- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569603117
感想・レビュー・書評
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結局何が言いたいのかサッパリ理解できず。第1章を読んでも衰退とは何かが読み解けないし、全体を読んでもなぜ国家が衰亡するのか明示されていない。
英国エドワード朝との共通点が嫌というほど列挙されている。曰く、インフラ整備で住みやすくなった大都市に若者が流入し、中産階級が膨らんで貧富の差が縮小し、わざわざ危険で暮らしにくい海外に出ていく必要もなくなり、その代わりに楽しい海外旅行ブームが起こり、伝統にとらわれない新しい「軽薄な」文化が芽生え、個人の尊重と女性の権利が認められた、らしい。何て素晴らしい社会なのか! この理想社会に到達した後、それ以前に比べて発展のペースが減速することを「衰退」と呼ぶのなら確かに衰退なのだろう。おまけに1920年代は世界恐慌で全世界的に衰退したのであり、このような「享楽的」(?)な社会変化が衰退の原因とはとても思えない。
本書を読んで結局「発展が衰退の唯一の原因」「盛者必衰の理」は真理であると確信した。著者の視点では、個人を犠牲にした全体主義国家でビジョンを持ったリーダーが蒙昧な国民を指導して衰退を防ぐのが好ましいと言っているように聞こえるが、そもそも衰亡論が誰のための議論なのかがすっぽり抜け落ちている。仮に国家が全体として繁栄しても、大多数の一般市民が犠牲になるのならまったく意味がない。
おかしなことを言う人だと思って経歴を見てみたら、石原や安倍の右派政策ブレーンか。こいつらの言う「美しい国」とはそういうことなのね。納得。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
グーグルブックスで半分ぐらい読んだ。ローマ、イギリスの栄枯盛衰から日本の衰退を批評しているらしいが、はっきり言ってどうでもいい講釈という印象をもった。こんなことをグダグダ書いている前に、いまのデフレをなんとかできるのか、という問題意識をもってほしい。
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【一言】
・国家を再生するためには国民の意識改革が必要。
【要約】
・国家が衰亡する主な原因は2つ。
?国家が生来的に有する衰亡と再生のサイクル。
?外来の神を導入することによる価値観の変化。
・国家を再生するためには、国家のシステム改革だけなく国民の意識改革が必要だ。
【感想】
・?を原因としつつ国民の意識改革が必要というのは矛盾している。(誤読かも)
・「意識改革」といっても具体的な施策がイメージできない。
・論理展開が雑な印象でもうひとつ納得感がない。
(H)