世界史の中の日本: 危機の指導者群像

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569547398

感想・レビュー・書評

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  • タイトルもビジネスマン向けの危機管理マニュアル本のようだが中身は大違い.これは古代日本,しかも古代も古代,弥生時代から白鳳時代の日本外交を扱った,ユニークとしか言い様の無い評論集.

    但し「世界史の中の」はいささか大風呂敷で,世界史全体との関わりは当然ながら薄く,扱う範囲は東アジア外交史というべきもの.日本側史料の扱いが割に無批判で,アレ?と思わせるところもあるが,話の面白さは抜群で,卑弥呼や中大兄皇子たちが,あたかもリアルタイムの外交担任者のように活写される様はヘタな小説を大きく凌ぐ.書題が大風呂敷なのは,著者がこれを古代史に留まらず通史的に書く構想を持っていたからのようで,絶筆になった事が惜しまれる.

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著者プロフィール

評論家。筑波大学名誉教授。1929年生。東京大学大学院文学研究科仏語仏文学専攻〔59年〕博士課程修了。94年没。大学院在学中から文芸評論家として活躍。58年には遠藤周作らと『批評』を創刊する。ナチズムに対する関心から、61年アイヒマン裁判傍聴のためイスラエルへ赴く。62年にはアルジェリア独立戦争に従軍取材。立教大学教授などを務めたのち、74年筑波大学教授。著書に『アルジェリア戦争従軍記』『死の日本文学史』『評伝アンドレ・マルロオ』『帝王後醍醐 「中世」の光と影』『三島由紀夫の世界』など。

「2018年 『新版 ナチズムとユダヤ人 アイヒマンの人間像』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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