宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった (PHP文庫 さ 23-4)
- PHP研究所 (2001年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569576480
作品紹介・あらすじ
宇宙はどのようにして誕生したのか。宇宙は膨張を続けているというが、いったいどこまで膨張し続けるのか。本書は量子論と相対論という現代物理学の二大理論によって、宇宙創生の理論から、さらには親宇宙から子宇宙、孫宇宙、曾孫宇宙と際限なく生まれる宇宙の謎やトンネル効果、地球外生命存在の可能性まで、宇宙の最新パラダイムを斯界の権威が平易に解説した、宇宙論入門の入門書。
感想・レビュー・書評
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宇宙の原点、始まり。そしてなぜ宇宙があるのか。量子力学、物理学、高精度な撮影技術を用いることで判明したことも多い。しかし、宇宙の物質について、我々が知っている物質については全体の1%という驚愕の事実。わかっていない物質が99%。なんとも面白い。
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インフレーション理論の提唱者。世界に宇宙物理学の権威。宇宙は親宇宙、子宇宙、孫宇宙と無数にある。
宇宙は真空の相転移によって、超高温エネルギーで超加速度的に膨張して現在の宇宙が作られた。
宇宙の始まりは 無から僅かなゆらぎで素粒子と反素粒子が発生したり消滅したりし、あるとき トンネル効果・・・・ まだ理解できていない。
私の宇宙の知識を広げてくれる本にであった。何回か読み直して理解してく........長い付き合いが出来る本に出会った。 やはり、佐藤さんの本は、面白い。 -
"インフレーション理論"の提唱者の一人である筆者が、現代にいたるまでの宇宙論の歴史を丁寧に語った本。
宇宙の果ては・始まりは?という問いから話を起こして、時間と空間が結びついた宇宙の謎を、ニュートン物理学、相対性理論、量子論、素粒子論、といった物理学の発展の歴史、ハッブルの膨張宇宙やビッグバン理論のあらましを語りながら、宇宙が次々に生まれてくるというインフレーション理論・多重発生理論へと読者を導いてくれる。そしてトンネル理論やホーキングの理論を使えば、宇宙は無からの生成も可能であるとの研究成果を紹介してくれる。
最期の方はまだ完全には解明されていない理論に触れている面もあり、多少難しくもあるが、最終章では2000年頃の宇宙観測の成果も紹介され、その丁寧な語り口の向こうから、筆者のワクワク感が伝わってくるような一冊に仕上がっている。 -
4569576486 246p 2005・1・31 1版5刷
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宇宙の不思議について、ミクロ、マクロからわかりやすく説明されている。宇宙、物理に興味のある高校生にはオススメ。
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タイトル通り、宇宙と一言で言うには憚れるほとの想像を絶する壮大な世界。何故、永い年月をかけ宇宙創生に知的好奇心を抱き、科学の歴史を創ってきたのか?生存の根幹に関わるルーツこそ最大の謎であり最大のエネルギーであろうと想像される。未来への期待感大。無から有へ、無の定義が科学であり哲学でありロマンを感じるのは私だけ?
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「無」からゆらりと現れた10のマイナス33乗センチ程度の超極小サイズの宇宙の種(親宇宙)が急膨張し、何百桁倍も引き延ばされる中で「子宇宙」、「孫宇宙」「曾孫宇宙」・・・を際限なく生み出し、その中の一つが大爆発を起こし、我々の住む宇宙になったというお話。( ̄□ ̄;)!!あなたは信じますか?誰にでもなれる職業ではないが、こんなことを考えて生きていけるなんて、宇宙物理学者とはなんと幸福な人々だろう。宇宙論好きの人が頭を整理するには価格、分量、内容とも最適の書。但し、説明不足は否めず入門書としては勧められない。
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時間と空間、宇宙の始まり、素粒子、チャイルドユニバース。