転校クラブ シャッター通りの雪女

著者 :
  • 原書房
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本棚登録 : 38
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562050567

作品紹介・あらすじ

中学二年生・理(さとる)の転校先は、ヤンキーはびこるシャッター商店街がメインストリート。
雪女の伝説のように家族を残して消えた女、取り壊される商店、親たちの深刻な対立、そして苦い真相……。
気鋭が描くみずみずしくも苦い青春ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 転校クラブの二作目。
    またまた転校してきた中学校は、不良生徒が多い問題校だった。問題児のリーダー格の男子生徒の家族に纏わる事件に関心を示して、またまた本格推理をしていくが、事柄が陰湿な為に物語も複雑で後味が悪い。
    寂れていく地方都市の問題テーゼも絡んで、アンニュイな物語に成っている。
    作家の明るさが重くなるのを堕非してくれているのが救い!

  • 真実を明らかにして自分は転校しちゃうって残された側の印象は最悪。もっといい方法なかったのか?

  • 不良の跋扈する寂れたシャッター街で起きる2件の殺人事件。近頃、イヤミス方面の著作が目立つ水生大海の中では本格寄りなシリーズだけあって終盤30ページは怒涛の展開。二転三転させられた後に見える冷酷なまでの計画性と、ネジが外れざるを得なかったどうしようもないやるせなさが心の内を奥底から抉ります。探偵による断罪の是非が「転校」というテーマと絡んで至る、極地とも言うべき苦みあるラストも忘れ難いです。間違ってもポップな表紙に騙されてはいけません。

  • 普通。

  • 登場人物それぞれの境遇や心理的な切迫感が希薄で、物語の筋だけが進み、人々の心が描かれず、表面的な謎解き話となってしまっているように感じる。主人公が探偵役だからか、人々の感情が客観的にしか伝わってこない。それに転校クラブというサイトのチャットルームでの会話がもう少し本編の出来事に絡むと面白いと思うのだけど。これでは前作よりもやや低い評価を付けるしかない。

  • 2014/04/06読了

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著者プロフィール

三重県生まれ。2009年、島田荘司氏選考の第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作を受賞した『少女たちの羅針盤』でデビュー。14年「五度目の春のヒヨコ」が第67回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。20年『ランチ探偵』『ランチ探偵 容疑者のレシピ』が「ランチ合コン探偵 ~恋とグルメと謎解きと~」のタイトルでTVドラマ化。ほかに「社労士のヒナコ」シリーズ、『冷たい手』など著書多数。

「2022年 『ランチ探偵 彼女は謎に恋をする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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