販売の科学: 売りながら調べ調べながら売る (PHP文庫 カ 3-2)
- PHP研究所 (1993年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569565644
感想・レビュー・書評
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マーケティングリサーチをするなら、きっと読むと良い本。
正直その分野の仕事はしてないけど・・・
でも、「学問」としての調査・統計とマーケのため、ビジネスのための調査は異なる、という概念は本質のような気がした。 -
社長から営業の僕に薦めた一冊。どんな本かと思えば,1974年に出版されたかなり古い本だった。とはいえ,今でも活用できる普遍的な内容だった。
数撃ちゃ当たるとかどうすれば押しこめるのかとかそういう論ではなく,どうすれば売れるようになるのか,を語っている。結論としては調べて,改善していくということなんだけど,調べるのも大規模なものではなく自分の範疇でできる小規模なもので十分なのだという。少しずつでも取り込んでいきたい。 -
マーケティング本の日本の古典である。調査の仕方などためになることが多く書いてある。
調査のための調査はしてはいけない。売るための調査をしなければならないのだ。 -
製造技術の真髄は使用者が真に必要とするギリギリの線を、できるだけ安く実現するところにある。
付加価値をつけすぎると使用者から見るとかえって使いにくくなった。そこで、機能の簡単化が流行になった。
販売部門の仕事としては、まず自社の能力という制限のもとで市場の要求をいかにすれば満たしうるかについて具体的な要求と着想を製造部門に示し、できあがってきた製品を今度はどのように売り込むか、いかに需要を新しく開拓するか、自社の可能な手段のうちで最良のものを発見し、実施することである。
一見複雑で、変転極まりないと思われる現象の中から、共通した繰返しを発見する科学的手法として与えられたのが統計理論。
市場調査の方法
役に立たない事を調べない。何を調べるかが重要。
販売できないための理由探しではなく販売するための論理だてを確認する。
知恵
どんなに素晴らしいアイデアでもそれはこれまでに知っていたことの新しい組み合わせの発見である。
1、事実を知ること
2、規則性を発見すること
3、組み合わせをつくること
4、評価ができること
できることの中から選択肢を考える。
原理を発見することではなく、実行可能な素晴らしい手をできるだけたくさん思い付くこと。
知恵と判断の問題。
精度の高さではなく、方向性を見極めたら、手を考える。
サイバネティクス
うまくいくための方法を理論に基づいて構築して実行する方法が精密科学的な方法であるのに対して、とりあえずやってみて目的地との進路のズレを確認しながらその度に修正しつつ進める方法をサイバネティクスという。
気付きのタネ
1、問題意識を持っていること
2、何にでも驚きを感じる態度。好奇心。
何を見てもあれは知っていると思うのは駄目
3、分析の方法を知っていること
個々の現象以外に平均をみる意味を知り、
誤差があることを知っていること
4、データを基にしてその背後にあるものをイメージできる力
誰が買うもので、買って何に使うのか
具体的に実地で確認すること
評価のための手管
・過去と比べる
・計画と比べる
・予測と比べる 計画より現実的な値
・理想値と比べる 効率とか
・似たものと比べる
予測値が精度高くあたるようだと、商品や業界が飽和状態となっていることがありうる。
市場を増やすために何をすればよいか考える
調査に掛けるコストは売り上げに繋がらなくてはならない。かけたコストと売り上げに相関性がないものはムダ。
名人も現場から離れると勘が鈍る。
データも定期的にとらなければ意味がない。
データの取り方は最終消費者から取るのは手間とお金がかかるわりに収穫は少ない。
流通とか途中の段階のデータから取ればよい。
競争相手について調べておくべし。
敵を知り、己を知れば、百戦危うからず。
市場の断層
値下げ、広告、誰かが死んだ、人事、旧製品が無くなった、台風、大火災などの事件、事故など、市場に影響を及ぼす要因。その前後での差異をすぐに調べよ。
データの精度を上げるためのやり方
層別 広さ、客種、場所柄
群分け
集団の中から似ているものをまとめて、
その中から更にサンプルを取る -
商品が売れるという場合のしくみというかメカニズムというか、それをしっかり把握して、その目的のために必要な情報を、いわゆる市場調査を含めた色々な方法で集めて活用せよという本。市場調査方法の啓蒙方法ではない。先ずは本質は何かという所から考えよという本。
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考え方が参考になる。
たまに読み返そう。
例)
物事を決断するとき、先に予測を立て、そこから逆算して決めるのは良くない。なぜならその予測自体がどれだけ確かか分からないから、誤差が増えていく。嘘か真か判断できない。
こうすればいい。①自分に現実的に何ができるかを考える②できることのうち、実際にやることを決める(このときに間違えうることを前提で、未来について最低限の予測をする)③実行して、適宜修正する。 -
調査のための「市場調査」は金のムダ。