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- Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569625348
感想・レビュー・書評
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040212
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武士道を考察したものには種々あるが、大きく分けて、主に江戸期に完成を見た多分に道徳律的なものを扱ったものと、武士の発生過程からそもそもの武士たる者のあり様、心象を探ったものとに大きく大別される。
本書は後者の典型にして類書中傑出作であると思う。
筆者は、武士道の根幹を、「自己」と「実力」という二つの概念で分析するという新機軸を打ち出しているが、非常に説得力がある。
歴史における武士道と、今日から将来復活すべき新しい武士像を個人的にも研究しているが、この書は大いに有益だった。
江戸期風のものを言わば「調理済み」とすれば、「生素材」ともいえる武士道原初の精神を踏まえれば、武士道はいつの時代にも新しい姿をとり得ると思う。そうした狙いをもつ人、あるいは現代の武士を志すような人とっては必読書といえる。
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