • 濃密な魔法の匂いでいっぱいの短編集。きらきらだけじゃなく、怪しい退廃の香りも匂わせつつ進む物語たちに魅了されます。「夜の姉妹団」と「パラダイス・パーク」と「私たちの街の地下室の下」と「月の光」が特にだいすき。

  • 1998年の短編集、2008年翻訳発行。
    ナイフ投げ師ヘンシュが町にやってくると知り、とかくの噂をぼんやり思い出しつつも見に行く人々。
    そこで起きたことは…?
    「ある訪問」9年の間連絡が途絶えていたアルバートから妻を貰ったので来るようにという短い手紙が。
    想像以上の田舎町で、テーブルについているのは何と…?
    異なる生き物との間の空気に生まれている神秘な調和。不思議な余韻を残す。
    矛盾する証言相次ぐ「夜の少女団」
    「新児童人形劇場」は自動人形を愛する伝統のある町で。スムーズに動く15センチほどのからくり人形。恋をしてしまうほどリアルで魅力的な人形を作ったハインリヒ・グラウム。10年の沈黙の後に作ったのは…?
    「パラダイス・パーク」1912年から1924年までニューヨークに存在したという設定の途方もない遊園地の話。全身の遊園地は実在するが、サラビーという男が古典的な遊園地を完成して人気を博し、なぜなのか内的必然によって次々に斬新だが暗い方向へと発展させていく。
    イメージの奔流がすごい。文章はわかりくくはないけれど、この濃さはすごい。

  • 読みにくくて苦手なのだけど、何かミルハウザーはいい。文章も、展開も、考察も練られていて一筋縄でいかない。
    ものすごく精巧で、アーティスティックな職人を感じさせる。
    「空飛ぶ絨毯」の文章は、最初から最後まで、全く気が抜かれてない。

  • 周囲の評価が高かったので読んでみました。緻密な描写はそのまま精巧なテーマパークに取り込まれてしまったかのような気分になります。表題作の冷ややかでどこか甘美なところが好き。(2008.12.19読了)

  • いかにもロマン主義。流暢な語り口が心地よい。

  • 芸術家、少年、夜への憧憬などを丹念に描いた短編集。ミルハウザーを知らない方は、この本を読めば「こういう物を書く人か」と分かっていただけるのではないでしょうか。読後は、どんな物でも芸術になり得るのだと思いました。私たちの周りにある携帯電話でも、メガネでも、ボールペンや名刺入れ、さらには電車やオフィスや本屋だって、それに芸術をつぎ込む人がいれば芸術作品になる。そうやって物を見ていくと楽しくなりそうです。

  • 2008.10
    ミルハウザーさんの本はこれからも読んで生きたい。

  • 最初はつっこまざるを得ないような展開も、くどくどと語られるうちにいつのまにか納得してるような不思議さ、夢と現実のさかいめが希薄。

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