子どもを叱る前に読む本: やる気のある子に育てるには

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569530987

感想・レビュー・書評

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  • 良書。内容は一貫して、どうして叱らないほうがいいのかについて。
    ただ、現代の親は「自由」を与えることと「放任」することが混同してしまっている。
    子供を叱らず自由を与えることは必ずしも放置していいことでもないし、育児の責任を放棄することではない。
    親は子供の後処理をやる。片付けを黙々とする。
    そして、叱らないというのは実はかなり高度なことで、本当の意味で子供の自律性を尊重できている親でないとできないこと。
    3歳を超えた子供にはしつけもある程度必要だから、やっていいことと悪いことはしっかりと認識させる必要がある。

    『子どものしていることを見詰めながら、口を出さない、手を貸さないということを、私は「まかせる」という言葉で表しています。、、、「まかせる」ということは子どもに「責任」を負わせることなのです。子どもは、もたもたしながら何とかして自分でしようとするでしょう。失敗をしながら、それを克服しようとするでしょう。こうした経験によって、子どもの「自発性」は発達しますし、「責任」の能力も発達するのです。』

    『とにかく、お母さん·お父さんにしても、保育者·教師にしても、子どもたちに対しておおらかな気持ちをもつことです。おおらかな人とは、子どものすることが自分の望んでいる行動に合わなくても、自分の望んでいる通りに行動しなくても、その意味を積極的に考えることのできる人です。つまり、子どもの立場に立って考え、子どもの気持ちを汲むことです。つまり「思いやり」のある心で子どもに接することです。』

  • PHP らしい「よい本」だと思う。子供に叱りすぎる自分に悩む人にお薦め。

    「しつけ」に対して真っ向から異を唱えたという点では珍しい本。子供の自律性を信じるとか、自発性を育てるとか、頭ではわかっていても実践するのは難しく、子供を親の思い通りに動かそうとするもの。筆者はそんな親心を傲慢と断じ、見守りながらも口を出さないという「無言の行」こそ親の道だと繰り返し、繰り返し、説いていく。

    本書は全体としては小学生の子供くらいを想定して書かれているようだが、もっと小さい2~3歳児にてこずっている人はぜひ、第二章のゲゼルの引用文を読んで欲しい。わがまま過ぎるのではないか、しつけが足りないのではないか、と悩んでいても、今の姿こそが普通の行状とわかって安心し、心が温まると思う。

  • 著者は叱らないおじいちゃん…立派だわぁ。●p164いたずらは叱るのでは「困ってるんだよ」と情緒に訴える●p181自己反省の能力があると、迷惑をかけた時は素直に自発的に「ごめんなさい」と出る。叱られて「ごめんなさい」を言うのは全く意味が違う…パパは叱った後に「『ごめんなさい』はっ?」と強要する。これ、私、受け付けない。親も失敗を素直に認める姿勢が大事、そうすれば自ずと子供も自己反省するようになる。●p182お皿を割っても「この次には頑張ろうね」と一緒に片付けの方法を教える。そして、失敗した事柄でも機会を与える。過去に失敗したこでも成功すれば自信がつく●p194お片付け。父母が主体となって子供に参加してもらい、片付いた後の気持ちよさを味わうことだけを目標に。…ああ、これならウチでもできるかな。●《巻末の本より、PHP研究所の本》「子供を伸ばす」「問題児は問題の親がつくる」「共働きの子育て読本」

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著者プロフィール

医学博士

「2015年 『新装版 子どもを叱る前に読む本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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