「茶の湯」の密室: 神田紅梅亭寄席物帳 (ミステリー・リーグ)

著者 :
  • 原書房
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本棚登録 : 109
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562053551

作品紹介・あらすじ

事件はすべて「落語の中」でオチをつけます――。
死んだはずの猫が現れる「密室」、猫殺しで破門された元落語家の復権をかけた三題噺。
凝りに凝った濃密な「本格落語推理」が、どちらの「通」も、うならせます!

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーかと思ったらミステリー要素は薄め。落語に興味がないせいか、読むのに時間がかかった。

  • ・落語ミステリ第5弾。
    ・今回は猫関係の中編が2編。
    ・落語メインでミステリ成分は薄目だがこれでいいと思う。
    ・落語のウンチクものでもあるかな。
    ・落語が題材であること、ミステリであることに必然性を感じられる。
    ・半端な落語好きのぼくでもけっこう楽しめるので落語ファンにはたまらんでしょう。
    ・シリーズ全体の読者ではないのでよくわからないが新キャラ登場らしく続編の期待もできそう。これまでのシリーズも読んでみたい。

  • 神田紅梅亭が帰ってきた
    馬春師匠も板付きながら精力的に噺家をして、謎も解きます
    今回は新作落語「ハマの雪」
    作中作のレベルじゃないね

  • 概ね期待したとおりの面白さだった。
    前半の謎解きはちょっと好みではなかったものの、懐かしい顔ぶれや新しい人物の登場にわくわくした。
    後半はとても良かった。竹馬、竹二郎、美雨、過去の事件に創作落語、すべてが上手く嵌っているような印象がした。最後は少しほろっとなった。

  • 今作も非常に楽しめました。

  • 装幀:川島進
    装画:新川あゆみ
    原書房 2016年11月29日第1刷
    神田紅梅亭寄席物帳シリーズ第5段

    待ってました!
    第4段「三題噺 示現流幽霊」より5年ぶり。とはいっても私はそれよりまるっと1年経ってようやく気づいて読んだんですけどね。

    解説は柳家小せんさんです。

    『「茶の湯」の密室』『横浜の雪(はまのゆき)』

  • +++
    知り合いの茶会に招かれた山桜亭馬伝の妻亮子。思っていた以上に本格的な席で、緊張が先立つなか、亮子はほんの一瞬、そこにいるはずのない猫を見てしまう。話を聞いた馬伝はその奥にある「謎」を見抜くのだが…五年ぶりに復活した「紅梅亭」シリーズ新ステージ、新たな人物も登場し、物語も謎も充実の開幕!
    +++

    訳あって前作を飛ばしてしまったので、一気に時が経ち、福の助は真打になって馬伝を名乗っているし、馬春師匠もぼつぼつではあるが高座に復帰している。八ちゃんと亮子夫妻には雄太という息子までできていて、驚かされたものの、ほっと胸をなでおろしもする。だが、高座で落語に絡めて謎解き披露をするという趣向は変わらず、相変わらずはらはらしながら愉しめる。今回は、いささか物騒な謎が多いが、それがなおさらハラハラドキドキ感を増している。早く前作も読まなくちゃ、と思わされる一冊である。

  • 神田紅梅亭シリーズ。相変わらず安定の面白さの落語&ミステリです。現実の謎を落語の世界でも解き明かすというとんでもなく贅沢な趣向は健在。落語に詳しくなくても楽しめるところももちろん大きな魅力です。
    「『茶の湯』の密室」と「横浜の雪」、どちらも面白かったけれど。やはり「横浜の雪」の創作落語がダントツの面白さでした。まさしく本格ミステリー落語! ネタは読めたと思いつつも完全に騙されていました。伏線の回収も実に見事。これは聴いてみたいなあ。
    そして気になる新メンバーも。シリーズ続編が一層楽しみです。

  • 完結したと思ってたら続編がでてました。続編というよりは「新章」という感じでしょうか。
    元々落語好きなので噺家さんがでてきてるだけでなんだ心が浮き立つものがあるシリーズですが、、、なんか今回はピンと来なかったな。ここまでの4冊で綺麗にまとまってしまったってのもあるのかな?
    なんというか、全体的に登場人物がぎすぎすしてる印象がちょっとありました。馬伝さんとかが特に。落語に対して真面目でストイックなところがあるのはわかってるんですが、今作はなんだかそれを盾に奥さんに対してもなんだかピリピリしてる空気ばっかりな。真面目ではあるけど思いやりのある温かな人ってイメージだったんですけどね。

  • 神田紅梅亭寄席物帳シリーズ、5作目。

    落語をヒントにして事件の謎を解く。そもそも古典落語を紐解いたり、創作落語を作ったりすることに、本格ミステリの謎解きに近いものがありそうな気がしてきた。だから、落語とミステリのコラボにあまり違和感がないのかな。
    このシリーズは謎解きもいいけど、まるでその場で落語を聞いてるような臨場感を味わえる描き方が好き。馬春師匠が高座に上がれるようになって、若手の真打ちらしい馬伝の落語と、ベテラン師匠らしい馬春の落語と両方聞け、両者の違いもあって面白い。新しい女性弟子も加わって、弟子育成の話もこれから進んでいくのかナ。今後も楽しみなシリーズです。

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著者プロフィール

愛川晶
一九五七年福島市生まれ。九四年『化身』で第五回鮎川哲也賞を受賞。トリッキーな本格ミステリーを基調としながら、サイコサスペンス、ユーモアミステリー、人情ミステリーと幅広く活躍。主な作品に『六月六日生まれの天使』『ヘルたん』『再雇用されたら一カ月で地獄に堕とされました』。落語ミステリーでは、『道具屋殺人事件』『芝浜謎噺』など「神田紅梅亭寄席物帳」シリーズ、『神楽坂謎ばなし』など「神楽坂倶楽部」シリーズ、『高座のホームズ』など「昭和稲荷町らくご探偵」シリーズがある。『太神楽 寄席とともに歩む日本の芸能の原点』(鏡味仙三郎著)では編者を務めた。

「2023年 『落語刑事サダキチ 泥棒と所帯をもった女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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